違いの先に感じるおもしろさ〜HoiClue Lab.あそび探究室セッションレポート#10〜
HoiClueで運営している「HoiClue Lab.あそび探究室」。 Labメンバーさんとのセッションの時間が、毎回発見や気付きにつながることばかりなので・・・3期目となる今年度は、その中身を月1回、みなさんにもほんの一部だけお届けしてきました。
今回は、2026年2月に行った3期さいごのセッションにて、1年間あそび探究室に参加してみての自分の“現在地”を考えてみるところから広がったおしゃべりのようすを紹介します。



あそび探究室のLabメンバー
保育園、こども園、幼稚園、発達支援施設、児童館、園の外部講師など、さまざまな場で子どもたちと関わっているLabメンバー。経験年数やバックグラウンド、お住まいの地域も全国各地それぞれです。
今年度は11名で活動しています。
“濁色(だくしょく)”
よく観察していると、子どもたちにとっては「いろんな色が混ざっている」ことが“にじいろ”なのだと気づく。大人が想像する鮮やかな七色の虹とは違い、茶色っぽい色でも、その中にたくさんの色が混ざっていることを子どもたちは見ているのだなあ、と。
2回目のセッション「なんでこうなった?子どもとあそびとハプニング」であがった、茶色のような紫のような、色が混ざった「濁色」を見た子どもたちが、その色を「にじいろ!」と言っていたエピソードより。

あの時の、“濁色(だくしょく)”という言葉がとても印象に残っている。いろいろな色が混ざることにより一見、「きれいではない」と捉えられがちなものに対して、これまでは「そういうのもありだよね」と感じつつもどこかそれをうまく表現できなかった。
濁色という言葉に出会って、これまでフワッとしていた感覚に名前をつけてもらった感じがする。それ以降、よくその表現を使っている。
濁色って、見方によっては“色が深い”というようにも受け取れる。
混ざらないように塗り分ける、ということが良しとされることもあると思うけれど、名前のつけられないような色もまたとっても素敵だなと思うし、豊かだなと思う。


美術の視点での話だったけど、人間関係でも同じ捉え方ができそう。
人が交わることでどんよりしたり、すごい空気になったりしているカオスな状態。それぞれの人の色が混ざってグレーに見えてしまうかもしれないけど、でもそれを「にじいろ」って捉えたら、実は素敵なことだな、と。
大人同士、そんな共通の感覚を持つきっかけになっている。
違いから気づいた魅力
滋賀県の書道は独特で、「半紙からはみ出しましょう!」みたいな感じで、力強く書くのが特徴。きれいに書くとかではなく、味のある作品ができあがり、良い文化だなぁと思う。
9回目のセッション「昔から今に受け継がれているもので、よかったなあと思うモノ・コト」をテーマにした話のなかで広がった、全国各地からメンバーが集まるLab.だからこそ見えてきた文化の違いから・・・。

今まで自分のなかでは普通だったことが、話していくうちに「実はみんなは違うんじゃないか?」と思えたことが良かった。
地域の違い、文化の違い。
違いを知ることで、改めて感じる魅力があった。
他にも、例えばそれぞれが考える行事のカタチ(レポート#06)や、デジタルについての考え方(レポート#07)など、これまでのセッションを通して、“違い”を知る場面にたくさん出会いました。
他者を知って自分を知るというか、他を知らずに気付くのが難しいことってたくさんありそう。


視点が違っているからこそ、今まで考えてない角度からの一言が、自分のモヤモヤとぶつかり化学反応を起こして、ちょっとクリアになったり、新たな疑問が生まれたり。そこがおもしろかった!
道具のおもしろさ
(給油ポンプを色水遊びの場に取り入れてみたら…)
水を移動させたり、満杯に水を入れたペットボトルからボコボコッと溢れるのをおもしろがったり、他の子にペットボトルを持ってもらい移動式で水を撒いたりしている様子は大人から見ても「考えたな」と思う瞬間だった。
3回目のセッション「取り入れてみたら子どもに変化があった“モノ”・“コト”」で盛り上がったエピソードより。
みんなの話を聞いて大人の中で使われている道具を出してみたら、おもちゃや今まであったものを超えるおもしろさが子どもたちの中に生まれた。
混ざるのっておもしろい
これまでを振り返りながら出てきた、「濁色(だくしょく)」「違い」「混ざる」「にじいろ」そんな言葉を通して…

住んでいる場所やバックボーンが異なるいろんな方がいる中で、教えてもらいながら自分も話すという機会を通して、自分の保育ってこんなスタイルなんだっていうのを考えたり、大事にしてきたこと、大事にしたいことに向き合えたり。
価値観っていろいろあるんだということを改めて感じて、やっぱり混ざるのって面白いなあって。子どもたちもきっとそうなんだろうな。交わるって、子どもたちもきっと心地よくて楽しいんだろうなと感じた。
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セッションを重ねていくなかで初めて知る違い、違いの先に感じるおもしろさ、出会うことで広がること、循環して耕されていくもの。
たくさんのことを感じ学ばせてもらったHoiClue Lab.あそび探究室3期メンバーでの活動は、これでおしまいです。
この続きは、4期の活動でまた紡いでいきます。
また、何かどこかでその様子をお伝えできたらと思います。おたのしみに・・・!
これまでの、セッションレポート一覧
HoiClue Lab.あそび探究室に関する記事一覧はこちら。
雨宮みなみ