この時期だから感じる子どもの姿〜HoiClue Lab.あそび探究室セッションレポート#08〜
HoiClueで運営している「HoiClue Lab.あそび探究室」。 Labメンバーさんとのセッションの時間が、毎回発見や気付きにつながることばかりなので・・・3期目となる今年度より、その中身を月1回、みなさんにもほんの一部だけお届けしていきたいと思います。
今回紹介するのは、2025年12月のセッションより「この時期だから感じる子どもの姿」をテーマにした話のなかで出てきたエピソードたちです。



あそび探究室のLabメンバー
保育園、こども園、幼稚園、発達支援施設、児童館、園の外部講師など、さまざまな場で子どもたちと関わっているLabメンバー。経験年数やバックグラウンド、お住まいの地域も全国各地それぞれです。
今年度は11名で活動しています。
自然と楽しさを感じる在り処
集まりたくなる場作り
給食の前の時間、0〜2歳の合同クラスで毎日手遊びをしている。違うところで遊んでいた子も「先生、始めるな」と気づいて片付けて集まってくるように。
最近「幸せなら手をたたこう」の歌をうたいながら、わざと「幸せなら手をたたかない」と言ってみたら、子どもたちはちゃんと動きをとめていた。こんな小さな子たちでも、ただ受け身や流れでやっているわけではなく、一つひとつ保育者の言葉に耳を傾けてくれているんだなと思った。
楽しくて自然と集まったり、これをやりたいと自分たちで遊びを広げていったり、日々の積み重ねでできた保育者との信頼関係、子ども同士の関係性の深まりに嬉しさを感じている。
ゴソゴソすると寄ってくる子どもたち
製作や遊びの準備をしていて、ゴソゴソと動き出すと子どもが寄ってきて、始める前になにかやるんだなと子どもが先に集まってくる。子どもたちにバレないように準備しようとしてもバレてしまう。いかにバレないようにするか、ちょっとゲーム感覚で楽しんでいる部分もある。一番最初に“楽しいことが始まるぞ”という雰囲気に敏感な子にバレないようにと思うが、難しい…!笑
「やりたい」から始まる、動き出す力
当番になりたい“きもち”
最近2歳の子どもたちと当番活動を始めた。「絶対自分じゃなきゃ嫌だ」という態度で、自分が当たらないと、毎朝本気で落ち込む子がいる。毎日当番に当たるわけではないので、朝の会の当番は固定でその子たちにするかと会議をするぐらい。
それほどまでに子どもたちは当番への力の入れようが強く、意気込んで毎日やりたい子、やれなくて泣いてしまう子、せっかくやりたくて前に出たのに黙ってしまう子など、いろいろな姿があってどれもこの時期ならではの成長の姿だなと感じている。
“楽しい”を子どもにも大人にも
イベントを考えるのが好きで、今いる施設でいろいろなイベントを提案したり準備したりしている。口腔の健康のために歯科衛生士さんを呼んだり、保護者に尋ねながらおもちゃ交換会のようなものを考えているところ。思いついたことを人に話して他の人を巻き込みながらできたら、と計画している。
保護者や運営をする側にとって「何かやらなきゃいけない」じゃなくて、「こんなのやったら面白そう」という(子どもが思っているような)“楽しい”を感じる機会を、もう少し気軽に味わってもらえないかと思い「ちょっと遊びにきませんか?運営側でお手伝いする方も楽しいんですよ」というスタンスの募集をし始めた。
子どもにも大人の間にも、自分たちの気持ちで動き出す楽しさがもっと広がっていったらいいなと思う。
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今回話して…
・大人が楽しんでいる姿や試行錯誤して頑張る姿を、子どもたちはしっかり見ている。だから安心して「何かこの人、面白いこと始めるぞ」というような期待を持てるようになる。
・子ども、保護者、保育者それぞれが、ときに主役になって“楽しい”を一緒に作っていくのもいいんじゃないか?
・自分の園でも、今ある行事を保護者が自分たちから関わりたくなるような機会や仕組みを作れたら。
など、子どもを軸に話していくうちに、子どもたちの“楽しい”から、子どもの側にいる大人の在り方が浮かび上がってきました。子どもや保護者との絆がきゅっと深まる時期だからこそ、広く思いを巡らせる機会になったセッションでした。
ぜひみなさんの「この時期に感じる子どもたちの成長の姿や、そばにいる大人の在り方について思うこと」をお寄せいただけたらうれしいです。
それでは、次回のあそび探究室レポートをおたのしみに・・・!
水岡香