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自分たちの子ども時代〜HoiClue Lab.あそび探究室セッションレポート#04〜

水岡香
掲載日:2025/08/18
自分たちの子ども時代〜HoiClue Lab.あそび探究室セッションレポート#04〜

HoiClueで運営している「HoiClue Lab.あそび探究室」。 Labメンバーさんとのセッションの時間が、毎回発見や気付きにつながることばかりなので・・・3期目となる今年度より、その中身を月1回、みなさんにもほんの一部だけお届けしていきたいと思います。

今回紹介するのは、2025年8月のセッションより「自分たちの子ども時代」をテーマにした話のなかで出てきたエピソードたちです。

あそび探究室のLabメンバー

保育園、こども園、幼稚園、発達支援施設、児童館、園の外部講師など、さまざまな場で子どもたちと関わっているLabメンバー。経験年数やバックグラウンド、お住まいの地域も全国各地それぞれです。
今年度は11名で活動しています。

コケコッコー花のペタペタ遊び

北海道では「コケコッコー花」と呼んでいたタチアオイ。花びらをめくると、ペタペタとくっつく性質があって、それを顔につけたり、鼻につけたり、みんなでコケコッコーごっこをして楽しんでいた。
白やピンク、赤っぽい色など、いろんな色の花がたくさん咲いているところが近所にあって、みんなでペタペタ貼って遊んでいた。

参考リンク:[熊本大学薬学部薬用植物園/植物データベース]

いとこと過ごした時間と今の自分

夏休みといえば、テレビアニメの再放送をたくさん見ていた。そんな中で唯一外に出る楽しみが、母方の実家への帰省。同年代のいとこがいて、水鉄砲をしたり虫を捕まえたりして遊んでいた。年々、小さいいとこが生まれて、私はどんどんお姉さんになっていった。
10歳のときには、よちよちの赤ちゃんが2人ぐらいいて、オムツを替えてみたり抱っこしてみたり。わりとお世話をしたがっていた自分にとっては、「私って子ども好きなんだな」ということを感じた小学生時代だった。きっと、そこでの子ども好きが今の仕事につながっているんだろうなあ。

隣のお家の冷蔵庫

実家と隣の家の庭が竹の垣根で分かれていた。なぜか無性に、その垣根を乗り越えて隣の家に行きたくなってしまい、親にも「そこを超えちゃダメだよ」と言われて、余計に越えたくなり、その垣根を越えて隣の家へ行っていた。
隣のおばあちゃんの家には、大きくて真っ白な冷蔵庫があり、そこにはホワイトボードが貼ってあって、自分には“どうぞ描いてください”と言っているように見えた。
そこにおばあちゃんが買い物するものを書いているのを見て、冷蔵庫になにか書いていいんだと思った。

ある日、どうしてもその冷蔵庫に絵を描きたくなって、裏紙に絵を描くのと同じ感覚で油性マジックで描いてしまった。それも、なんだかとても楽しくなってしまって、普段は描かないうんちの絵なんかを描いて大笑い。そんな姿を見ておばあちゃんは「上手に描けたね」と喜んでくれ、日付まで書いてくれた。

今思えば、とんでもない隣の子だと思うけれど、その時の記憶は今でもとても大切な思い出になっている。

ちょっとサバイバルな田舎の夏休み

夏に行く祖父母の家はとても田舎。おじいちゃんが手作りした竹の釣竿でいとこたちと近所の川で魚釣りをし、釣った魚はおばあちゃんが揚げてくれて、みんなでおいしく食べていた。

川の近くにいたときのこと。こちらをじっと見ているような、自分にもいとこたちにも人の形に見える何かが...。怯えながら近づいてみると、それは途中まで切られた切り株と枝と葉っぱだったと分かり、いとこたちとみんなで大笑い。
夏休みに行くおじいちゃんおばあちゃんの家は、サバイバル気分のような楽しい場所だった。

ふしぎな食べ方、飲み方

「子どもの頃って、お菓子を変な食べ方しませんでしたか?」という言葉に、Lab.メンバーみんなの子ども時代の食べ物にまつわる記憶が呼び起こされました。

  • ポッ◯ーはチョコをいかにこそぎ落とすかに挑戦したり、コ◯ンの中のクリームを頭がクラクラするまで吸い取ったり。絶対に普通に食べた方がおいしいのに、なぜかやってしまっていた。
  • お赤飯を茶碗の中で箸の反対側を使って餅つきして、粒じゃなくお餅のようにして食べるのが好きだった。ネチャネチャしたお餅を食べる感じがすごく好きで、よく怒られなかったなあと思う。
  • た◯のこの里のチョコレートの部分だけ食べて、下のクッキーは後から食べる(ちょっとふやけた)のが好きだった。
  • まがりせんべいを食べたら、10秒曲がらないといけないルールができ、食べたら体を曲げていた。
  • 子どもの頃、コーヒーを飲めることに憧れの気持ちがあった。いとこが「オレ、コーヒー発明した!」と言って、牛乳にちょこっと麦茶を入れていた。ちょっとほろ苦い牛乳という感じで、それを“コーヒー牛乳”と呼んでいた。 

***

子ども時代の話をしたり、聞いたりした今回のLab.の時間。気がつくとあっという間に時間が過ぎ、みんないつの間にか笑顔になっていました。
みんなの子ども時代のエピソードを通して、今目の前にいる子どもたちにも、子どもたちならではの世界があるんだろうなと思ったり、子どもは自分で勝手に挑戦して勝手に自己肯定感をあげているのかな?と考えたり。そんな子どものために、大人が目をつぶる大切さもあるのかもしれないねと語り合った、味わい深い時間でした。

子どもの頃って、なんであんな遊び方をしていたんだろう?なんであんな食べ方をしていたんだろう?あのあそびをずっと覚えているな、などなど、みなさんも思うことがありませんか?
ぜひ読者のみなさんからも、「子ども時代」というできごとをお寄せいただけたらうれしいです。

それでは、次回のあそび探究室レポートをおたのしみに・・・!