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【アンケート結果】保育者として本当の意味でスタートラインに立てた日は…?〜保育の日に寄せて。保育者さんアンケート〜

水岡香
掲載日:2023/04/18
【アンケート結果】保育者として本当の意味でスタートラインに立てた日は…?〜保育の日に寄せて。保育者さんアンケート〜

心に残っている、保育者としての原点や出発点ともいえるようなできごとはありますか?
例えば、子どもに言われてハッとした経験や、先輩の保育者から言われたひと言の意味がようやくわかった…!といったエピソードなど。

今回はみんなの保育の日(4月19日)に寄せて、色々な角度から「保育」を改めて考えてみようということで、【保育者としてのスタートライン】をテーマにアンケートを実施しました。

寄せられた保育者のみなさんの、“本当の意味でスタートラインに立てた日”のことを、ご紹介します。

【保育者さんアンケート】
保育者として本当の意味でスタートラインに立てた日は…?

実施期間:2023年3月21日〜4月2日
回答数:26件


保育者としてやっとスタート地点に立てたなぁと感じた日のこと、保育ってこういうことなのか、と感じたエピソード/その理由

今までに経験した保育を通してのエピソード

・1年目に担任した子どもが卒園した時。
(3年目の時)

初めて受け持った子どもたちが幼稚園を旅立つ姿を見ることができて、初心を改めて思い出したし保育者として少し成長できたかなと感じる日になったため。

・もっとこうしたい!と思えた4年目。

保育が心から楽しいと思えた日。

・子どものこと、保護者のこと、同僚のこと等、視界が広がったと感じた時。

それまでは、やりがいよりも辛さが勝っていたが、それを機に続けて来れてよかったと思うようになった為。

・どの子に対しても、家庭環境等色んな部分が見えたり見ようとする気持ちが湧き、集団としてではなく一人一人が見える様になってきた事。

私は現在、定年退職後も嘱託やパートとして働いていますが、初めて勤めた園での若い頃の想いです。その頃は保育園でも家庭訪問をしたり家庭の事情で登園出来ない子を迎えに行ったりしていました。子ども本人を色々な角度から知る事で一人ひとりを大切に思い接する事ができた事です。

・まだまだ、スタートラインにたったと満足した時は終える時かと思って、日々勉強です。

同じ日が無い事、常に子どもと共に成長する為。

・0歳児で入園してきた子どもたちと共に4年間担任として過ごせて毎日『この子達のために〇〇しよう!』と前向きで過ごせた日のことを今でも覚えています。

歩けるようになった、おむつが外れた、箸を使えるようになった。一瞬一瞬の出来事が本当に嬉しくて、どんどん自分の中で子どもたちに、経験させたいことが出てくるようになった時に『あぁ、保育ってこういうことなのかな』って楽しく思えるようになりました!


HoiClue Labo遊び探求室メンバーにも聞いてみました!

「行事は特別なイベントじゃなく、1年の中の通過点に過ぎないんだよ。」と園内研修などで話を聞く機会がありました。
それまでは参観のある行事だと形になったものを見せたいという流れが園内にあったのですが、そこから視点を変えて保育を考えるきっかけとなりました。

私は5年連続で0.1.2歳児の混合クラスを担当していますが、運動会や発表会などで、いつも子どもが興味を持っていることや遊んでいることを発展させながら出来たものを見ていただくようにすると、親を見ると離れられなくなっていた未満児の発表から、見て見て‼️といつもの遊びを見せたいという姿に変わりました。
立ち位置も順番も決めないようにすると、練習ではなくいつも遊びになりました。練習通り出来るようにではなく、子どもが飽きずに遊びが発展出来ることを子どもと楽しみながら考えていけばよくなり、保育士の気持ちも楽になりました。
当日で終わりではなく、運動会から遊びが発展し、節分につながり発表会へとつながりその中で、子どもたちが表現したいこと、友だちや保育士との関わりなど1年を通しての姿をお家の方々にお見せして共感していただくことができました。

もちろん楽しむだけではなく、個々の姿からそれぞれのねらいを考えたり、言葉にならない困り感を探る毎日ではありますが、イベントではなく通過点という意味がわかったので、保育を変えられたように思います。

先輩や保護者の言葉を通してのエピソード

・春から5年目ですが、今です。

小中長の担任を経験したことがきっかけかと思っています。保育を学び直すきっかけになった先輩から、年度末に「頼もしくなった。良い保育ができるようになったね」と言っていただいたから。

・「乳児が基本」と言われ続け、自分が0歳児クラスを持ち、成長とか発達とかを近くで見るなかで初めて分かることが多くありました。

歩けることが当たり前ではないことを、目の前で見た時に、色んな保育者や、日々の保護者の関わりの上で、幼児さんの姿が成り立っていると思った。

・卒園児や進級時に、保護者から認めてもらったり、嬉しい言葉を貰えた時!それまでは、手探りで色んなことを試しながらやっていて、正解もないから毎日葛藤していた。認めて貰えたことで、ようやくちゃんと保育者として働けている気がした。

色んな葛藤があり、あの手この手でやったり、調べたり、相談に乗ってもらったりして、叱るだけじゃなくて、手立てを考えていかにその子のことを考えて保育するかをやり、認められた時。行事など、達成した時。



出産・育児を通してのエピソード

・育児休暇明けの4月1日、仕事初日に、担任持っていたクラスのお母さんが、初めてのお迎えに来たとき、笑顔の子どものそばに来て、「だだいま」といった瞬間、初日が終わり、安心しきってしまったようで、私の方に頭を預け、突然泣いてしまったとき、保育士として、保護者のサポートも大事なんだなぁと、改めて感じた。

私も育児休暇明けでの初出勤の日だったので、お母さんと感情が重なって、改めて保育の重みを感じた日になりました。

・自分が親になって、こどものきもち、おやの気持ちがわかるようになり、ほんとの意味で保育者になれたとおもう。

保育者のわがこに対する接し方がきになったが思い返してみるとわたしもよくない接し方あったなと反省したこと。


子どもの姿を通してのエピソード

・子どもの気持ちやどうしたいのか理由を聞きながら保育ができるようになった。

時間に追われる保育ではなく一瞬一瞬を子どもが満足した、納得した表情を見せてくれたから。

・夏の暑い日にある子が「廊下は暑い。部屋の入口はぬるい、部屋の真ん中は涼しい。」と呟いたのを、聞いて感動した時。こういう日常の何気ない呟きの中に子どもの大発見が隠れていると気づけた時に、やっと自分は(保育経験23年)保育のスタートラインに立ったと思いました。

響く保育をこなす事に追われ、子ども達の事は可愛かったが、子どものすごさに気づける様になったのは最近なので、やっとスタートラインだなと感じました。


寄せられた皆さんのエピソードから、噛めば噛むほど美味しさや甘みが分かるお米のように、保育者の仕事はやればやるほど、知れば知るほど、たくさんの学びや魅力が湧き出てくる…そんな仕事なんだと改めて感じました。

忙しい毎日の中で、頑張った、嬉しかった、悲しかった、疲れた…どんな日も、保育者として大切な一日。
そんな一日一日が積み重なって、本当のスタートラインが見えてくるのかもしれませんね。

アンケート回答者属性

ご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。
HoiClueでは今後も様々なテーマでアンケートを実施し、みなさんの声を共有していく予定です。

みんなの保育の日に寄せて

あのひとのことば〜保育って、保育者の役割って、なんだろう…?〜

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リトルプレス「こどもこなた」から生まれた企画、“あのひとのことば”。
これまでにHoiClue(ほいくる)でインタビューさせていただいた方たちの、珠玉の“ことば”をご紹介する企画です。

今回はみんなの保育の日に寄せて、「保育って、保育者の役割って、なんだろう…?」という保育の原点にも触れる問いに重なる言葉を、集めてみました。

みんなの保育の日とは?(4月19日)

みんなの保育の日とは?(4月19日)

4月19日は、4(ふぉー)19(いく)で、保育の日。
でも一体、どんなことをする日なのでしょう…?

ということで、「みんなの保育の日」についてのあれこれと、改めてじっくり“保育”について向き合うきっかけになりそうな、読みもの記事をご紹介します。