「子どもの遊びを捉える“視点”が大切。」あそびコーディネーターしみずさんの『子どもと遊び』の考え方〈後編〉
あそびコーディネーターとして、親子向けのワークショップの企画運営や、保護者向け講座を行っている、こども×おとな×しごとプロジェクト代表のしみずさん。
前編では、創業に携わっていたキッザニア東京について詳しくお話していただきました。後編では、子どもや保育の中心になる「遊び」について、あそびコーディネーターの立場からお話していただきます。
わくわくするものは、すべて「あそび」!
そもそも「遊び」って、なんなんでしょうね(笑)。
おもちゃメーカー、キッザニア、そしてあそびコーディネーターと、人生の中でいろんな角度から子どもや遊びに関わったみえさんの答えってあるんですか?
それこそ、先日出版した『あそびのじかん』という本を書こうと思った時に、「遊びってなんだろう?」と改めて考えたんです。
で、本でも言っていることなんですが、「わくわくすることはみんな遊び」という答えが、私の中で出ました。
「わくわく」ですか。ちなみに、わくわくって、どういう状態にあることを指すんですか?
今向き合っていることに、熱中して、心を全部そこに向けていたり、ずっとずっとこれを続けていたい感じ。
何かのため、という結果が目的ではなく、今の状態であることが目的って言えばいいのかなぁ。
たとえば、子どもたちが、積み木でながーい時間をかけて、大きな作品を創り上げて「わーい」って喜ぶと、次の瞬間ガラガラって壊して、やっぱり喜んでいたりすることって、あるじゃないですか。積み木で作品を創り上げることが目的ではなくて、積んでいることを楽しんでいる。そして、ガラガラって壊すことも同じように楽しんでいる。
それって、まさしくわくわくしている状態だと思うんですよね。
あとは、寝返りとかはいはいとかができるようになった赤ちゃんが、ただただ動き回ることに熱中している瞬間もわくわくしているなぁ!と感じます。
なるほど。
「わくわくする!やってみたい!」がすべての始まりなんですよね。
その気持ちがあって初めて、何かを学んだり、チャレンジしたりして、興味が広がる。
遊びは、自分が一歩成長する、原動力なんです。