「お腹の中にいる赤ちゃんから大人まで楽しめる」絵本ナビ代表 金柿さんの考える絵本の魅力と可能性<後編>
保育士になって、もう一度絵本の世界に戻ってきたとき、自分が絵本を読んでもらっていた場面を思い出しました。
子どもの時とはまた違った世界観を感じ、大人が読んでも面白い内容だと驚きました。
そう考えると、絵本はお腹にいる時から大人まで、ずっと楽しめる色んな要素がつまっているんですね。
子供の頃から絵本が大好きだった雨宮代表。対談中は終始笑顔。
父親と絵本
絵本ナビの傍ら、父親仲間で全国に出張絵本おはなし会を行うグループに10年以上携わっています。
一般的な絵本の読み聞かせの作法とは全然違い、寝転んだり、テキスト通り読まなかったり、子どもとの掛け合いを楽しんだりする、かなりくだけた雰囲気の読み聞かせです。
音楽で例えるならジャズ演奏。子どもとの掛け合いやその日の気分、雰囲気でライブを演奏するように一緒に楽しんでいるんですよ。
読み聞かせと言えば、読み聞かせの正しいやり方について、保育士さんから質問を受ける事があります。
私は正しい作法よりも、目の前の子どもたちと一緒に楽しめる事が大切なんじゃないかと思います。
そもそも、「読み聞かせ」という言葉があまり好きじゃない(笑)。
どの時期に何を読んで…ではなく、子どもたちが選ぶ楽しさもあるんじゃないかと。
そうですね、その点絵本は父親の子育ての中で、非常に親しみやすいアイテムだと思います。どんなやり方であれパパが読んであげる事で、子どもは喜んでくれます。
10年前は絵本のお話会にパパは居ませんでしたが、今は参加者の半分がパパなんです。父親が育児に参加する事が良いという考えが広まっているな~と感じます。
父親による読み聞かせグループが全国で立ち上がって、最近は読み聞かせ講師の育成も盛んなんですよ。
すごい!父親による絵本の読み聞かせが、そんなに盛り上がっているとは知りませんでした。