保育と遊びのプラットフォーム[ほいくる]by 小学館

かけっこ~運動遊びの基本でもある「走る」を知る~

更新日:2025/10/01 掲載日:2012/08/22
かけっこ~運動遊びの基本でもある「走る」を知る~
実は奥が深い「かけっこ」。
早く走るコツや、そもそも「走る」という運動について、体操の先生に聞いたお話をまとめてみました!

なるほど!と学んでからの実践はいかに…?

そもそも「かけっこ」とは?

一般に「歩く」は運動の基本、「走る」は運動の主役と言われているのだそう。運動の主役である「走る」こと(かけっこ)は、子どもたちがいつでもどこでもできる楽しい全身運動です。

大人から見ると子どもたちの成長をシンプルに感じ、元気に伸び伸び育つ様子を実感できる競技となります。

何歳児からできる?

距離や方法を変えることで、何歳児からでもかけっこ競技はできます。0歳児の「ハイハイ」や「よちよち歩き」から5歳児のトラックを使った競争感のあるかけっこまで順を追って進めると、子どもの成長を実感できるだけでなく、これまでの成長やこれからの成長を感じる事ができます。

乳児さんから楽しめるかけっこあそび

変形かけっこ~幅広い年齡で楽しめるおもしろかけっこ~

変形かけっこ~幅広い年齡で楽しめるおもしろかけっこ~

かけっこが楽しくなっちゃう遊びのご紹介。

ハイハイ、高バイ、おしり歩きなどなど、それぞれの年齡や発達の様子に合わせることで幅広い年齡の子どもたちが体を動かすことを楽しめる遊びです。


室外での乳児のかけっこ

室外で運動会をする場合、ゴザなどを引くとハイハイかけっこなどがしやすくなります(ゴザは、固定しておかないと転びやすくなるので注意)。

年齡に合わせたおすすめかけっこ

年齢によって距離を変えたり、ゴールテープを使わなかったり、ピストルを使わず笛にしたりと、子どもたちの姿に合わせて工夫をしながら、楽しんでみましょう。


かけっこの構え方や掛け声

子どもたちの理解に合わせた、おすすめの段階的な教え方をご紹介します。
(特に決まりはないので、あくまで参考の1つとして。)

かけっこスタート時の基本ポイント

1、「位置に着いて」…気をつけをし、線をぎりぎり踏まないように気をつけながら線の後ろに立つ。

2、「ヨーイ」…足を後ろに引く(特に指定せず、パッと無意識に引いた足で良い。)

3、「ドン」…ゴールの少し先まで、全力で走る。

ここでポイント!
・手は、肘を曲げ(90度)前後に構える(足に対してどちらの手などの決まりは特になく、走りやすい方を前に出す。この時、手と足が同じ側でもOK)。

・前傾姿勢になる(腰を曲げるのではなく前の足に体重をかける事で、体ごと前に乗り出し、後ろに引いた足がすぐ前に出てしまいそうな位置で止める)。

・すべてを一度に子どもたちに教えるのではなく、かけっこ遊びの中で、できるようになると次に進める段階指導をする。 

・できるようになった時点の成長を運動会の発表用に切り替えると良い。


構え方

構え方


1、前後に構える。

2、肘を90度あたりで曲げる。

足を後ろに引くのが難しい子がいる場合、クラス全体での割合をみて一歩前に足を出させるようにする。

前傾姿勢

全てにおいてできるようになったら教える。
※前に傾けて走った時と後ろに傾けた時。どちらが走りだしやすいかを、子どもたちと試していろんなポーズのスタート遊びをしてもいいかもしれません。

足が速い子はどんな子?

2歳から6歳の子どもたちの走る速さは、歩数(歩/秒)はあまり変わらず、歩幅と関係があると言われているのだそうです。つまり、足が速い子は、一歩一歩が大きく出ているということ。

一歩一歩が大きく出るということは、足のモモが上がって大きな回転をすることで、より遠くへ足を運んでおり、それに加えて、地面を力強く、タイミングよく蹴って次の足を出して進んでいます。

どうすれば速くなる?

プレ・ゴールデンエイジと呼ばれる幼児期の子どもたちは、運動の基本の動きを身につけることに適しているのだそうです。
その基本の動きの要素を含む遊びをたくさんすることが、伸びるポイント。
そのため、基本の動きができる環境(空間・時間・仲間)を作ってあげることが大切です。

速く走れるコツを取り入れた遊び

水たまりジャンプ〜走ることにも繋がる遊び〜

水たまりジャンプ〜走ることにも繋がる遊び〜

体操の先生に教えてもらった、もっと早く走りたい!という子どもを後押ししてくれそうな遊び。

遊び感覚で楽しさを感じながら自然と走ることへつながるので、簡単に参加できて、子ども自身が体を動かすことを楽しめる遊びです。