「こどもの“にんげん力”を育てたい」どろんこ会 安永愛香さんが保育で大切にしていること
保育園をやってみて、よかったと思ったことは?
保育の世界に入った当初と今とでは、「やってよかった」と思うポイントが変わったんですよ。少し前までは、園に行って、子どもたちがすごくいい顔をして遊んでいるのを見て「あぁ嬉しい!」「やってよかった!」と思っていたんです。
今はちょっと視点がずれてきて、子どもの笑顔を横で見ながら、保育士が心の中で「しめしめ」と思っている瞬間、が一番いいなと思えるようになりました。
保育士がどれほど子どものために考えて、子どもの笑顔につながるように“仕掛けて”いるか。
それがわかる瞬間は、泣けるほど嬉しいです。
保育って、100点満点のない世界じゃないですか。
目標に向かって園の職員が老いも若きも団結して、まず行動に移して、やりながら軌道修正していく。
そういう園が理想だと思っています。
保育園を運営しているうえで、大切にしていることは?
たくさんの保育園を手がけ、スタッフが増えていくと、やはりどろんこ会の考えや想いがどのように伝わっているのかは気になりますね。なので、園長との対話を大切にしています。
どろんこ会や私が思っていることを、園長自身がしっかりかみ砕いて理解し、自分なりの言葉で、それぞれの園でどう伝えていくか。
それは、「どろんこ保育園だから裸足でなければいけない」とか、そういうことではなく、どろんこ会が目指す「こういう子どもを育てたい」という思いを、それぞれの園で保育士たちとどのように取り組んでいくのか、自らの言葉で発表しあえる時間になっています。
私と園長の個別面談のようになってしまうと、園長は言いたいことが言えなくなってしまうので、10数名の園長グループにわけて、何度も会議をおこないます。
そのグループ分けも、お互いが刺激し合ったり、勉強し合えるようにと、園の規模も園長の年齢もあえてバラバラにして組み合わせているんです。
ひと昔前なら、私ひとり大声で伝えていたのが、今や私が園長たちの熱意に圧倒されているくらいです。
組織が変わり始めている、という実感はありますね。