保育と遊びのプラットフォーム[ほいくる]

【実験コラム】味噌汁の対流を観察しよう!〜素材/味噌〜

吉田麻理子
掲載日:2022/11/16
【実験コラム】味噌汁の対流を観察しよう!〜素材/味噌〜
味噌汁の表面に、対流によってできる模様を観察してみましょう。

使う素材は…「味噌」です。

エピソード

気候も涼しくなってきて、娘は味噌汁を飲みたがるようになりました。
私が忙しいときなど、おやつに粉末出汁と味噌をおわんに入れ、電気ケトルからお湯を注ぎ、自分で味噌汁を作っています。

ある日、娘が

「ママー!お味噌汁がきれいだよー!見に来て!」

と呼ぶので様子を見てみると…
味噌汁が対流して、おわんの表面に不思議な模様を描いていました。

普段何気なく飲んでいる味噌汁。
対流によって模様ができることも知っていたけれど、あらためてじーっと観察してみると、意外と面白い…!
しかも、刻々と模様が変わっていきます。

今回は、手軽にできる味噌汁の対流観察をご紹介します。
ごはんやおやつとして味噌汁を食べる前に、ちょっと観察してみてはいかがでしょうか。


材料

・味噌 30g
・熱湯 300ml
※実験後、味噌汁として飲む場合は、味噌と一緒に粉末出汁を少々入れたり、「熱湯」を沸騰させた「出汁」に変更してください。
※やけどを防ぐため、熱湯を注ぎ混ぜる作業は大人が行なってください。


使うもの

・ボウル(透明なボウルだと、横からも対流の様子が観察できます)
・菜箸


遊び方

1. ボウルに味噌を入れます。
今回は麹味噌を使用します。

2. 熱湯を注ぎます。

3. 菜箸で味噌を溶かします。

4. 味噌が溶けたら水面を観察してみましょう。
水面が静かになると、対流によってできる模様が観察できます。

5. どんどん表面の模様が変化していきます。

6. 模様が少しずつ細かくなってきました。

7. 横から見ると、上から下に味噌の粒が動いていく様子が観察できます。

8.  少し時間が経つと、味噌が沈み始めます。
中心から味噌の粒が上がってくる様子が観察できます。

9. 横からは、沈んだ味噌と、上澄みの中で動いている味噌の様子を見ることができます。

10. また時間が経つと、水面が静かになってきました。
時々中央の味噌がふわっと浮かんできます。

11. 横から見ると、動いている味噌は確認できませんでした。

ポイント!

温度が下がった表面の味噌汁が重くなって沈み、かわりに下から温かく軽い味噌汁が湧き上がり、表面に模様を作り出す対流を「ベナール対流」と呼びます。
空にいわし雲ができるのと同様の現象だそうです。

味噌の種類や、濃さによっても、観察できる模様が変わってきます。赤みそや白みそ等、数種類の味噌を並べて実験してみるのもおすすめです。

【参考】[【ベナール対流】対流がつくる不思議な模様 | 自由研究におすすめ!家庭でできる科学実験シリーズ「 試してフシギ」| NGKサイエンスサイト | 日本ガイシ株式会社]