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第6回「風疹」~医師に聞く 園で気になる子どもの感染症~

新 幼児と保育
掲載日:2020/12/22
第6回「風疹」~医師に聞く 園で気になる子どもの感染症~

かぜなど感染症の流行が心配な季節です。
保育園で感染が広がる恐れのある病気について、主な症状や対応、予防について知っておきましょう。子育て支援にも役立ちます。

この連載「園で気になる子どもの感染症」第6回は「風疹」(ふうしん)。症状は軽いけれど、妊娠初期に感染すると、胎児に「先天性風疹症候群」の危険があります。

(この記事は、『新 幼児と保育』2019年4/5月号に掲載されたものを元に再構成しました)

監修

澁谷紀子(しぶやのりこ)先生
総合母子保健センター 愛育クリニック 小児科・母子保健科部長
小児科専門医、アレルギー専門医。東京大学医学部卒業。東大病院、山王病院、NTT東日本関東病院小児科などを経て現職。4人の女の子の母でもある。


おもな症状と原因

赤く小さな発疹が出る

風疹ウイルスによって起こります。おもな症状は、発熱、薄い赤色の小さな発疹、耳の後ろや首、後頭部などのリンパ節の腫れなど。症状は比較的軽く、発疹は3日ほどで消えます。ただし、大人がかかると重症化することが多く、特に妊娠中の女性は注意が必要です。

治療の基本

家庭での安静が中心

ウイルスが原因で起こる病気の場合、病気そのものを治療する薬はないため、つらい症状をやわらげる治療が行われます。 

子どもは症状が軽いことが多く、受診後のケアは家庭での安静が中心。高熱や関節痛などが見られる場合は、解熱鎮痛薬などが処方されることもあります。

ホームケア

熱があるときは水分補給

自宅で静かに過ごすのが基本ですが、元気があれば、寝ていなくても構いません。熱がある場合は、脱水を防ぐため、こまめに水分補給をします。発疹がすべて消えるまで、登園停止です。

予防のためにできること

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文/野口久美子 イラスト/河合美波

この記事の出典  『新 幼児と保育』について

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