保育や子育てが広がる“遊び”と“学び”のプラットフォーム [ほいくる]

HoiClue

「あかいぼーるをさがしています!」〜けいさつに行く〜/青山 誠

新・幼児と保育
(第46回「わたしの保育記録」対象受賞作品)

前編「あかいぼーるをさがしています!」〜ボールがない!〜

けいさつに行く

できることからやってみることになり、まずは警察にたずねに行く。

どこで?いつ?どんなボール?矢つぎ早に出される質問に、たかちゃんが丁寧に答えていく。

公園で、きのうきのう、赤くてぶつぶつのあるボールです。

「では、もし届いたら連絡します。」以上。

 物々しい警察署をでて、ほっと息をつく。
「なんかドキドキしたよ。」と、ぼく。
「ぜんぜん、へいき。」と、たかちゃん。

ビラとポスターをつくる

2番組がビラとポスターを作っていると、1番組(5歳児)も集まってくる。

「ぼく、字かくの、じょうずだよ!」
「ポスターは、もっとおおきくなくちゃ!」
 1番組がリードして、活動が広がっていく。

「みきが、コトバをかんがえてあげる。
 あかいぼーるをさがしています。
 さっかーにつかいます。
 みつけたひとは
 りんごのきにとどけてください。

 これでどう?」

ボールの絵と、りんごまでの地図を描きこんでコピー。
みんなでせっせとボールを赤く塗る。

ビラを籠に入れて、ゆうきくんの全身にポスターをペタペタと貼って、準備完了。

「人のいっぱいいるところ行こう。それってどこ?」と聞くと、
「えきだよ、えき!」
「どんな人に声かけようか。」
「おやこづれがいいよ。」
「やさしそうなおばちゃんとかね。」

がやがやと歩いていく。駅はすぐそこ!

駅前で「あかいぼーるをさがしています!」

子どもが大人に話しかけている様子

駅前広場。
いろんな人が行き交っている。

親子連れを見つけると、ビラを片手に近づいていく子どもたち。その顔は真剣そのもの。
見知らぬ人に声をかける勇気を、えいっと、ふりしぼった。ふだんとは違う表情だ。

ビラを手にした人にはそのままあげるが、困り顔の人にはわたさない。
反応のいい人には大勢の子どもがわっと群がる。

「りんごの木ってどこ?」と聞かれると、
「まっすぐいくと、かいだんがあって......」
と身振り手振りを交えて教えている。

やがてチラシ配りのお兄さんの隣に、横一列に並んだ。
せーのっ、で叫ぶ。びっくりするくらいの大声で。

「あかいぼーるを、さがしていまーす!」

ポスター、はらせて!

次の日はポスター貼り。
公園には木にくくりつけておき、街をまわる。

「店長に頼んでおくよ!」と、コンビニのおばちゃん。
「それは困ったわねぇ。」と、本屋のお姉さん。
「ここでいいかしら?」と、『迷子のインコ探しています』の横に『あかいぼーるを!』のビラを貼ってくれたペットショップの人。ありがとう。

図書館の人はポスターをしまいこんじゃったので、ビラをこっそり入り口に置いてきた。

保育園では「これは、ちがうわよねぇ?」と園にある赤いボールを見せてくれた。
みんな(図書館以外)あたたかかった。

(つづく)

後編はこちら:「あかいぼーるをさがしています!」〜やってみたけれど……そして!〜/青山 誠


「わたしの保育記録」第54回平成30年度作品募集のお知らせ

「あかいぼーるをさがしています!」は、第46回「わたしの保育記録」大賞受賞作品です。

みなさんも、日々の保育で出会った子どもたちの成長のひとコマを、「実践記録」や「育ちの物語」に綴ってみませんか。
今年度から新たに「乳児部門」を設けるとともに、それぞれ募集するテーマを設定しました。

主催

一般財団法人 日本児童教育振興財団

後援

(株)小学館

賞状+研究助成金

(一般、乳児部門のすべての応募作品から)
・大賞30万円(1編)
・佳作10万円(数編)
※上記受賞者の勤務園に、施設賞として、図書カード(2万円分)を贈呈します。

参加賞

図書カード 500円分


※大賞・佳作受賞者以外の応募者全員に、平成31年1月にお届けします。


何からさがす?

カテゴリー

特集

ログイン

ほいくるのIDをお持ちの方は
このページからログインできます。

パスワードをお忘れの方はこちら

登録はお済みですか?

ほいくるメイトになる(登録する)

「ほいくるメイト」ってなぁに?