保育と遊びのプラットフォーム[ほいくる]

組体操~友だちとのコミュニケーション体操~

雨宮みなみ
掲載日:2012/09/02
組体操~友だちとのコミュニケーション体操~


全身を使うと共に、友だちとの組遊びをする中にはバランスを取ったり力加減や重さを感じるなど、新しい気付きや経験がたくさん含まれている組体操。

基本的知識やポイントを丁寧にご紹介!



組体操の特徴

組体操とは、友達同士で、姿勢を保持したり、支えたり、バランスをとったりと、全身を使って表現する組遊びです。

組遊びの中から、子ども達は、コミュニケーションを取り、お互いの力、体の重みを感じ、お互いの違いに気付いていきます。
お互いの違いに気付く事で、発表時には、相手を思いやり、個々の役割りについて考えるようになっていきます。

組体操は、迫力のある競技なので、運動会での年長さんの集大成としてよく見られます。

運動会での組体操は、決して無理やりさせるのではなく、組遊びをしていく中で、保護者へ見せたいという子どもの思いを発表につなげる事、遊びから練習に切り替える事を大切に、子どもの気持ちと共に作り上げていく事が、子ども達にとっても保護者の方にとっても感動につながる良い思い出となる事と思います。

9月の時期になると、遊びから練習への転換期になり、演技の作成を考える時期だと思います。
ここでは、演技の作成の仕方と、演技を引き立てる発表のポイントについて紹介します。

組体操の演技の作成

まず、内容を決めます。

■基本系

笛や太鼓を使っていろいろな物を表現していきます。

■音楽系

音楽にのせて、いろいろな物を表現していきます。

■テーマ系

あるテーマや絵本を決め、それに関連したストーリーで表現していきます(ある程度の人数がそろい、隊形移動など難易度が上がります)。

作成順序

■基本系

1、子どもの人数、所要時間を把握します。

2、組体操の種目を選択します。

3、選んだ種目の順序を決めていきます(1人から大人数、座る種目から立つ種目への順序など)。

4、見栄えの良い全体の配列や隊形、隊形から隊形へスムーズに移動をする方法を決めます。

5、最後に子ども達に合わせた個々の位置を決めます(子ども同士のペアなど)。

■音楽系

1、曲を決めます(あまりテンポが、速すぎず、最後に盛り上がる曲がいいと思います)。

2、曲を8呼間に分けます。

3、組体操の種目を選択します。

4、選んだ種目の順序を決めていきます(1人から大人数、曲のイメージからの種目など)。

5、見栄えの良い全体の配列や隊形、隊形から隊形へのスムーズな移動をする方法を決めます。

6、最後に子ども達に合わせた個々の位置を決めます(子ども同士のペアなど)。

■テーマ系

1、組体操のテーマや絵本のストーリーを決めます(例、太陽〜元気いっぱい〜 海〜ビックウェイブ〜 絵本ガラガラドン)。

2、一連の流れやストーリーを考えます。

3、流れやストーリーに合った種目を選択し、種目を組み合わせる事で、多種目で作られる種目を作成します。

4、見栄えの良い全体の配列や隊形、隊形から隊形へのスムーズな移動をする方法を決めます。

5、最後に子ども達に合わせた個々の位置を決めます(子ども同士のペアなど)。

★演技を引き立てる発表のポイント★

・子ども達の顔をしっかりと上げさせる。

・伸ばすところ、曲げるところを意識させる。

・種目の完成時に「ヤ〜〜」などのかけ声をかけさせる。

・種目の見せ方として正面、側面、斜めを考える。