心から伝える、ということ(神奈川県横浜市ーよこはま・もあな保育園)
ー 子どもたちとの日々の暮らしのなかにある“モノ” や “場(空間)”に焦点をあてて、そのひと場面をめぐっていく企画より。
心から伝える、ということ
戸外で生き物に出会うと「連れて帰りたい」と思うのがよくある姿です。「死んでしまった」ことで命の重みを知ることもあると考え、明確なルールは作らず、子どもたちと対話しながらその命にどう向き合うか考えています。
3歳児クラスの子どもたちがカマキリを持って帰ってきました。部屋の中でも観察をしたり触ったりした中で、とうとう水につけると言い出したのです。
それを見ていた実習生が子どもと対話しようと試みますが、カマキリで遊び続けたい子どもたちと折り合いがつかず実習生は涙目に。そんな姿をその子はバツが悪そうに遠目から見ていました。
実習生は自分の感情があふれた理由を振り返り、子どもとの対話がうまくいかなかったことだけでなく「カマキリが可哀想で…」と話していました。
「やめなさい」ということは簡単ですが、目線を合わせて素直な気持ちを話す大人の存在こそが「寄り添う」という関わりだと私も学びになったエピソードです。
(ゆっぴ)
テーマ:生きものとの生活