保育と遊びのプラットフォーム[ほいくる]

不思議がたくさん!カタツムリを観察してみよう〜今回の主役/カタツムリ〜

吉田麻理子
掲載日:2024/09/25
不思議がたくさん!カタツムリを観察してみよう〜今回の主役/カタツムリ〜
雨の日に活発に動くカタツムリ。
ゆっくりと動くカタツムリは、観察してみると、驚きの身体の仕組みや、かわいい仕草など、意外と活動的な様子を見せてくれますよ。

今回の主役は…「カタツムリ」です。

エピソード

梅雨が明けてから秋の台風シーズンまで、我が家の周りにはカタツムリがよく見られます。

ウッドデッキの下を掃除していたら、大きなカタツムリを見つけました。
家に連れて帰り、観察してみたところ、色々な面白い身体の様子を見せてくれました。

子どもたちと観察をするときも、「触覚」が出たり隠れたりする様子、「腹足」で歩く様子、「口」でもぐもぐと食べる様子などを見てみると、きっと興味が増して楽しめるのではと思います。
カタツムリの動きを観察するポイントを交えてお伝えします。


用意するもの

    • カタツムリ(大きなカタツムリの方が、腹足の観察がしやすいです)
    • 透明なケース(飼育ケース・プラスチック容器など)

※カタツムリは、寄生虫によって病原体を媒介することがあるそうです(国内では現在のところ症例はありません)。
念のため触った後は、せっけんで手を洗いましょう。
(参考文献:堺いきもの情報館のサイトはこちら

観察のようす

見つけたカタツムリを、まずは触らずにじっと観察してみます。乾燥しているようだったら霧吹きで数プッシュ、水を吹きかけてあげると良いでしょう。
すると…

少しずつ殻から、身体が出てきました。

触覚も少しずつ…

少しずつ伸ばします。

4本の触覚が、全て出てきました。
長い大触覚は、先端に小さな目があります。
短い小触覚は、においや味を感じることができるそうです。

優しくカタツムリの頭にタッチすると、触覚を引っ込めますが…

またすぐ触覚を伸ばします。

カタツムリが動き出しました。左の小触覚で、床面をチョン。

今度は右の小触覚で、床面をチョン。なんとも可愛い仕草です。
今どんな場所にいるのか、慎重に確かめているのでしょうか。それとも、食べられる物の上にいるのか、調べているのかな?

今度は透明なケースの中に入れてみました。壁を登る様子を、外側から観察してみると…

お腹の縞々模様が、しっぽから頭にどんどん移動していく様子が観察できます。とっても不思議!

この縞々模様は「腹足」というもの。お腹側全体の筋肉が足の役割をしており、この腹足を波打つように後ろから前に動かして歩いているそうです。

裏側から見てみると、小さな口も見ることができます。

ピーマンやキャベツなど、カタツムリが食べるものを近づけてみると、口を広げて、モグモグと食べる様子が観察できます。

腹足を器用に巻き付けて、割り箸や細い木の枝など、自分の体より細いものにも登ることができます。

少し離れた割り箸にも、腹足の力を使って「よいしょ」と移動。アクティブな様子も見せてくれました。

ひと休み中のカタツムリ。殻の際を見てみると、穴が空いているのが見えます。これが「呼吸口」、ここから呼吸をしています。ゆっくり観察してみると、色々な発見がありました。



ポイント

参考資料:
カタツムリの生態・飼い方について