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【書籍紹介】さあ、子どもたちの「未来」を話しませんか

掲載日:2020/03/31
【書籍紹介】さあ、子どもたちの「未来」を話しませんか

ほいくる編集部がオススメする、学べる一冊。
今回は 『さあ、子どもたちの「未来」を話しませんか』。

著者の汐見稔幸先生は、2018年の「保育所保育指針」「幼稚園教育要領」「 幼保連携型認定こども園教育・保育要領」の改定に関わったメンバーの一人。
改定によって現場や保育者に求められることを読み解きながら、これからの保育や幼児教育について共に考えていこうというメッセージが込められた一冊です。

この書籍について

書籍名:『さあ、子どもたちの「未来」を話しませんか』
著者:汐見 稔幸、イラスト:おおえだ けいこ
出版社:小学館



こんな人におすすめ

・2018年に改定された『保育所保育指針」「幼稚園教育要領」「 幼保連携型認定こども園教育・保育要領」の内容を、改めてちゃんと知っておきたいな、と思っている人
・改定の内容を、どんな意識を持って取り入れったらよいかを考えている保育現場や保育者


ほいくる編集部のおすすめポイント

改定にいたった世界の教育・保育の流れをおさらいできる!

どうして保育指針、教育要領、教育・ 保育要領の内容は見直されることになったのか…。

冒頭ではまず、世界各国が国の発展のためには保育や幼児教育を重要ととらえ、大きな投資を続けていることについて、じっくりと解説されています。

国々に共通するその目的は、3つ。
深刻な環境問題を解決できるような力を培うこと、女性の力を活かす社会づくりに保育施設の整備が不可欠なこと、貧困層を生まないために全ての子どもたちに質の高い教育が必要だと捉えていること、だったといいます。

時事的、また専門的な要素が多い話も、 汐見先生の語り口調で書かれていて、 直接お話を聞いているように読みやすい! またちょっと難しいキーワードや改定内容などがイラストで図解さ れているので、肩の力を抜いて読み進めていくことができます。
 

現場が総則から読み解いていくべきこととは…?

世界的な背景の後には、日本の保育・ 幼児教育のこれまでと課題について、ひも解かれています。

たとえば最近の保育のキーワードのひとつとなっている「非認知能力」について。
歴史的、学術的な要素もふまえて解説されているので、すでに勉強をしている人も、改めて理解を深めることができるのではないでしょうか。

また本の中で、一番厚く説かれているのが「総則」からの読み解き。
「養護」の重要性の強調、「幼児教育」の新しい視点、「 保育の質の向上」の3つについて、改定の理由が丁寧に解説されています。
改定を断片ではなく総括的にとらえた上で、現場ではどのように実現していけばいいのかが、読者に投げかけられています。


出版社からの内容紹介

指針・要領に込められた思いがよくわかる

子どもたちを取り巻く社会や世界の情勢が急速なスピードで変化する時代になりました。
この激動ともいえる時代で、私たちは子どもたちを育てています。この子たちの未来は大丈夫なのか、もっと時代に即した育ちが必要何ではないか、そう考えた欧米を中心とした国々は、国家戦略として子どもたちの幼児教育を考えました。
今回の「保育所保育指針」「幼稚園教育要領」「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」の改定は、世界のそのような動きに呼応するものです。
本書は、「指針」と「教育・保育要領」の改定にかかわった汐見稔幸先生が、それらに込めた思いを、わかりやすく解説したエッセイです。
まず、対応が迫られている「環境・社会の変化」とはどのようなものかから説き始めます。それはすなわち世界が保育・幼児教育に投資する背景でもあるからです。
そして日本の現状はどうなっているかを伝え、それを踏まえて、3つの指針・要領がどう改定されたのかをくわしく説明します。
わかりにくい箇所は、イラストを多用して、できるだけやさしく解説します。読めば「なるほど、今回の改定の意味はこういうことだったのか!」と納得できる作りとなっています。

書籍名:『さあ、子どもたちの「未来」を話しませんか

著者:汐見 稔幸、イラスト:おおえだ けいこ
定価:本体1,200円+税
判型/ページ:四六判/144ページ

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本書の「おわりに」で汐見先生が語る「子どもたちの未来」 についてのメッセージもあわせて、読後に受け取ることがたくさんあるであろう一冊です。


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