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こどもの“やってみたい”を、共に楽しめる社会をつくるために。小学館さんと一緒に、HoiClueのこれからについて語ります!

飛田恵美子
掲載日:2018/08/07
こどもの“やってみたい”を、共に楽しめる社会をつくるために。小学館さんと一緒に、HoiClueのこれからについて語ります!

本日、8月8日はHoiClueの8回目の誕生日です。
HoiClueは「こどもの“やってみたい”って、おもしろい」をタグラインとしてリニューアルを予定しています。
実はこのリニューアルに伴い、大きな変化があります。

それは、HoiClueを運営する株式会社キッズカラーが株式会社小学館と資本業務提携し、お互いの強みを活かしながら事業を展開していく、ということ。

……といきなり言われても、みなさん戸惑ってしまいますよね。
「え、どうして小学館と?」「いままでと何が変わるの?」と、疑問がたくさん湧いてくると思います。

奇しくも、小学館の創立記念日はHoiClueと同じ、8月8日。
そこで今日は、小学館児童学習局の丸澤滋さん、村上奈穂さんと、HoiClue編集長雨宮みなみが、これからのHoiClueについて語ります!


深い情報を発信していきたかったHoiClue、届ける方法と届け先を探していた小学館

——まずは、HoiClueと小学館の出会いを教えてください。

村上さん(以下、敬称略):2016年だったかな、私が『新 幼児と保育』という保育専門誌の編集部にいた頃に、日経MJでHoiClueが紹介されていたんです。「保育士さんの6割が使っているサイト」と書かれていて、興味を持って雨宮さんに会いに行きました。
特に企画提案とか取材とかではなく、純粋にお話してみたくて。

村上さんの写真

雨宮:実は私、保育士時代に『新 幼児と保育』の前身である『Latta』という雑誌を愛読していたんです。保育を豊かにする考え方やアイデアを教えてくれる雑誌で、その姿勢にとても共感していて。
だから、村上さんから連絡が来たときはすごく嬉しかったなぁ。

村上:それから連絡を取り合うようになって、2017年から一年間、雨宮さんに『新 幼児と保育』で連載を持ってもらいました。毎回テーマを決めて保育士さんにアンケートを取り、その結果を紹介していくという内容です。

雨宮:それまでもHoiClueとしてアンケートは行っていたんですが、数千にも及ぶ回答が集まることがあって。
現場で働く保育士さんの貴重な声だからHoiClueだけに留めず広く共有したいし、きちんとデータを読み解いて解説できたら……と思っていたので、いい機会をいただきました。

村上:私たちに見えていたこととリアルな声との間にはギャップもあって、毎回とても面白かったです。

資料の写真

雨宮:連載を通じてお互いのことがわかってきたので、改めてお時間をいただき、HoiClueのこれからについてご相談したんです。
HoiClueが目指していること、小学館さんと一緒に取り組んでいきたいと思っていること。
それで取締役の丸澤さんをご紹介いただいて今回の提携という形になりました。

——お互いに、どういったメリットを感じて提携したのですか?

丸澤さん(以下、敬称略):『新 幼児と保育』編集部では、保育を専門とする研究者やお医者さん、園長さんとのリレーションや人脈はあったけど、現場で働く保育士さんとの関わりは少なかったんですね。
だから、20〜30代の保育士さんのファンを多く持つHoiClueと組む意義はあるな、と直感的に感じました。

丸澤さんの写真

村上:反応がSNSなどを通してすぐに返ってくるところも魅力的でしたね。雑誌でもハガキで感想をいただくことがありますが、どうしてもタイムラグが出てしまうので。

雨宮:HoiClueの場合、8年の中で遊びのアイデアを紹介する記事は厚みが出たけれど、そこがゴールではないと感じていたんです。

「こんな遊びのアイデアがありますよ」という記事に付随して、「じゃあなんで子どもはこの遊びに夢中になるんだろう?」「この遊びは子どものどんな育ちにつながっていくんだろう?」といった本質的なことを探求できるようなサイトに育てていきたい。

そのために、子どもの育ちや発達に関する知見や専門家とのネットワークを持つ小学館さんのお力を借りられたらと思いました。

丸澤:雨宮さんがおっしゃる通り、我々は「保育」や子どもの「発達」に関する専門知識を膨大に持っています。でも、紙だけではどうしても情報を届けるのに限界がある。
保育士さんたちが困ったときや悩んだとき、必要な情報がどの号に載っているのか探すだけで苦労するでしょう。
検索性という点では、ネットのほうが確実に優れているんですよね。

我々の蓄積してきたさまざまな情報や知見を、もっとアクセスしやすい形で保育士さんに提供したいし、それは社会的にも意義のあることだと考えています。

資料の写真

村上:編集部でも定期的に保育士さんに話を聞く会を開いていたんですが、保育士さんって本当にお忙しいんです。
子どもたちがお昼寝をするとき位しか雑誌や本を読んで勉強する時間はないし、照明を落としているから白黒のページは読みづらいとおっしゃっていて。

丸澤:大変だよね、保育の現場は。問題を一人で抱えていることも多いだろうし。

村上: その点、HoiClueは使いやすいし、こまめに情報を送ってくれるし、つながっている感覚があるんじゃないでしょうか。ちゃんと保育士さんの悩みをわかって寄り添っている、いいメディアだなと思います。

みなみさんはHoiClueのユーザーさんたちに深い情報を届けたいと模索していたし、私たちは深い情報を持っているけれど届ける方法と届け先がないと悩んでいた。
お互いのニーズが上手く一致したんですね。

笑顔で話をしている様子

丸澤:あと、背景には2020年からの学習指導要領の改訂もありますね。
初等教育の最初の入口は小学校一年生とされてきたけど、これからは保育園や幼稚園が最初の教育機関として位置づけられるだろうと言われています。そうすると、保育士さんが担う役割や責任もかなり変わるはずなんですよ。

子どもの本からスタートした小学館として、現場でいろんな葛藤や課題を抱えながら子どもたちと向き合っている保育士さんたちに貢献できるような情報を届けたいし、「この時期の子どもたちはどういう力を育んでいけばいいんだろう」といったことも一緒に考えていきたいですね。