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「実習」の目的ってなに?どうやって園を決めるの? 【実習前-Vol.2-】

三輪ひかり
更新日:2023/03/15 掲載日:2016/12/14
「実習」の目的ってなに?どうやって園を決めるの? 【実習前-Vol.2-】
初めてじっくりと現場に触れる機会になる「実習」。
実習がより良いかたちで始まるかどうかのポイントとなる?「園の選び方」について、丁寧にご紹介します♪

通っている学校や、どの資格(保育士資格・幼稚園教諭免許)を取得するのかによって異なりますが、学生の間に行く実習の回数は、3〜6回程度。
とても少ない回数(多い!と感じる人もいるかもしれませんが。笑)だからこそ、1回1回を大切に、そして有意義なものにしたいですよね。
そのためにまずしっかり押さえておきたいのが、「実習の目的と、実習先の決めかた」。

みなさんの実習がより良いかたちで始まるかどうかは、ここにポイントがありそうです!


実習の目的ってなんだろう?

保育士資格、幼稚園教諭免許を取得するための必須科目である、「保育・教育実習」。
一般的に、実習の目的にはこのようなものがあげられます。

子どもと接して理解を深める

実習で実際に、子どもと関わってみると、学校で勉強していたものや自分で予想していたのとは異なる子どもの姿に出会うことが多々あります。
発達の状態や、あそびや活動への参加の仕方ひとつとっても、誰一人として同じではないということを本質的に理解することは、保育者になる上で、とっても大切。

実習が始まったら、きっと新しい発見や気付きの連続です。
正解がないと言われる保育だからこそ、実際に子どもと接することが、何より深い子ども理解に繋がっていくでしょう。

保育者の役割を学ぶ

保育者は、時に母親の役割を果たし、かと思えば、友だちのような役割になるときもあります。
また、誰よりも子どもの心に寄り添う存在でもあり、保護者の良きパートナーでもある。

保育者は、これだけすればいいというひとつの姿(役割)があるのではなく、多面的に姿を変化させていきます。

自分が実際に保育者として子どもと関わったり、他の先生の姿を観察したりすることで、上であげたような保育者の役割を、身を持って学べるのも、実習の大きな目的のひとつと言えるでしょう。

子どもと関わるだけが保育者の役割ではありません。
保育者たちの、保護者や他の先生との関わりかたなども、よく観察してみてくださいね。

園の生活を知る

園によって一日のリズムは異なります。
またクラスの中でも、毎日行っていること、そうではないこともあるでしょう。

どんなねらいがあり、どこにポイントを置いた活動であり、保育だったのか。
園の生活を知ることで、新しい発見や気づきがたくさんあるはずです。

もちろん、ここであげたものだけが、実習の目的にならなくてOK!
あなたは、実習でどんなことを学びたい?
実習って、なんのためにあると思う?
あなたが考える目的も、ぜひ大切にしてね。


実習先ってどうやって決めている?

調べる方法

ネットで検索する

昔はあまりませんでしたが、最近はホームページを持つ園が増えてきました。
こういう園に実習に行ってみたいなぁと思う園を思い浮かべ、気になるキーワード(例:子ども主体 自然保育 保育園)をいれて、ネットで検索!
ホームページだけでなく、Facebookページやインスタグラムを運営している園などもあるので、チェックしてみてくださいね。

先輩や友だちに聞いてみる

すでに実習に行ったことのある先輩や友だちに、聞いてみるのも◎。
ホームページを見るだけでは分からないような、保育園のなかの様子が分かる(保育者や子どもたちの姿など)、貴重な情報を得られるかもしれません。

先生に相談する

実習担当の先生は、巡回をするので、多くの保育園に行ったことがあります。
こういう園に行ってみたい、こういう部分に不安があるということなどを相談をしてみると、あなたにあった園を紹介してくれるかも。
また、保育所の実習では、認可保育所から選択することになっている養成校もあるようなので、このあたりも先生に確認・相談してみると良さそうです。

実習先を考える視点

どんな形態の園?

園で行われる保育には、いくつかの形態があります。
園によって、また年齢や時間帯によって細部はことなりますが、以下の形態をとっている園が多いです。

・一斉保育(設定保育)
クラス全員で一斉に行う活動がメイン。
みんなで製作をしたり、歌をうたったりする。

・自由保育
子ども主体の保育で、子どもが自分の意思で何をするか選べる。
保育者の方から活動を投げかけるときも、やりたい子どもが参加するというスタイルを取ることが多い。

・異年齢保育(縦割り保育)
年齢ごとにクラスを分けるのではなく、1〜2歳、3〜5歳などの子どもたちを一緒に保育する。

・統合保育
障害のある子どもと、ない子どもが一緒に活動をする保育。

何か特徴はある?

学校で勉強をするなかで学んだ人も多いかもしれませんが、
・モンテッソーリ
・シュタイナー
・レッジョ・エミリア
・森のようちえん
・どろんこ
など、特徴的な保育方法を実践する園もあります。

気になるものがあれば、ネットで検索する際のキーワードとしていれてみたり、先生に相談する時に、「シュタイナー教育を実践している園に行きたいです。」と話をしてみてくださいね!

何を学びたい?

また、実習先を考える視点として、ぜひ大切にしてほしいのが、あなたが実習で学びたいことは何なのか?ということ。

友だちと話をしてみたり、紙に箇条書きにしてみると、自分の考えが明確になってくると思うので、試してみるといいかもしれません。

学校によっては、実習先を生徒ではなく学校が選ぶところもあるけど、自分で決められるのなら、家から近いかというような理由以外でも園選びができると、実習が終わったあとに得るものがグッと変わるかもしれないね!


より充実した実習にするために

自分の想いや目的に気付くこと、そして自分にあった園が見つけられるだけで、数週間の実習がより豊かな、学びの多いものにかわっていくと思います。

「ここでいっか」ではなく、「ここがいい!」という思いをもって、ぜひ園選びをしてみてくださいね!




お知らせ

2021年7月にほいくるが監修として携わった書籍『保育所&幼稚園 実習の記録と指導案 まるごとBOOK』(角川書店)が発売されました。

よろしければ、ぜひこちらもお手にとってみてくださいね!

【書籍紹介】保育実習に心強い一冊!『保育所&幼稚園 実習の記録と指導案 まるごとBOOK』

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