「安心できる環境は“待つ”ことでうまれる」ー大徳寺保育園(京都府 京都市)
保育をしている中で、大切にしていることは何ですか?
そうですね、「待つ」って言ってはりますね。「待つ」保育。
大人自身も、強制的な指示をすることはなく、フクフクと湧きあがってくるように理念が出てくるような。
「待つ」と言っても、時には反論したかったり説明したかったりする場面もあると思うんですけど、子どもに対しても親に対しても、待つことで長期的に見えてくるものがあると思います。
保育士を育てる時も「待つ」ことを大切にしています。
保育士に厳しく言うと、保育士は子どもにも厳しくなりますしね。
待つことで安心できる環境に繋がっていって、安心できるからこそ楽しくなるんじゃないかなと思っています。
大徳寺保育園にとっての「保育」とは?
「人を育てる」ということだと思います。音楽や挨拶を教えるというのは結果であって、豊かな人生を生きていく基礎作りをするというか、さまざまな体験を提供することが大切かな、と。
これから多難な人生を生きていく中で、湧き上がるような生きる喜びを見出して踏ん張れる(乗り越える)ヒントやきっかけになると思うんです。
あとは、今あるここでの環境を最大限に生かしていこうという気持ちを、先生たちとも共有しています。
最後に、「夢」を聞かせてください
今までとはまた違った角度からの人育てをすることですかね。やはり長年続けていると、継続は力なりといえども、硬直していくと思うんです。
保育というものは答えがないからこそ、これでいいやではなく、これからも考えていきたいなと思っています。
つい長居してしまいたくなるような、穏やかで心地よい環境の中で聞かせていただいたたくさんのお話。
そして、60年を通して紡いできた保育に満足することなく、さらに考え続けるその想いに触れることができた、温かく深い時間でした。
大徳寺保育園のみなさん、ありがとうございました!
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