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コドモコトノハ「かんらんしゃ、ゆびよりちいさい」(ありむ6歳)

青山誠
観覧車を作るために、大工さんを探していたありむくんたち。

次の日、本物の観覧車を見にいくことにしました。
観覧車は、電車の駅で一つ向こうの、デパートの屋上にあります。
8人の子どもたちで、歩いていくことになりました。

電車の駅一つ分といっても、大人の足で20分はかかります。
北風の吹く寒い日でしたが、子どもたちはおかまいなく、勇んで歩き出しました。
駅前広場を抜け、遊歩道を通り、途中のお地蔵さんに挨拶し、川に立ち寄り、観覧車はまだまだ先。
ペットショップに入ってもみたり、寄り道、寄り道の道中です。

1時間ほどかかって、ようやくデパートにたどり着きました。
さっそく屋上にあがって間近でつくづく観覧車を見上げます。

「あ、ライトがついてる!」

「よるになったら、てらすんだよ」

「ねえ、タイヤもついてるよ」

確かに観覧車の巨大な輪をまわすところに、タイヤがついています。
タイヤは四方八方についていて、それでゆるゆると巨大な輪を回しています。
今まで何回も見て来たのに、このとき初めてこのタイヤのことに気がつきました。

「おっきいなぁ」

「これ、つくれるかなぁ」

子どもたちは首が痛くなるほど観覧車を見上げ続けていました。

帰りがけに、チケット売りのお姉さんのところに立ち寄りました。
まひろくんが聞きました。

「このかんらんしゃをつくったひと、なにけんにすんでますか」

お姉さんは笑いながら、「ちょっとわからないなぁ。」と言いました。
それから、「あ、そういえば、だいぶ前だけど、この観覧車は俺が作ったんだぞっていう、おじいさんが来たことあったよ」と教えてくれました。

「えー!」

子どもたちはいっせいに大声を上げました。

「このちかくにいるかもね」

お姉さんにお礼を言って、また歩いて帰ります。

「あるくのつかれたから、ハイハイしてかえろう」

と、四つん這いになってみたり、木に登ったり、また寄り道しながらの道中です。
でも、この近くに観覧車を作った人がいるんだということが、みんなの心を弾ませていました。

また1時間ほどかけて帰って来て、ふと振り向くと、ずっとむこうに観覧車が見えました。

「あー、かんらんしゃだ」

まひろくんが指差しました。
みんなも、ほんとだ!あそこ!と指を指しました。

「かんらんしゃ、ゆびよりちいさい。あんなにおおきかったのに。」

ありむくんが言いました。

近くまで行って、見上げた大きな観覧車。遠く離れて、指差した小さな観覧車。

どちらも同じ観覧車、ふしぎ、ふしぎ、です。

子どもがハイハイしているイラスト



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