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『体験』〜みんなが心地よい保育って?〜

子どもたちにとって本当に必要なこととは何でしょう?
読み書きができること?
音楽ができること?
運動ができること?

今、様々な習い事や特徴ある保育園・幼稚園が増えていますね。
子どもたちにより良い教育、保育を受けさせたいというのはどの親にも生まれる想いです。

“より良い”とは・・・
それは、子どもたちの親それぞれの経験やバックグラウンドによって違います。
そして、どんな教育、保育を受けさせるか・・その選択をしているのも、親です。

では、私たち保育者が思う“より良い”教育、保育とは何でしょう?


それは、私たち保育者が目の前の子どもたちを通して体現できるということ。
それを追求する事こそが、私たち保育者の使命と言ってもいいのかもしれませんね。

子どもたちに必要なこと・・・それは『体験』です。

例えば、読み書きが出来るようになるには、まず絵本という体験が必要ですね。
絵本を読んでもらい、楽しいと思う。
今度は自分で文字を追う事を楽しむようになる。
次に書いてみるということを通し、上手に書けたという喜びを知る。
・・・このように、全ては体験から何かを感じ、何かをしたいという欲求が生まれ、そこから行動し、また体験する。
このようなサイクルで子どもたちは成長していきます。

私が考える“より良い”教育、保育とは、いかに様々な体験の場を提供できるか、という事です。
                                          


私の保育の場は「森のようちえん」ですので、自然という環境の中で様々な体験を提供しています。

先日、公園の花壇を手入れしてくれているおばあさんがいました。
子どもたちは、誰からともなくそのおばあさんに近づいて行き、

「なにしてるの?」

と話しかけていました。
おばあさんは、丁寧に答えてくれました。
子どもたちの質問はさらに続き、

子ども:「なんでそれしてるの?」

おばあさん:「たおれないようにだよ」

子ども:「なんでたおれないようにするの?」

おばあさん:「来年もお花が咲くようにだよ」

子ども:「またお花が咲くの?」

おばあさん:「そうだよ。これが種なんだよ。」

子ども:「これが種なの?」

・・・こんな会話のやりとりが15分くらいされていました。

これも体験のひとつです。
ここから子どもたちは何を学ぶのでしょうか。

植物の育て方?
会話のやり取りの仕方?

もちろんそういった事を学ぶ機会でもあるでしょう。
でもこの体験から何を学ぶかは、子どもたち一人ひとり違います。

人の温かさを体験しているかもしれません。
種の感触を体験しているのかもしれません。
植物の近くにいる生き物の存在も体験しているでしょう。

ひとつの体験から様々なことを感じ、そこから次への関心が生まれていきます。
この体験が大きな意味となる事もありますが、それほどの大きな意味にならない事もあるかもしれません。

それは、大人がコントロールすることはできません。
だからこそ、多くの体験をする事が大切なのです。

あなたにとって“より良い”教育、保育ってなんですか?

何を子どもたちに体験させたいですか?

そして、あなたは子どもたちを通して何を体験したいですか?



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  • 専門家 野村 直子
  • 専門家 野村 直子(森のようちえん Little Tree 代表、横浜市認定家庭的保育室 もあな・ちいさな木 園長、森のようちえん全国ネットワーク運営委員)

私立保育園の保育士、カナダでのチャイルドケアーセンター、インターナショナルスクールなどの国内外での保育経験と、北海道での自然ガイド、自然学校でのキャンプディレクターとしての自然体験活動など・・子どもと自然に関わり17年。その経験を生かし保育室園長の傍ら、指導者向けワークショップなどを通して「森のようちえん」を伝えている。

“子どもたちの持っている力に驚く毎日を送ってもらるよう、コラムでは、自然の中で自然に子どもを育み、大人も育つ「森のようちえん」という子育て(保育)を元にした大人の関わり方をメインに書かせて頂こうと思っています。
大人も子どもも個性があって当然。その個性を認め合い、みんなが「ありのまま」でいられる場づくりのお手伝いができればと思っています。”

URL :
森のようちえん Little Tree横浜市認定家庭的保育室 もあな・ちいさな木
専門家とは?
工作家、看護師、管理栄養士など、専門的な分野でお仕事をしながら、ほいくるに専門的なコンテンツを連載している専門家さんの記事。