スティックセニョール〜夏からでも育てられる!おもしろ野菜〜
あまり聞いたことのない野菜だけれど、実は、みんなが知っているある野菜にそっくり…?
プランターOKなのもうれしい、3か月半程の期間で育つ野菜の栽培方法をご紹介。
おすすめ時期
種まき:7月〜8月中旬(3月〜8月中旬までOK)
定 植:8月〜9月中旬
収 穫:10月下旬〜12月中旬
栽培期間
約3か月半〜4か月
必要なもの
・スティックセニョールのタネ
・3号ポリポット(なければ500mlの牛乳パックでも良い。四隅の角を少しカットするか、底の真ん中にカッターで穴を開けておく。)
・野菜用培養土(元肥入りの市販のものが便利)
・ふるい(あると便利)
・プランター(11号〜12号くらいのもの)
・鉢底ネット(土が底から出ていかないように)
・炭(プランターの底に敷いて水はけをよくする。ダンゴムシやナメクジの侵入防止、根腐れ防止、土壌改良の効果があります)
・仮支柱(割り箸を2本つなげたものでOK!)
・紐(支柱を結ぶためのもの)
・化成肥料(追肥用)
・スコップ、ジョウロ、収穫用のはさみ
※材料を選ぶときに注意したいこと&代用素材について
種のまき方
1、3号ポリポット(12〜13cm。牛乳パックでもOK)に培土を入れて平に慣らす。培土は、ポリポットの上〜2〜3cm下くらいまで入れる(水やりをするスペースを作るため)。
2、4〜5粒のタネを、重ならないように蒔く。
3、ふるいを使って、5mmほど土をかけて軽くおさえる。
4、たっぷり水をやる。
ここでポイント!
1つのポットで1つの株ができるので、ポリポットは植えたい分用意する。
育て方
1、発芽してから本葉が2枚出る前に、元気の良い苗を1本だけ残して間引きする。大体、夏前に種まきをすると、4〜5日程で発芽します。
2、本葉が5〜6枚になるくらいまで、日当たりの良い場所で乾燥させないように育てる。
ここで、苗をプランターへ移動♪
本葉が5〜6枚の頃が、植えつけに適期!
3、まずはプランターに、ポリポットの時と同じように、上から2〜3cmくらいのところまで培土を入れて平にならす。
4、苗のポットより少し大きめに穴を掘る。
5、そこへ、ポットから取り出した苗を崩さないように4の穴の中に入れ、株元を軽く抑えて植えつけた後にたっぷり水をやる。
6、プランターで育てながら、本葉が8枚くらいになったところで、株元から少し離れたところに追肥をする。
・化学合成肥料(固形)…8gくらいを半月に1回
・化学合成肥料(液体)…希釈倍率は容器に書いてあるので、確認を。
7、穂の先に蕾がつきはじめたら、2cm程度のうちに早めに切り取って収穫する(食べてOK!)。
すると下の方からわき芽が伸びてくるので、次々に出てくるわき芽のために追肥を忘れずに!
8、葉のわきからのびた茎が15cm程度になったら、先端に蕾がつくので、蕾が開き出す前に茎ごと切って収穫を行う(大体1つの株から10〜15本くらいの茎が収穫できる)。
ここでポイント!
(1) 育苗ポットからうまく苗を取り出すには?
ポットをひっくり返して底の穴を指で押すと、取り出しやすくなります。その時、根っこを傷付けないように気を付けましょう。
(2) 倒れそうになる時はどうしたらいいの?
苗の株元がぐらつかないように、仮支柱(割り箸でもOK)を立てて、茎と紐を結びましょう。
(3) 1つのプランターにいくつ苗を植えていいの?
大きさにもよりますが、80cmくらいの長方形のプランターなら3株くらいは植えられます。
(4)そもそも追肥ってなぁに?
最初にプランターに植える時、野菜用の培養土を入れて苗を定植しますね。
この時、培養土には肥料が含まれるので栄養分があります。
しかし、毎日の水遣りで肥料分はどんどん下に抜けていったり、栄養として根に吸収され、肥料分はなくなってしまいます。
例えば今回のスティックセニョールでは、本葉が8枚くらいになると花芽を付け始めるので、多くの栄養を必要とします。(葉・茎・根・花芽)
その時に栄養を与えて、それぞれの器官が成長できるようにするのです。これが追肥です。
常に栄養を切らさないために10日ごとに追肥をするわけです。
言わば、ペットに餌をあげるのと同じことなのです。
水やりの仕方
種まきをしてから、芽が出るまでの期間
芽が出るまでは表面がうっすら乾いたら水をあげる。
ただし、じょぼじょぼと水やりすると種が浮いてきてしまう恐れがあるので気をつける。
ジョウロの使い方のポイントとしては、いきなりプランターに水をかけると安定して水が出にくいので、一度プランターから外れたところで水を出す。
安定してシャワー状に出てきたらそのままプランターに水やりをするのがテクニック◎
じょうろのシャワーを下向きではなく上向きにするとより良い。
芽が出てきてから収穫までの期間
水を切らさないようにすることが理想。
表面が乾いたら、たっぷりと水をあげる。
野菜が育つための注意事項
・種を蒔いた後の水やりは、勢いが良すぎると種が浮かび上がってしまため、不安であれば霧吹きなどでもOK。
・スティックセニョールは、定植後に倒れやすいので、支柱を立てるのがおすすめ。
・プランター栽培なので、水が切れないようによく観察すること。
・アブラナ科の植物なので、虫がつきやすい。そのためよく観察し、アブラムシなどが付いていたら粘着テープなどで取る。
おまけ!
栽培を始める前に、專門講師の齋藤さんからのメッセージ。
「育てる気持ちが大事!」
せっかく野菜を栽培するんだから、絶対きちんと育てるんだ!
という気持ちはとても良いことです。
でも、仮に上手に作れなかったとしても、それを悲しむ必要はありません。
農家はよくこう言います。
「毎年1年生なんだよなー」と…。
野菜を作るプロの農家でさえも、自然を相手に野菜を育てることは容易ではないのです。
では、家庭菜園で何が大事なのか!?
それは野菜を育てるという気持ちです。
毎日、育てている野菜の顔を見て(実際、顔はありませんが…)気にかけてあげること。
野菜の表情は日々変化していきます。
その表情を見て楽しんでください♪
私はよく「作物と人間は良く似ているんだよー」と説明します。
例えば、大量の水やりをしても、野菜は喜びません。
むしろ体調が悪くなって病気になってしまうかもしれないのです。
人間も一気に大量の水を飲むことは、苦痛ですよね?
野菜も同じなのです♪
そして、野菜の数だけ色んな性格があります。
栽培を通して、その性格をぜひ知ってください♪
そういう部分を微力ではありますが、サポートしていきたいと思います。
楽しく家庭菜園をしましょう!