「人と違うって素晴らしい」チームラボキッズが創り出す、新しい世界〈前編〉
みんな違ってみんないい

「はみ出したっていいんだ」、「はみ出した方がかっこいいの描けるぞ!」
「そうか、ルールを変えていいんだ!」って気づけるのはすごく大事なことですよね。
気付かなくたっていいんですよ。
ただ、一人が気付くとみんながあっ!て影響を受けるんですよね。

わたしが保育園で体験してきたことなんですが、お絵かきをする時に隣の子と同じものを描いている子がいると、同じ絵になってしまうからと席を離したり、逆にみんなと全然違うものを描いたりする子がいると、「どうしてうちの子はみんなと同じように描かないの?」と今度は親御さんが気にしてしまったりもしていました。

違っていいんだよって、ぼくらは肯定しているんです。
うちの子が幼稚園に通っていたときの話なんですけど、お遊戯会でみんなが歌を歌っているときにうちの子だけが見当たらなくて、どこにいるんだろう?って探したら、園庭で一人で縄跳びしてたんですよ。

(大笑い)

そのときすごいな!って衝撃を受けたんですよね。嬉しかったんです。
小さい頃から「人に流されないで、人と違っていいんだ、お前はどうなんだ?」ってことを話し続けてきたから…。
『お絵かき水族館』ではそういうような、はみ出たって、違ったっていいんだってことを大切な考えとしているんです。


どれだけ同じものを描いても違いは絶対に出てくる、それが個性だと思ってて、そういう人との違いを肯定される社会ってすごく素敵じゃないですか。
どんどんそうなってほしいなって思ってます。

そういう違っていいんだ、ってことを大人も実体験で感じられる場所が『未来の遊園地』なのかもしれませんね。

大人が実体験で感じられるっていうのは?

『お絵かき水族館』の中では本当に多種多様な魚たちがいて、しかも一見他とは違うものがスゴイ!って思われていて、「そうか、それでいいんだ!」って、大人が実体験から自然に思える場所だなって思ったんです。

なるほど。大人が「はみ出たっていい」ってことを、肯定しやすくなるんだ!

私も始め、枠をはみ出すことなんか考えてなくて、枠の中をどう塗ろうかと考えたんです。でも、子どもたちの描いた魚を見たときになるほど!って思いました。子どもたちすごいな!って。

さて、ここからは保育園でのお絵かきについて、自分でルールや世界を作り出すことの楽しさについてなど、まだまだお話は盛り上がります!(後編へつづく)
(文/撮影/編集:秦れんな)
ほいくる編集部