子どもと大人の響き合い讃歌〜インクルーシブ(共生)な育ちの場づくり〜3回連続講座|小学館せんせいゼミナール

- 開催日
- 2025年5月13日(火) ~ 2025年7月8日(火)
- 時間
- 19:00~20:30
- 場所
- オンライン
- 参加費など
- 【個人申込】全3回セット7,500円(税込)/1名につき、【団体申込】全3回セット19,800円(税込)/1施設につき
内容
映画「みんなの学校」(監督/真鍋俊永)でおなじみの大阪市立大空小学校。その礎を築いた初代校長・木村泰子先生と、開校当初から実践を共に重ねてきたインクルーシブ教育の研究者・堀智晴先生(元大阪市立大学教授)による貴重な対談講座です。
おふたりが大切にしてきた「地域に開かれた学校」の理念は、様々な革新的な実践から生まれました。
「特別」「通常」という区分けをなくしたとき、子ども一人ひとりの違いが輝きはじめました。「校長」「先生」「職員」というポジションを超えたとき、一人の大人として、仲間としての温かなつながりが生まれました。
「担任」という言葉を「担当」に変えたとき、学校の子ども全員に目が行き届き、あらゆる場面で「子ども」が主役となる関係性が築かれました。
このような取り組みを通して、大空小学校は、開かれた、自由で、楽しい学びの場へと変わっていったのです。
子どもを変えようとするのではなく、まず大人から変わっていく—。
そのために教師は、日々の実践をやり直す勇気を持ち、子どもたちから学ばせてもらう謙虚さを大切にしています。
本講座では、木村先生と堀先生のおふたりに、すべての子どもが共に育つインクルーシブな環境づくりの要諦について、具体的な実践例をもとにたっぷりお話いただきます。
旧知の仲である両先生の心弾む楽しい対話は、聞いているだけで元気が出てくることでしょう。
また各回90分の中では、アンケートやチャットを通じた参加者との対話も大切にします。現場での悩みや課題について、両先生の豊富な経験から具体的なヒントが得られるまたとない機会です。
3回通してご参加いただくことで、子どもたちの育ちを支える場づくりのヒントがより多く学べます。各回とも見逃し配信つきなので、当日ご都合が合わなくても後日視聴いただけます。
保育・教育に関わるすべての方にとって、明日からの実践に活かせる学びの場となることでしょう。
皆様のご参加お申し込みをお待ちしております。
大空小学校とは
大阪市住吉区にある公立小学校。
地域の住民や学生のボランティアだけでなく、保護者らの支援も積極的に受け入れた「地域に開かれた学校」。
不登校はゼロ。唯一の約束は「自分がされていやなことは人にしない」。他の小学校で、厄介者扱いされた子どもも、この学校で、自分の居場所を見つけ、いきいきと成長。また、まわりの子どもたちも、そのような子どもたちとのかかわりを通して、大きな成長を遂げていく。
2015年2月、ドキュメンタリー映画「みんなの学校」(監督/真鍋俊永)が全国で公開され大ヒット。
各回のテーマ ※予定
第1回
「大人が変われば、場が変わる」
両先生の出会いから始まり、大空小学校の理念づくりを共に歩んできた貴重な経験をお話しいただきます。校長室や職員室を子どもたちが自由に出入りできる開放的な空間としたことや、「担任」という言葉をやめるなど、教職員の意識改革につながった具体的な実践事例を紹介します。また、現在の保育現場における課題や可能性についても考えを深めていきます。
第2回
「境目のない育ちをどう保障するか」
堀先生が特別支援学校で目にした印象的な光景から始めます。校内では生き生きと過ごしていた子どもたちが、校門を出ると途端にうつむき、表情が曇っていく—。まるで校門を境にして学校と地域が分断されているかのような現実から、私たちは何を学べるでしょうか。
子どもたちの育ちは学校だけで完結するものではありません。さまざまな立場の人々が日常的に子どもたちと関係を結んでいます。それを意識することこそが、インクルーシブな社会づくりの第一歩となります。インクルーシブ教育は、今の教育のあり方を問い直すきっかけとなるはずです。参加者の皆さんとともに、具体例を出し合いながら考えていきます。
第3回
「保育と教育をつなぐ場づくり」
木村先生が指摘する「小学1年生が勝負」という視点から、保育と教育の接続について考えます。さまざまな保育施設から入学してくる子どもたちですが、話していると出身園がわかるほど、それぞれの保育の特徴が表れています。大人の期待する子ども像ではなく、自分で判断して解決する力を子ども自身がどのように身につけていくのか、共に考えていきます。
この回では、参加者の皆さんから事前にレポートを提出していただき、それに基づいた議論も展開する予定です。
講師紹介
堀智晴(ほり・ともはる)
インクルーシブ(共生)教育研究所代表。
大阪市立大学生活学部で主に障がいのある子の保育・教育について研究。今の研究テーマはインクルーシブ保育・教育の実践研究と障がい者問題・人権問題。
著書に『保育実践研究の方法』『子ども同志の響き合い讃歌ーちがうから、豊かになれる』(ともに川島書店)。
木村泰子(きむら・やすこ)
大空小学校初代校長。
全教職員のチーム力で「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」を理念に大空小学校をつくる。学校を外に開き、教職員と子どもとともに地域の人々の協力を経て学校運営にあたるほか、特別な支援を必要とされる子どもも同じ教室でともに学び、育ち合う教育を具現化した。2015年春、45年間の教職歴をもって退職。現在は全国で講演活動などを行う。
『お母さんを支える言葉』(清流出版)など著書多数。
概要
子どもと大人の響き合い讃歌
〜インクルーシブ(共生)な育ちの場づくり〜
3回連続講座|小学館せんせいゼミナール
講師:
堀 智晴 先生(インクルーシブ(共生)教育研究所代表)
木村泰子 先生(大空小学校初代校長)
対象:保育士、幼稚園教諭、小学校教諭、保護者のほか、子育てに関心のあるどなたでもご参加いただけます。
参加方法:オンライン
受講料:
【個人申込】全3回セット 7,500円(税込)/1名につき
【団体申込】全3回セット19,800円(税込)/1施設につき
※詳細はお申し込みページにてご確認ください。
申込締切:2025年5月11日(日)18:00
開催日時・テーマ
- 第1回 5月13日(火)19:00~20:30
「大人が変われば、場が変わる」 - 第2回 6月10日(火)19:00~20:30
「境目のない育ちをどう保障するか」 - 第3回 7月8日(火)19:00~20:30
「保育と教育をつなぐ場づくり」
※各回とも約2週間の見逃し配信付きです。
主催者
小学館教育編集室
小学校教師向け『教育技術』、保育者向け『新幼児と保育』ほか、種々の教育書を発行。Webメディア「みんなの教育技術」「みんなの幼児と保育」も運営しています。これまで培ってきた知見とネットワークを活かして、信頼ある専門家や実践者による講座を展開していきます。
小学館教育編集室:
https://kyoiku.sho.jp/