保育と遊びのプラットフォーム[ほいくる]

チームラボキッズ代表 松本さんの考える、現代の保育と遊びの課題〈後編〉

ほいくる編集部
掲載日:2015/06/28
『未来の遊園地』を主催するチームラボキッズの代表松本明耐さんと、HoiClue♪を運営するキッズカラー代表の雨宮との対談記事。

後半は、保育園の現状と合わせた話へと、どんどん話が深まります(前編はこちら)。

松本さんと雨宮

『チームラボアイランド –学ぶ!未来の遊園地−』ってどんな場所?

保育園でのお絵かき


雨宮みなみ

保育園でも、子どもが描(えが)いた絵に対して「なんでこういうふうに描かないの?」っていう大人の主観で発言してしまうことって多々あると思うんですよ。


なんでもっと大きく描かないの?とか、なんで色を塗らないの?とか…。


なぜそう言ってしまうのかとよくよく考えたら、「いいとされる絵」の基準って先輩の先生がそう言っていたから、とかそんな理由だったりするんですよね。

松本明耐

子どもの世界に決められたルールが多すぎるんですよね。


やっちゃいけないことばっかりで、決められた中でやる、ということを教わっている。

雨宮みなみ

最初に触れた保育のやり方とか、考えとかが普通だと思っていて、立ち止まることなくそのやり方でやっていた。でも、そういうものがとっぱらわれるような空間だと感じました。

松本明耐

大事にしたいのは、なぜそれを描き、どのように表現し、みんなで影響を与え合ったりできるのか。


それによって、もっとお絵かきの時間が楽しくなるし、クリエイション(創造)が伸びるというのが僕の理想とする保育園のお絵かきですね。

雨宮みなみ

なるほど。

松本明耐

社会は絶対に影響を与えあっていくものじゃないですか。


関係性でなりたっていることを伝えたかった。


そしてクリエイションって楽しいって思ってもらえたらいいですね。

雨宮みなみ

大人の方が難しく考えすぎているのかもしれないですね。

松本明耐

お絵かきって、単純に楽しいじゃないですか。

雨宮みなみ

本当にそうですね。大人たちが、デジタルかそうじゃないかとか、何がいいか悪いかっていうところを変に考え過ぎていて、根本的に絵を描くことの楽しさを忘れてしまってる部分もあるのかなぁ。


だけど、子どもたちは当たり前のように本能で楽しんでいて…。


『未来の遊園地』を通して、改めて子どもの世界を覗くことができるような気がしました。