筋力アップ&リラックス!「背中」のマッサージ
今回のベビーマッサージは、「マッサージオイル」についてと「背中」のマッサージ実技をお伝えします♪
マッサージオイルについて
オイルを使うことで、どんな良い効果があるの?
(1)オイルの滑らかさがマッサージをする手の動きをスムーズにします。肌への摩擦が少なくなりますので、リラックス度も高まります。マッサージをしてあげる方もオイルの感触が気持ちが良いですよ♪
(2)身体の老廃物の排出を促し、新陳代謝を良くします。
(3)保湿効果でお肌がしっとりとスベスベになります。
おすすめのオイル
植物性で、低温圧搾法で抽出されたオイルが最適です。
オイルのビンなどに「抽出方法」が記載されているものもありますので確認しましょう!
低温圧搾抽出法とは?
原料の種子や実を単純に押しつぶして油を搾りだす方法。
オイルの持つ有効成分などが損なわれないので品質の良いオイルとなります(高温処理や薬品などで抽出されたものは、本来の成分が損なわれている可能性がありますのでご注意ください)。
入手方法は?
アロマショップ、インターネット通販などで入手できます。
オイルの種類
「ホホバオイル」
ホホバの実の成分が人の皮膚の構造に良く似ているため、刺激も少なく、全ての肌、特に肌の敏感な赤ちゃんに向いています。サラリとした使用感です。
「スイートアーモンドオイル」
淡黄色でやや粘性のある使用感です。お肌を柔らかくし、乾燥肌にも効果的。ホホバオイルより少し安価です。
他に、「セサミオイル」「グレープシードオイル」などもおすすめです。
オイルに関する注意点
・必ずスキンケア用のオイルを使用してください。
・料理用のオリーブオイル、ゴマ油などの使用はやめましょう。
・アロマオイルなど香りのあるオイルは大人には効果があっても、赤ちゃん&キッズには刺激が強すぎます。3歳未満のお子さんには使用しないほうが良いでしょう(3歳以降も大人より薄めの香りで!)。
・鉱物オイル(ミネラルオイル)と記載があるものは、毛穴をふさぎ、皮脂腺や汗腺の代謝を低下させますのでマッサージ用としてはおすすめできません。
相性テストについて
オイルを使用前には赤ちゃんのお肌とオイルの相性テストを行ってください。
テストの方法
500円玉ぐらいの大きさのオイルを太ももやひじの内側にぬり、15分ほど時間をおきます。
もし赤みや痒みが出たときはオイルの使用を中止してください。
※オイルマッサージ後にも、一時的にお肌が少し赤くなることがあります。
赤ちゃんのお肌は大人に比べると未発達でデリケートなため、オイルに対しての反応や、代謝が良くなり身体の中の老廃物が外に排出されたために起こる現象です。
しばらくすれば治まりますので様子を見てあげてください。
保育現場でのポイント!
・オイルマッサージをしたときは、使用したオイルの種類を保護者の方に伝えておきましょう。
・保育現場で一人一人に対してオイルを使用するのが難しい場合は、オイルを使わずに行っても問題ありません。
オイルを使用しなくても、触れることの効果は十分にあります!
今月のマッサージ♪
赤ちゃんもキッズも背中を触れられることが大好きです!
特に寝返りをするようになった赤ちゃんはうつぶせ姿勢が多くなりますので、そんな時こそ背中をたくさん触れてあげてください。
背中全体のマッサージは背骨を支える筋肉の発達を促します。
脊髄液の流れも良くなりますので神経や内臓の働きが高まり、健康な身体を作ります。
また、背中がほぐれることで気持ちが落ち着き、安心感を与えてあげられます。
“筋力のアップ”と“リラックス”、背中のマッサージには二つの大きな効果があります!
1、背中の撫で下ろしマッサージ(筋力アップ!)
(1)両手を使って、首の付け根からおしりまで撫で下ろします。
(2)手の動きが途切れないように交互にリズムよく動かしていきましょう。
★ここでポイント★
・首からおしりに向かって下向きの背筋を鍛えるイメージでしっかりと撫で下ろしましょう(背骨は強く押さないでください)。
・背中の筋肉が強化されると頭や胴体をしっかり支えられ、腰も安定していきます(お座り→歩行につながっていきます)。
2、背中のくるくるマッサージ(リラックス!)
(1)赤ちゃんの肩甲骨のあたりに両手を置き、円を描くようにおしりまでマッサージします。
(2)背中全体をほぐすように大きく円を描いていきましょう。
★ここでポイント★
・寝ている状態が長い赤ちゃんは、背中が緊張しがちです。背中全面をまんべんなくマッサージしてあげてください。小さい赤ちゃんには片手で行ってもOKです。
・気持ちを落ち着かせたい時や、お昼寝の寝かしつけ時などにも取り入れてみてください。
〜気になる“うつぶせ”について〜
うつぶせ姿勢は赤ちゃんの首、腕、肩、背中を鍛える訓練になります。
うつぶせにすることで赤ちゃんは本能的に身体をおこそうとします。
発達の段階に合わせて、首を持ち上げ、腕で身体をささえ、背中を反らしていく、という動きがそれぞれの部位を鍛えていきます。
うつぶせが苦手な赤ちゃんにも時々この姿勢をとらせてあげましょう。
ただし、首すわりや寝返り前の赤ちゃんに行うときは必ず保育者が見ているときに行ってください。
保育現場でのポイント
・マッサージを始める前の合図は、第1回目に掲載しています(赤ちゃんが一番喜ぶ“足のマッサージpart1”)。まだ言葉が話せない赤ちゃんでも、始める前にはマッサージを始める合図を送ってあげましょう。
・コミュニケーションがとれるキッズには、「足、触っていい?」「お腹のマッサージしていい?」など尋ねながら、子どもの意思を尊重してやってあげてください。
・直接お肌に触れられるのを嫌がったり、抵抗がある赤ちゃん&キッズにはお洋服の上からでも構いません。マッサージの効果は同じようにあります!
・楽しい雰囲気を作って、笑顔で声をかけながらやってあげてくださいね!