何にでもなれるもの(東京都文京区ーお茶の水女子大学こども園)

ー 子どもたちとの日々の暮らしのなかにある“モノ” や “場(空間)”に焦点をあてて、そのひと場面をめぐっていく企画より。
何にでもなれるもの
これまでおままごとコーナーには、木で作られた食材のおもちゃを置いていました。リアルな食材ということもあり、イメージが共有しやすい反面、スイカをもってきて「アイスだよ!いらっしゃいませー」と言う子に「違うよ!それすいかだよ!」と気持ちがすれ違う原因になっていました。
そんな状況を見て、保育者間で相談し「何にでもなれるもの」をおもちゃとして取り入れるのはどうかという話になりました。
実際に手作りおもちゃを出してみると、私たちの想像よりも豊かな遊びが展開されていきました。雫型のおもちゃはケーキのトッピングやフルーツになるだけではなく、キリンの赤ちゃんになったり、お化粧のスポンジになったりと子どもたちの遊びに合わせて色んなものに見立てられていました。また、積み木のお城を作っていた子が円錐形のおもちゃを飾っていた時、偶然落ちて転がりお城の中を通り抜けたのを見て「わぁ!」「もう一回」と何度も転がして遊んでいました。
「何にでもなれるもの」と「リアルなもの」どちらも遊びにとって必要不可欠なものですが、子どもたちの姿に合わせて「今、何が必要かな?」と考え続けることが大切だと改めて感じました。
テーマ:大切にしている素材、工夫しているモノの置き方