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\みんなの実践例/【行事に向かっていく活動の中で、参加したくないと意思表示する子】〜こんな時、どうする?みんなの相談ひろば〜

水岡香
掲載日:2024/10/04
\みんなの実践例/【行事に向かっていく活動の中で、参加したくないと意思表示する子】〜こんな時、どうする?みんなの相談ひろば〜

正解がないからこそ、立ち止まったり考えたりすることが多い保育の場。
でも、正解がないからこそ、いろんな角度からの視点や考えに広く触れることで、柔軟に、より保育がたのしくなるのかも…?

誰もが聞き手、受け手になって、それぞれの思いや考えを持ち寄れる場にしていきたいな、という考えの元スタートした『みんなの相談ひろば』。
5回目の相談テーマ【行事に向かっていく活動の中で、参加したくないと意思表示する子】に寄せられた、みなさんの思いや考え、実践例をお届けします。

行事に向かっていく活動の中で、参加したくないと意思表示する子

行事に向かっていく活動の中で、参加したくないと意思表示する子が。
その子の年齢、性格、状況などを考えて対応してあげたいけど、大勢の子どもたちのいる中、いろいろな気持ちがせめぎ合うことも…。

こんなとき、みなさんだったらどんなことを大切に子どもたちと過ごしますか?


大切にしていること・その理由

その子の気持ちを考えながら・・・

(1〜3歳児)
無理矢理には同じことはさせないが、同じ空間でいることは意識し、その子が他の子たちの行動を見ているのかを気にとめながら行事の活動をすすめている。 自分から動き出したら一緒にやろう!と迎える姿を見せる。

自分で決めて自分で動き始めてほしいから。まだ気持が無く不安があるタイミングで無理にすすめるとやりたい気が育たないと思う。こちらから何度か誘いはする。

・その後感じていること
少しして参加する時間が増えてきた頃に飽きてきた子が出てきて誘発児のようにふざけて周りの子を巻き込んでしまうので活動する頻度や集中できる時間の個人差難しさに悩むことはある。

(2歳児)
子どもに1日の活動を決めてもらう。

保育士主導ではなく、自分たちであそびを見つけて欲しいから。
(興味関心がある事を遊びに取り入れて、その楽しさを行事で保護者に紹介して、一緒に体験してもらう)

(3歳児)
子どもの気持ち

子供も一人の人間だから。やりたくないものを無理矢理やることで、満足するのは大人だけである。なので、何故やりたくないのか、何ならできるのかと参加スタイルを子どもと話し合っていく。その中で、やることでの楽しさなどメリットも伝えていく。

(4歳児)
やりたくない理由を聞いてみる。
理由があれば解決策に向かうと思う。なければ、「わからない」のか「どこまでだったらできるのか」等例を出す。

無理やりやっても意味がなく、やらない理由が必ずあるはず。

・その後の子どものようす
運動会のダンスを嫌がってやらない子がいました。理由を聞くと「覚えられない」との事だったので、2週間私とその子一対一で少しの時間(5分もしないです)ゆっくりわかるまで何度も一緒に踊りました。すると急に「みんなと踊る」と言い出し、出来ていることに友だちが喜びその子もかなりの自信になりました。

(4歳児)
子どもの気持ち、意思。

行事に参加することが楽しい!と思ってほしいため。

 ・その後の子どものようす
まずは数人でも保育者と楽しめる環境を作る!それを見て活動に入ってくる子に対しては、その姿を喜び、褒める! どんどん楽しんで参加する子も増えて、子どもたちからも「やりたい!」の声が聞こえてくるようになりました。


その子のようす、本人にとってのわかりやすさなどを考えながら・・・

(3歳児)
なるべく自分で出来る物。

達成感を味わって欲しい。

(4歳児)
前日からどんなことを見るのか、経験するのかを予行で体感してもらい、楽しい認識が出たところで、明日に続く〜の文言を伝えることにしています。「楽しかった」「もっと知りたい」の好奇心をくすぐるような趣向方向にします。個々の心情に寄り添い保育をしています。

無知な経験ほど、緊張感や不安感を煽りかねず、垣間見れる内容と更に好奇心や興味を引き出せるきっかけ作りにより 子ども達自身が、「参加してみたいな」を、感じてくれるよう経験者の私達が できる最善の方法 今までの経験の積み重ねにより 子ども達へ楽しい行事参加を体感してきました。いつもと同じ風景とそのキモチを大切に子ども達が、居心地よく行事に参加できるよう配慮しています。

(7歳児)
本人が興味を持てるように具体的にイラストを見せたりしながら行う。

見通しが持てることで不安を解消させるため。

・その後のようす
実際に取り組む際の出だしがスムーズに行けます。

(10歳児)
ダウン症の子。人前に出る時に照れるのか緊張するので、職員が隣にいき「一緒にやろう」と声かけし、参加してもらう。

自分も子供の頃、1人で人前に出る時に緊張していた。こんな風に声をかけてくれる人がいたら、安心して参加できたなと思うので。


一人ひとりの子が、楽しさや参加できた喜びを感じるための方法を考えていくことは簡単なことではないと思いますが、今回皆さんの回答から“子どもの気持ち・意思を知ること”“分かりやすさ、居心地の良い環境を探っていくこと”など大切にされている姿勢や子どもたちへの思いに触れることができました。

みんなの相談ひろばに参加してくださった方

勤務先


経験年数

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参加してくださった皆さん、ありがとうございました!
これからも引き続き、「こんな時、どうする?」をもとに毎回異なるテーマで、みんなの相談ひろばを実施していく予定です。

ぜひご参加いただけたらうれしいです。
次回もおたのしみに…!