【アンケート結果】保育観の違い、どう受け止めている?〜保育者アンケート〜
みなさんは、日頃「保育観の違い」を感じることはありますか?
それをどんな風に受け止めていますか?
園や園の文化、先輩や同僚、後輩、同じクラスの担任同士など…
年齢、経験やバックグランドがさまざまな仲間が集まっている保育現場のなかで、保育観に違いを感じることも少なくないのでは、と思います。
ちょっと難しさを感じる部分、違いを受け入れたうえでの向き合い方など…
アンケートで聞いたみなさんのご意見や想いをご紹介していきます。
【アンケート】保育観の違い、どう受け止めている?〜保育者アンケート〜
実施期間:2021年10月19日〜2021年10月25日
回答数:276件
園や園の文化に「保育観」の違いを感じることはある?
「ある」が約58%、「どちらかというとある」が約17%で回答者全体の75%近い方が、園や園の文化に保育観の違いを感じたことがある、という結果になりました。
「どちらかというとない」も15%近くになり、園や園の文化に対して明確な違いではなくても、何かちょっとした違和感ぐらいは感じたことがある、という方が9割を超えました。
「ある」「どちらかというとある」と答えた方に。それはどんな時、どんなことに感じる?
一番多かった回答は、行事について感じるという声。保育の中で存在の大きい行事は、園の方針が強く出るものだけに、実際に現場で動く保育者との間で考え方の違いが生じることも多いのかもしれません。
また運営母体によってや、こども園化した園では幼稚園・保育園によってそれぞれ保育へのとらえ方の違いもあるようです。
行事
・行事の多さ、行事のための練習などで先生も子どもたちも疲弊している。
(こども園/6年以上〜10年未満)
・行事に対しての考え方や進め方。子ども主体でなく、保育者の狙いに向かって導いていく保育になってしまっているのではないか?
(企業主導型保育園/10年以上〜20年未満)
・行事など細かいことも、今まではこうしてきたから、これはこう、などこれが当たり前!と縛られることがあり、例年と違うこと新しいことができにくい。
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
・行事の際によく感じる。例えば劇ごっこ。日本ならではの話を劇に取り入れるよう伝えられるが、若い担任や子ども達はディズニーなどの華やかな舞台に憧れており、我慢して昔話をしていたりする。
(地方自治体独自の認証保育施設/10年以上〜20年未満)
・行事のあり方。特にコロナ禍に親が参加する行事をするか、しないか?の話し合いの時に感じた。誰のための行事なのか…。
(小規模保育園/6年以上〜10年未満)
・子どもが楽しむことの前に地域の人を喜ばせるための行事なのではないか…と、思うような事が多々ある。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
保育方針・子どもへの対応
・遊びの中のルールについて。
ルールはみんなが気持ち良く過ごせるためにあるものと教えたい派とルールなんか必要ない!自由に遊ぶの大事!派と分かれてしまう。
(認可保育所/20年以上)
・子どもを抱っこすることは、甘やかしであると言われてしまった。
(こども園/20年以上)
・大人数を一人で見ている時。一斉に同じことをするように、先生の言うことを守るように教育することがいいのだろうか、と悩みます。
(幼稚園/10年以上〜20年未満)
・子どもたちに教えて、できるようにするという考え。できる子、きちんとやる子が良い子。
集団行動をできない子をみんなと同じようにやらせようとするところ。
(認可保育所/3年以上〜6年未満)
・私のやりたい保育は積極的に身体を動かしていきたいけど、保育園はどちらかと言えば落ち着いた保育、けがをしない保育だと思う。
(認可保育所/1年以上〜3年未満)
・子どもの遊びでなんでもそれは危ないからと阻止している時。
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
・宗教的な問題(クリスマスの歌は歌わない、お正月はしないなど)や、園の方針(紙おむつではなく、布オムツを使用するなど)。
(こども園/1年以上〜年未満)
園の方針・運営
・保育士それぞれにやり方が違い、何度会議してもまとまらずに、次回に持ち越して、を繰り返して、結局1年まとまらずに過ぎてしまっています。
(認可保育所/1年以上〜3年未満)
・学校で学んだことと大きな違いがある。子どもの見方や捉え方が違う。
(こども園/6年以上〜10年未満)
・保育方針の縛りが強く、多様性や柔軟性に欠ける。園長のトップダウン組織。
(小規模保育園/20年以上)
・園独自の「〇〇の教育」のできた理由ややっている意味を教えてもらっていないのに、取り組みだけはやらなくてはいけなくて「?」と感じることがあります。
(こども園/3年以上〜6年未満)
・保育の進め方について話したら、主任に「それはうちの園のやり方じゃない」と言われた。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・経験がその園での勤務のみの先生は、他園からの保育士の意見や「こんなやり方もありますよ」の言葉に「うちは...うちは...」と新しい風を入れたがらない。
実習生へもまるで勤務している保育士のように接するので、その厳しさは見ていて辛い気持ちになる事しばしばです。
(幼稚園/20年以上)
・年配の方がいるので、若い保育士が新しい提案をしても、「それはここでは無理」と芽を摘んでしまう傾向がある。
(認可保育所/20年以上)
・園長が現場を把握していない。
(認可保育所/1年以上〜3年未満)
・保護者に対してお客様的で、注意しにくい感じの対応が見られる。
(障がい児の発達支援/10年以上〜20年未満)
・公立なので、役所または保護者ファーストのところを感じる。
(認可保育所/20年以上)
・認定こども園だが、乳児部と幼児部のやり方が全く違い、園が2個あるように感じ、乳児部からの連続性がない。
(こども園/10年以上〜20年未満)
続いて、同じクラスの担任や身近な保育者との保育観について聞いてみました。
同じクラスの担任や、身近な保育者と「保育観」の違いを感じることはある?
「ある」がおよそ69%、「どちらかというとある」が17%以上。
園や園の文化と同じく、保育者間で保育観の違いを感じたことがある方は、全体の8割近くにのぼりました。
「ある」「どちらかというとある」と答えた方に。それはどんな時、どんなことに感じる?
実に多くの回答が寄せられたこの設問。
現場で子どもの育ちを支える保育者同士、保育観の違いは様々な場面で感じることがあるようです。
特に多かったのは、子どもの遊びに対する保育者の見守り方、またケンカが起きた時や注意をする時の大人の接し方、声かけなど。
担任や保育者によって対応が変わってしまうことを子どもがどう受け止めるのか、戸惑いを感じる場面も多いようです。
食事、排泄など生活面
・給食をとにかく完食させようと1時間以上泣いても最後まで食べさせるなど。
(認可保育所/20年以上)
・トイレトレーニング1つでも、失敗続きだけどまたパンツをはかせるかオムツにするかだけでも意見の相違を感じる。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
遊びや関わり方
・子どもへの関わり方。「そこまでやってあげてしまっていいんだ」「そこは援助しなくていいんだ」と思うときがあった。
(こども園/6年以上〜10年未満)
・2歳児クラスで安易に否定的な言葉をかけたり、できないことに目を向け問題視する先生がいる。出来なくて当たり前、やりたくない時もあるよね、という共感や理解が乏しい。
(こども園/6年以上〜10年未満)
・のびのび子どもを遊ばせてあげたいが、片付けなどが大変だからとやらせてあげない。
(こども園/10年以上〜20年未満)
・大人が主導の保育になりすぎていると感じる時。例えば製作の場面。
『やりたい子だけでやりましょう』という担任。製作に興味のない子はずっと自由遊びをしている。
興味の薄い子に対しても、興味が持てるような働きかけや導入を行なって行くのが《保育》ではないか?と思っている。
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
・遊びの面で、ある程度見守りたい私と危ないからと経験を中断させてしまう同僚。どっちも大切だけど…。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・自立を目指して見守る、という姿勢を理解してもらえない。(すぐ手を出して手伝ってしまうので、手伝わないように伝えると「厳しい」と言われる)
(幼稚園/10年以上〜20年未満)
・泣いたらすぐに抱っこしたいけどしばらく様子みてから抱っこするところ。
(小規模保育/6年以上〜10年未満)
子どもへの対応
・子どもを注意する視点が違う時(私はそこは大目に見ようかなと感じる所を厳しく注意する…等)。(こども園/3年以上〜6年未満)
・子ども同士の揉め事を見守るか、すぐに静止するか。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・子どもを注意する時に、大きな声で否定から入るか、優しい声でまず認めて正すか。
早く解決するのは先手の方。納得して正したい後手の方の私だが、優しすぎてなめられる?の声も。
(認可外保育施設/6年以上〜10年未満)
・子どもを叱る時。そんなに大声で叱らなくてもいいんじゃないかなあ?と思うことがあります。
(こども園/3年以上〜6年未満)
・子ども同士のトラブルの時の言葉がけなどにも、どちらかを否定するような叱り方をする保育士もいれば、どちらの言い分も聞き入れ、どちらにも納得してが出来る様に丁寧な言葉がけをする保育士。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・子どもが我を通そうとした時に、寄り添い待つ援助をする保育者と厳しく対応する保育者。
(こども園/10年以上〜20年未満)
・障がいのある子に対しての働きかけの仕方についての考え方が根本的に違うことが多々ある。
(障がい児の発達支援/10年以上〜20年未満)
年齢・キャリアによるちがい
・今年は今年と思うのに、「去年はこうしてました!」と考えを押し付けられる。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・子どもへの関わり方や対応が年齢発達に合ってないと感じるが、その先生は私より年齢的にもかなり上で言いにくい。
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
・今担当しているクラス(5才児)を何度か担任してた事がある先生とペアを組む事になり、関わり方や支援の方法が合わない、または否定される事がある。
(認可保育所/20年以上)
・先輩教諭から、できない子はおいておいて、できる子を引っ張っていくが良し。など、支援児が多いクラスにもかかわらず、一斉指導が良しというような提案をされる時。
(こども園/6年以上〜10年未満)
・新任と組んだときに、自分が新人のときにやってきたやり方と大きな違いがあったとき。
(小規模保育園/6年以上〜10年未満)
そのほか
・「こうあるべき」と言われて「違う?」と問われるとそうですねしか言えない。
(こども園/10年以上〜20年未満)
・まだ新しい園なので、乳児クラスで、一斉保育したい人と自由保育したい人がいて、すり合わせが出来てないので、日々保育観の違いを感じています。
(認可保育所/1年以上〜3年未満)
・それぞれの保育観がそもそも違うと感じている。統一するようマニュアル等作成していても、人間の感覚のズレは必ず生じている。
(地方自治体独自の認証保育施設/10年以上〜20年未満)
・保育の工夫が感じられない。子どもへの関わり方に一貫性が無い。
(小規模保育園/20年以上)
・行事や制作において、できるだけ、手が掛からない事を選択している。子どものためという概念が薄い。
(認可保育所/20年以上)
保育観の違いによって、プラスに感じていることがあれば教えて!
自分と違う保育観に触れることで、これまでにない引き出しを得たり、お互いの理解による相乗効果で保育をより豊かにできるといった、ポジティブに捉える回答が寄せられました。
世代間による保育観の違いも、まずはお互いの考えを受け入れ理解を深めることで、よりよい関係性を築いているという声が印象的でした。
自分の学びや保育観の広がり
・他クラスの保育を客観的に見て違いを知ることは、自分の保育の視野を広げたり子ども理解を深めることにも繋がることはあるかもしれない。
(こども園/6年以上〜10年未満)
・思いを伝え合うことで自分とは違う考えを聞くことができる、またそういう見方があると勉強になる。
(認可外保育施設/1年以上〜3年未満)
・良いと思ったところは自分のものにし、良くないと思ったところは、どうすれば良くなるかを常に考えていけばスキルアップになるから。
(こども園/20年以上)
・自身の苦手な部分や改善点の打開策、新たな視点となる。
(企業主導型保育施設/3年以上〜6年未満)
・それぞれの保育観を知り話し合うことで違った角度から子どもの行動や思いを感じることができ、教諭自身も成長することが出来る。
(幼稚園/10年以上〜20年未満)
・いろいろな保育士の目線で一人一人の子どもを見ると知らない一面が見えたりするので面白い。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・子どもたちと保育者のやりとり等をみて、自分がいいなという(保育の)方法はお手本にし、子どもにとっていい影響ではない時は、自分も気をつけるようにしている。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・押し付けでない限り自分の考えは広がる!
(認可保育所/3年以上〜6年未満)
・保育者の立場、一面からの考えではなく、経営者の立場、一般的な考えなどいろんな視点からみえてくるので、よりよい方向へみんなで考える事ができる。
(保育体育教室/10年以上〜20年未満)
話し合いによる理解
・保育士同士での考え方などの違いを、否定するだけでなく、互いに意見し合い、刺激し合えるような、膝を付き合わせた研修が成立している。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・様々な考え方や捉え方もあるが、自ら言葉にして話すことで多少は解決している。
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
・不満に思うことがあっても、他の人に話すと違った考え方を持っててポジティブに捉えられるのを気づかせてくれる。
(認可保育所/3年以上〜6年未満)
子どもへの影響
・いろいろな考え方の人がいることを知ることができる。
子ども達が自分を出せる相手を選ぶことができるのかなと思う。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・子どもの成長には多様な見方、多様な考えがあるからこそ、その子の可能性を引き出せる。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・子どももいろんな性格の子がいて、いろんな考えの子がいて、その個々を認めて違いがあっても良いのだと受け止めるように、保育士もそれで良いのだと感じる。
(企業主導型保育園/10年以上〜20年未満)
・人それぞれ子どもへの関わりがちがうので、子どもがコミュニケーションを楽しんでいる。
(こども園/10年以上〜20年未満)
世代間での理解
・世代での価値観の違いを感じますので、時代で受け入れることを教えられます。
(認可保育所/20年以上)
・年代別の担任、いろんな意見が聞けていい。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・人間関係が良ければプラスになることもある。
人間関係は保育者にゆとりがあるから築けることだと思う。
(認可保育所/3年以上〜6年未満)
そのほか
・役割分担をすることができる。
(幼稚園/10年以上〜20年未満)
・違うなと思うことは自分は絶対にしない。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
保育観の違いによって、難しさを感じていることがあれば教えて!
一番多かったのは、保育観の違いによって生じる子どもたちの戸惑いを心配する声。
また保育者同士がお互いの保育観を理解できないままの状態で保育を進めることで、ぎくしゃくした関係や連携の取りづらさが続き、クラスや学年運営がうまくいかなくなってしまう、という場面が多いようです。
実は回答の内容は保育観の違いを「プラスに感じること」と紙一重で、お互いの理解や認め合いがあるかないかで、現場の雰囲気や子どもたちへの対応が真逆に変わってしまうことも多い印象でした。
子どもへの影響
・子どもに対する対処法が保育者によってあまりにも違いすぎて子どもが戸惑うかな?と思った事はある。例えばこれをすればこの人は怒る、この人は怒らないとか。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・担任の保育者同士の保育観の違いから、子どもが戸惑わないようにと思うと、合わせるべき場面と感じる時でも、自分が違うと思ったことをどこまで合わせるべきか悩ましい。
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
・保育者同士の保育観の違いから、子どもが保育者と接する中で、それぞれの保育者に対して、態度を変えている時などを見ると、何が子どもにとって良いのか分からなくなる時がある。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・年度が変わることにより、保育観の全く違う保育者に変わったことがあった。
子ども達は落ち着きをなくし、自分でできることも出来なくなり、給食もたくさん残すようになった。
(認可保育所/3年以上〜6年未満)
保育者間の連携の取りづらさ
・保育観が違い、それぞれキャリアもあると、衝突が多くなり、連携を取りにくくなる。
(こども園/10年以上〜20年未満)
・実感として同じクラスにおいてはプラスに感じることは無い。
同じクラスにおいては、一日の流れや先生同士の連携を上手く図るコミュニケーションは毎回大事にしているが、子どもとの関わり方において自分は良くないと思うことまで相手に合わせ真似することはできないので、やりにくさを感じている。
(こども園/6年以上〜10年未満)
・お互いがどうしても譲れない意見をもってるとなかなか前に進めない。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・4人担任で1週ごとにリーダーを交代してますが、保育観の違いを埋められずにいるので、保育士ごとに1日の流れや援助が違い、子どもたちも戸惑っていると思う。
(認可保育所/1年以上〜3年未満)
・自分としては許せない事を黙ってみていなければならない、むず痒さ。
ついつい言ってしまうからこの人は怖い細かい人と子どもからも思われがち。
(認可保育所/3年以上〜6年未満)
・行事などで保育観が各クラス違いすぎると保護者からもクレームに繋がったりした。
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
年代、キャリア、立場による壁
・上の立場の保育者からの助言で、自分と違う考えのことを言われた時に従うべきか、困る。
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
・結局、年上の保育者の意見が優先されてしまうこと多い。
(認可保育所/20年以上)
・経験の少ない保育士を伸ばしたいと思っているが、そうなると自分の保育は、出来なくなっている。
(認可保育所/20年以上)
・保育士の仲を取り持つため、リーダーのいう事を聞かなければならない不甲斐なさ、言うことを聞く虚しさ。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・ベテラン保育士と組んだ時や、産休前で自分が抜ける前提のクラスでは言いたいことも伝えられなかった。
(認可保育所/3年以上〜6年未満)
・パートであるため、正規の先生の保育観が違う事に口出しできない空気感がある。
(認可外保育施設/6年以上〜10年未満)
・育児短時間勤務で直接保護者と会えないため、クラスの他の先生達が保護者対応を行うが、そこで伝えてることが自分の考えと異なることがある。
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
自分の保育観への自信を失う
・自分の意見や思いを出せない時がある。子どもや他クラスの先生、保護者を戸惑わせてしまうことがある。
(こども園/6年以上〜10年未満)
・自分の保育観が間違っているのか、わからなくなる事がある。
(認可保育所/20年以上)
・自分がしている保育が、どう思われているか気にしたり、その人の顔色をうかがって反応をみたり許可をとるようになってしまった。
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
・気持ちの浮き沈みができてしまう。
クラスの子の成長も自分の保育を変えていればもっといい方向に向かっていたのかと考える事があった。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・自分の心が病んでしまうのでは...と思う事(特に行事の多い2学期は)。
(幼稚園/20年以上)
保育観の違いを日頃の保育に繋げていくために大切だと思うこと、また工夫していることがあったら教えてください。
・疑問に思ったら小さなことでも言葉でコミュニケーションをはかって、どういう意図があってそういう保育をしているのかをお互いに考えを伝え合うことが大切だと思ってます。
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
・どうしていけばいいか方法を聞くようにしている。
(認可外保育施設/3年以上〜6年未満)
・保育観を互いに認め合うことが一番良い。
子どもが迷わないためにも、常日頃からクラス運営の話や子どもの様子から見えてくる1日の流れを一緒に考えて互い保育に取り入れて考えるようにしています。
(こども園/20年以上)
・保育の悩みを聞いたり自分が話すことでお互いが理解を深められるようにしている。
理由のある保育なら若干強引だなと思うことでもよしと思える。
(幼稚園/6年以上〜10年未満)
・私は自分の保育観をよく語るように心がけています。
それに共感してもらい、共通理解を深めたいと思いそうしていますが…相手の保育観を聞き出す事も必要だと今、感じました。
(企業主導型保育園/10年以上〜20年未満)
・流されないで芯を持つことも大切。
自分はどうしてそう思うのかを答えられるようにしておく。
(認可保育所/3年以上〜6年未満)
・お互いに子どもを想う気持ちは同じなので、ズレを埋められるように話すことを意識している。
(障がい児の発達支援/10年以上〜20年未満)
・まずやってみる。やって善し悪し共に自分の考え(保育の中のどの場面で感じることになったのか)を言葉にし、理解に努める。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・個人記録など、保育士間で目を通して個々について改めて知る事もある。
(認可保育所/20年以上)
・子どもに不利益な状態を作っていると感じたら、すぐ本人と話し合う。
大人の関係や保護者対応に問題を感じたら、クラス会議、うまくいかなければ園長先生を交えて話し合う。
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
・同じクラスの先生とは必ず疑問に思った事を話し合う時間をつくる。
(Aくんに対してこの声掛けだったけど、同じ事をしたBちゃんにはなぜあの声掛けだったのか、など)
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
・月一の職員会議や午睡の時間に、子どもの気になる点や感じることを話して、相手の思いを汲み取り、サポートできるようにしている。
(こども園/20年以上)
・疑問に感じた時は先輩保育士にすぐ相談をする。
(認可保育所/20年以上)
・若い世代には、もっといろんな保育士がいてもっといろんなやり方があって...というのを私自身の経験をまじえて伝えています。
(幼稚園/20年以上)
・下の人が「何で?」と思う事も言えないまま、上の人の保育観のみで進めていくのは危険。
お互いが相手の想いを知っていく、言いやすい環境づくりとか大人同士のコミュニケーションが取れているかも大切だと思う。
(認可保育所/10年以上〜20年未満)
・外部から講師を招いての園内研修を通して、保育の基本から学び直している。
(認可保育所/20年以上)
・お互いに研修会などに参加し、新しい保育について学んでいく。
(認可保育所/6年以上〜10年未満)
・まずは、保育以外の事でコミュニケーションをとり、信頼関係を作っていく。
(認可保育所/20年以上)
・立ち話でも互いに会話を多くし、考え方を共有できるように。
橋渡しの先生が互いの話を聞き、共有できるようにしている。
(こども園/20年以上)
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アンケートにご協力くださったみなさま、ありがとうございました!
随分たくさんの回答を紹介させていただいた今回。
一人として同じ人間がいないのと同じように、保育観が完全に一致する保育者さんって実はいないのかもしれない…ということを、皆さんの声を読ませていただきながら、ヒシヒシと感じました。
それを感じていただけるように、いろいろな見方やちがうご意見をできるだけ多くピックアップしてみました。
どんな職場でも仕事の仕方や考え方の違いは必ず生じるものだと思うのですが、子どもを真ん中に保育者同士が向き合う保育現場では、やはりその難しさや葛藤がひとしおだと思います。
今、まさに保育観の違いに戸惑い悩んでいるという方にとって、このたくさんの声が、共感や励みに、すこしでも現状から前進するきっかけになってくれたら嬉しく思います。
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アンケートに協力してくださった方の属性について
保育歴(子どもに関わるお仕事の経験年数)
今のあなたの立場
勤務先
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最後までお読みいただきありがとうございます!
HoiClueでは今後も様々なテーマでアンケートを実施し、みなさんの声を共有していく予定です。