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絵本『そして おめでとう』〜ほいくる編集部のおすすめしたい一冊〜

竹原 雅子
掲載日:2021/02/19
絵本『そして おめでとう』〜ほいくる編集部のおすすめしたい一冊〜

「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」なんてことばがありますが、年が明けてからの3ヶ月は、あっという間に過ぎていく気がします。
園生活では、年長の子どもたち、それを見守る大人のみなさんにとって、特別な時間なのではないでしょうか。

あと数ヶ月で小学生!園で仲間と過ごすのは、あと何日…?

その子にとって、たった一度きりの「卒園」。
その日を迎えるよろこび、その成長へのまなざしを、優しい詩と絵で綴った絵本『そして おめでとう』を、編集部タケハラがご紹介したいと思います。



絵本『そして おめでとう』

『そして おめでとう』

詩:瀬戸口清文/絵:えがしらみちこ
出版社:ニジノ絵本屋
発行日:2021年1月23日
サイズ・ページ数:A4変型/32ページ

絵本『そして おめでとう』公式サイト

おめでとうのあのあさ
おかあさんのうしろにかくれてないてた
あのこ いまはつよいこ やさしいこ
こんなにおおきくなりました

卒園式、輝かしい晴れやかな笑顔の子どもたち。
その姿に重なるのは、入園したあの日のこと。

歌ったり遊んだり、ごはんを食べたり、昼寝をしたり。
笑って泣いて、ケンカをして、何もなかったように仲直りをして。

園で過ごした友だちとの日々。
子どもたちはいつか忘れてしまうかもしれないけれど、見守ってきた保護者や保育者さんにとっては、胸いっぱいになる思い出ばかりなのではないでしょうか。

『そして おめでとう』は、入園から卒園までの思い出が綴られた卒園ソングが、絵本となった一冊です。

うたの詩は、NHKのテレビ番組『 おかあさんといっしょ』で長きに渡って親しまれた体操のお兄さん・瀬戸口清文さんが、1997年にわが子の卒園に寄せて書いたもの。
2018年3月に旅立たれた瀬戸口さんの遺したことばに、絵本作家のえがしらみちこさんが絵を描きおろしました。

ちょうど娘さんの卒園を経験したばかりだったというえがしらさんが描く子どもたちの姿は、まぶしいくらいのびのび、いきいきとしていて、いまにも絵本の中から飛び出してきそうです。



よみがえる、あの日の子どもたちの姿

わが家の子どもたち、卒園してもう何年もの月日が経ちます。
それでもひとたびこの絵本を開いてみたら、あの頃、あの日の子どもたちが、瞬く間にまぶたの裏によみがえりました。

初めて作った工作を誇らしげに持ち帰ってきたこと、緊張してクラスでひとり泣き出してしまった発表会、沈む夕日を眺めながら手をつないで歩いた帰り道。
目の前の(反抗期で生意気ざかりな) わが子にその姿を重ねては、成長をしみじみ振り返り、静かな感謝で満たされました。

これまで園児たちを大切に育てられてきた保育者のみなさんには、毎年訪れる卒園という節目のお祝いに、子どもたちと一緒に読んだり、歌ったりしてほしいなと感じる一冊です。


歌ったり弾いたり。卒園ソングとして贈っても

絵本には、歌「そして おめでとう」の歌詞とピアノ伴奏譜もついています。


瀬戸口さんとともに、ファミリーコンサートで歌のおねえさんとして活躍した山野さとこさんによるピアノ弾き語りの動画もあるそうです。

卒園を祝う歌のレパートリーの一曲にもおすすめです。

卒園の歌「そしておめでとう」(作詞・作曲/瀬戸口清文)【山野さと子 ピアノ弾き語り】

▶動画はこちらからご覧いただけます

絵本『そして おめでとう』プレゼント

※絵本プレゼント応募は、2021年2月26日12:00を持って締め切らせていただきました。
抽選結果は、当選された方のみ、メールにてご連絡いたします。
たくさんのご応募、ありがとうございました!