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「音楽はぼくの友だち」新沢としひこさんの音楽観が育った子ども時代【番外編vol.1】

「音楽はぼくの友だち」新沢としひこさんの音楽観が育った子ども時代【番外編vol.1】

保育と歌についてたっぷり語ってくださった、シンガーソングライターの新沢としひこさん。

前編:考えることをやめないで。」にじ作詞者、新沢としひこさんが語る、“保育と歌”で大切にしてほしいこと
後編:「さよならぼくたちのほいくえん」を生み出した新沢としひこさんの考える、新しい「卒園ソング」の選び方

番外編では、本編でお伝えできなかった新沢さんの子ども時代のお話を特別に大公開します!


音楽が見える。音楽っておもしろい

新沢さんが音楽とか歌とかに興味を持ち始めたきっかけって、やっぱり幼少期にあったりするんですか?


うーん、そうだと思うなぁ。
僕が通っていた幼稚園はキリスト教系の幼稚園だったんだけど、「子どもには本物を」っていう考えがある園で、部屋にショーケースみたいなのがあって、そこにコウモリの剥製とか、地球儀とか、大きな木の模型みたいなものがあったりしたんだよね。

音楽との関わりかたもそういうところがあって、みんなで座ってクラシックを聴く時間とかがあったの。

へー、おもしろい。

でしょ。もう45年ぐらい前だから、ちょっと当時としては珍しい幼稚園で。で、そのクラシックを聴く時間って、僕以外の子どもたちはみんな嫌いだったんだけど、僕は大好きだったんですよ(笑)。

毎回すっごいおもしろいなと思っていて。
なんか先生がさ、「今日聴く音楽は、『森の水車』という音楽です」って話をするわけよ。「これは森の中に可愛らしい水車小屋があって、その水車がガラガラガラってこう回りながら、コトコトコットン、コトコトコットンって鳴っているところを音楽にしたものなんです」って。

それでレコードをかけ始めると、僕には見えるんだよね。「あ、森の水車が見えた!水車が回っている!」みたいな感じで。


なんか、その子ども時代の新沢さんのわくわくしながら曲を聞いている姿、想像できるような気がします(笑)。

本当にわくわくしていたと思うよ。
毎回、「次はなんだろう!」って思っていたし、先生が「今日はハチャトゥリアンという方が作った『剣の舞』という曲です」とか話せば、「え!ハチャトゥリアン!名前からしておもしろい!!」って。

それで曲を聴いたら、やっぱりその剣が舞っている、チャンバラしている絵が見えるんだよね。そういうタイプの感性が豊かだったのかもしれない。

だから、押しつけられて音楽を聴いていたんじゃなくって、充分おもしろいと感じてクラシックとかも聴いてたんですよね。

音楽っておもしろいかぁ。

そう。全然抵抗とかなくて、純粋に音楽っておもしろいって思ってたの。

だって、映像も何にもなくて音だけなのに、そこから絵が見えてきたり、世界が広がっていくなんて、こんなおもしろいことないでしょ。


毎日がミュージカルだった


音楽を映像として聴くってわたしにはない発想です。
でも新沢さんがそういう風に音楽と関わっていると聴いて、なんか納得。

そういう音楽との付き合いかたをしていったからかな、あっという間に音楽は僕の友だちになったよ。

友だち、ですか。

うん。うちは両親がふたりとも働いてたので、姉と僕だけで過ごす時間が結構多くて、テレビをよく見ていたんだけど。
その当時すでに「おかあさんといっしょ」がやっていて、そういう番組で子どものうたもたくさん聴いていたし、そうじゃない歌謡曲とかも自由にいっぱい聴いていて。

そうするとさ、適当にこうデタラメな歌を作って歌って過ごすようになっていったんだよね。
寒いなぁと思ったら玄関にいって、ちょっと革靴を履いてタップ踏みながら「寒い〜」と歌いながら踊るとかね(笑)。毎日が、ミュージカルみたいだった。


わぁ、楽しそう!

楽しかったよ。だからこう、なんだろうな、天真爛漫に音楽と付き合ってきたっていうところがあるんですよね。

親とか先生がさ、こういう曲を聴きなさいとか決めていたのではなく、自分で自由に音楽と接することができたから、遊びのひとつとして、音楽とどんどん仲良くなっていったんだと思う。

そういう遊びが、新沢さんのシングソングライターとして始まりだと思うとすごい。あらためて、遊びの重要性や可能性を感じるなぁ。


番外編vol.1はここまで。
vol.2では、新沢さんが保育園で働いていた時のお話をお届けします。
お楽しみに!



新沢としひこ


新沢としひこ:シンガーソングライター(所属:アスク・ミュージック)・元保育士
東京の保育所で保育者を経験した後、シンガーソングライターになり、数多くのCDや楽譜集を発表。
代表作『世界中のこどもたちが』は、小学校の教科書に採用され、カバーも多数。
現在は、ソロコンサートやジョイントコンサート、保育講習会の講師として活躍するかたわら、CD制作のほか児童文学の執筆や絵本を出版するなどマルチに才能を発揮している。


雨宮みなみ


雨宮みなみ(あめみやみなみ):こども法人キッズカラー代表
1986年生まれ。
和泉短期大学児童福祉学科を卒業後、保育士として6年間子どもたちと携わった後2010年起業。自身の保育士経験を軸に、「あったらいいな」を形にHoiClue♪の立ち上げを行う。
2014年に第一子を出産し、一児の母でもある。

(執筆・撮影:三輪ひかり)

  • ほいくるライター 三輪 ひかり
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編集者・ライター・保育士

「その人がより、その人らしく生きる」ことを想い描きながら、ワークショップデザイン、企画・編集、執筆をする傍ら、保育園で子どもたちとのんびり暮らしています。関心分野は、家族、子ども、教育や、生きかた。

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