【保健コラム】噛みつきやひっかき傷は「冷やす?」「揉む?」
“噛みつきの傷は揉んで直す”。
言い伝えの様に全国の保育園や幼稚園でおこなわれているこの処置って本当に正しいの?
今回は、意外と間違って覚えている応急処置についてお伝えします!
噛みつき傷の対処法
まず、かみつきで起きる体の変化を例えるならば、それは足のスネを何かの角でぶつけたときにできる「内出血と皮膚の凹み」です。
もしもぶつけたスネを揉まれたら…?
余計に痛いですよね(笑)内出血も広がります。
噛まれた時は、とにかく冷やしましょう。
ただし!
噛みつかれた時の対処法には、スネをぶつけるよりも大事な作業があります。
それは、「細菌を洗い流すこと」。
噛みつきの場合は口の中の菌が傷跡から体に入る危険があるので、流水でしっかり洗いましょう!
流水で洗うことは、冷やすことにもつながります。
流水で冷やした後は保冷材や氷などを使用してできるだけ20分以上冷やしましょう。
<保冷剤を使った冷やし方>
用意するのは、ハンカチと保冷剤のみ。
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広げたハンカチの上に保冷剤を置き、くるくると細長く巻いたら、噛みつきのあった場所に巻きつけて結び、固定する。
噛みつきの時と同じように、流水で洗い流し、保冷材などで同じように冷やします。
十分に冷やした後は、直射日光に当たらないようにガーゼなどで保護しましょう。
また、場合によっては「傷あと」のことを考えて、病院受診も視野に入れて行動しても良いと思います。
冷却ジェルシートとは
皮膚に接しているジェル面から水分が蒸発するときに、ほんの少し体温を下げる気化熱(きかねつ)という作用と、メントールやアルコールの成分で冷たく感じる感覚を利用した商品です。
残念ながら内出血の炎症を抑えるほどの保冷効果はありません。
湿布―種類によりますが、冷やす効果・炎症を抑える効果・痛みを緩和する効果があります。
1、湿布は傷口には貼れません。
噛みあとやひっかき傷は血が出ていなくても皮膚が傷ついていることがあります。
2、湿布にはその種類によって小児に使用できないもの、刺激が強すぎることがあるため、慎重に使用するもの、保護者の指導監督のもと使用するものなど規定があります。
冷却ジェルシート、湿布ともに皮膚がかぶれる可能性があります。
また一度貼るとなかなか観察ができません。
これらの処置は、「園の方針」や「貼ってあることで保護者様が安心する」など続けている理由は様々あると思います。
対応はそれぞれですが、
・冷却ジェルシートを過信しすぎないこと
・湿布による皮膚トラブルや傷口の観察ができないリスク
これらを知って保育をすることはとても大切だと思います。
広げたハンカチの上に保冷剤を置き、くるくると細長く巻いたら、噛みつきのあった場所に巻きつけて結び、固定する。
<注意点>
出血や腫れがひどい場合は病院受診も視野に入れましょう。ひっかき傷の対処法
ひっかき傷も爪の菌が傷口に入る危険があります。噛みつきの時と同じように、流水で洗い流し、保冷材などで同じように冷やします。
<注意点>
ひっかき傷はとくに線状に傷が残りやすく、顔など目立つ場所にケガをすることが多い事例です。十分に冷やした後は、直射日光に当たらないようにガーゼなどで保護しましょう。
また、場合によっては「傷あと」のことを考えて、病院受診も視野に入れて行動しても良いと思います。
保育に活かせる保健の知識
冷却ジェルシート・湿布の使用について
効果やリスク
効果
冷却ジェルシートとは
皮膚に接しているジェル面から水分が蒸発するときに、ほんの少し体温を下げる気化熱(きかねつ)という作用と、メントールやアルコールの成分で冷たく感じる感覚を利用した商品です。
残念ながら内出血の炎症を抑えるほどの保冷効果はありません。
湿布―種類によりますが、冷やす効果・炎症を抑える効果・痛みを緩和する効果があります。
リスク
1、湿布は傷口には貼れません。
噛みあとやひっかき傷は血が出ていなくても皮膚が傷ついていることがあります。
2、湿布にはその種類によって小児に使用できないもの、刺激が強すぎることがあるため、慎重に使用するもの、保護者の指導監督のもと使用するものなど規定があります。
冷却ジェルシート、湿布ともに皮膚がかぶれる可能性があります。
また一度貼るとなかなか観察ができません。
これらの処置は、「園の方針」や「貼ってあることで保護者様が安心する」など続けている理由は様々あると思います。
対応はそれぞれですが、
・冷却ジェルシートを過信しすぎないこと
・湿布による皮膚トラブルや傷口の観察ができないリスク
これらを知って保育をすることはとても大切だと思います。