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メルカリの小泉取締役に聞く! ママとパパに優しい会社の作り方<前編>

ほいくる編集部
掲載日:2016/03/21

子どもを作りやすい"空気"が大事


雨宮みなみ

社員のみなさんは、merci boxをどんな風に捉えているんですか?

小泉文明

やはり反応はいいですよ。みんな、ライフステージの変化に不安になることは間違いないですから。ポリシーを持って運営されている会社だと感じてくれているようです。

雨宮みなみ

私自身、子どもを産んでみて改めて感じています。やはり女性にとって、出産や育児ってとっても大きいタイミングだなって。

小泉文明

とても大きいですよね。仕事面でいえば、キャリアもストップしてしまいますから。金銭面も不安があるだろうし、社会からも一時的に距離ができてしまう。だからこそ、安心して戻ってくることができる、というメッセージを出すことが重要だと思うんです。メルカリの経営は短期ではなく、中長期で考えたい。だからこそ、みんなには安心して働いて欲しいんです。

雨宮みなみ

出産、育児で疎外感を感じてしまったり、社会から取り残されているような感覚になるお母さんも多いと聞きます。でもメルカリのように、その先に自分を待っていてくれる居場所があって、子どもや子育てなど、自分が大切にしたいことを応援してくれる環境があるというのは、本当に心強いですよね。


女性に限らず男性においても。その分子どもへの向き合い方にも少しゆとりが持てたりして。

小泉文明

会社として、今後もっと産休育休を取る社員のサイクルを作っていきたいと思っているんです。周りも取っているから、自分も安心して取れる、という良いサイクルを作りたい。そのために大事なのはやはり空気ですよね。

雨宮みなみ

今、産休を取っている社員さんはいるんですか?

小泉文明

今1人いますね。その他男性社員も何人か検討しているようです(※取材後、実際に取得されたとのこと)。僕自身も半ば育休みたいな感じです。朝はギリギリまで子どもと一緒(笑)。

雨宮みなみ

社員さんにはもっと子どもを作って欲しいと感じますか?

小泉文明

どんどん作って欲しいです。会社としてもっと子育てをサポートしたいとも考えています。幼稚園や保育園が会社にあってもいいかもしれません。メルカリでも出産後、子育てのステージが上がってきた社員に応えるための制度や環境を考えています。


merci boxはその名の通りボックス(箱)だと思っています。おもちゃ箱のように、このボックスに次々に制度を入れていきたい。今年発表した制度も、これで完成だとは思っていなくて、どんどん新しい状況に対応した制度を追加していきたいと考えているんです!


さてさて、語り出すと止まらない、メルカリの子育て応援計画はひとまずここまで。次回はママに優しいメルカリ活用の裏技(?)から、小泉さんが子育てを通じて感じたこと、保育に触れたお話をお届けします!(後編へ続く)


小泉文明(こいずみぶんめい)


*小泉文明(こいずみふみあき):早稲田大学商学部卒業後、大和証券SMBCに入社。ミクシィやDeNAなどのネット企業のIPOを担当。2007年よりミクシィにジョインし、取締役執行役員CFOとしてコーポレート部門全体を統轄する。2012年に退任後は複数のスタートアップを支援し、2013年12月株式会社メルカリに参画。2014年3月取締役就任。2015年に第一子を授かり、現在は子育てに奮闘するパパでもある。

雨宮みなみ(あめみやみなみ)


*雨宮みなみ(あめみやみなみ):こども法人キッズカラー代表。中学生時の職業体験で、自然と自分が笑顔でいられる保育の世界に魅了され、保育士になる事だけを目指し20歳で保育園に就職。保育の現場で感じた保育士の不安や負担を楽しさに繋げたい、という想いから2010年にキッズカラーを設立。同年HoiClue♪をスタート。2014年に第一子を出産し、一児の母でもある。


(執筆:サムライト 初瀬川裕介/撮影:サムライト 末永瞳)