製作からみる、感性の成長#04『こども美術館』前編 〜えのぐを味わう〜

様々なアート遊びを紹介してきた昨年を踏まえ、今年は美術表現をベースに「こどもたちに委ねた先の世界をのぞく」エピソードをご紹介してきました。
今年度の連載の締めくくりとして、今回はこどもの表現を美術館のような形で、前後編に分けて紹介します。
前編は、「えのぐを味わう」作品を集めました!
作品NO.1
たくさんの色を、ひとつひとつ点と線で構成した作品。
余白の取り方から、配置のバランスを意識したことが伝わってきます。
作品NO.2
製作あそびの代表格、デカルコマニーの原理を自分で発見し、探求した作品。
水とえのぐの調合に、こだわりを感じます。
作品NO.3
大きな模造紙の全面を、黄色で徹底的に塗った作品。
ここまで塗りつぶすのは、簡単ではありません。
作品NO.4
黒画用紙にえのぐを垂らすことで、色を重ねた作品。
黒と色彩のコントラストが素敵です。
作品NO.5
花のような、模様のような、具象にも抽象にも見える作品。
色と配置を丁寧に決めながら制作していました。
作品NO.6
つるつるした紙にえのぐを重ね、画用紙で上から抑えて制作した作品。
独特の質感がでています。
作品NO.7
箱状に折った紙にえのぐを流したり飛び散らせた作品は、まるでシアターのよう。
えのぐやお水がこぼれないように箱にしたアイデアに、工夫を感じます。
作品NO.8
紙の上に出したえのぐを、定規でならした作品。
銀色が、絵に奥行きを足しています。
今回紹介した作品は、3歳から6歳のこどもたちによるものです。自由表現の場「UMUMこどもアトリエ」にて生まれました。
そこでは、毎回10種類以上の画材を用意し、何をどうつくるかをこどもたちに委ねています。おとなが努めているのは、こどもたちが安心して自分を表現できる環境づくり。そんな中で生まれた作品は、こどもたちのアイデアの発露であり、遊びの軌跡でもあり、探求の結晶でもあります。
彼らの小さな手からは想像できないほど、エネルギーがあふれる作品たち。美術館でアーティストの作品と一緒に並んでいても、違和感がないくらいかっこいいなあと感じます。
後編の「異素材の組み合わせ」作品も、ぜひおたのしみください。
製作からみる、感性の成長#05『こども美術館』 後編 〜異素材を組み合わせる〜
様々なアート遊びを紹介してきた昨年を踏まえ、今年は美術表現をベースに「こどもたちに委ねた先の世界をのぞく」エピソードをご紹介してきました。
今年度の連載の締めくくりとして、今回はこどもの表現を美術館のような形で、前後編に分けて紹介します。
後編は、「異素材を組み合わせる」作品を集めました!