保育と遊びのプラットフォーム[ほいくる]

いろんな影をつくろう〜ひかりあそび〜

田中 令
掲載日:2023/12/07
いろんな影をつくろう〜ひかりあそび〜
街中が、イルミネーションでキラキラし始める12月。
夜も長くなるこの季節に、もってこいの光遊びをご紹介します!

※今回ご紹介する光遊びは、お部屋を暗くして鑑賞します。
暗闇が苦手なお子様には、事前の配慮やサポートをお願いいたします。

材料

・網目状のものや、透過性の“影が面白そうなもの”
(排水溝ネットや林檎の緩衝材、プラスチックの卵ケース、ラップ、クリアカップなど。各家庭から集めると、広がりが生まれます。)

いろいろあそび方プラスで使用
・カラーセロファン
・OPPクリア袋…テープなし・A4サイズ
・白い画用紙や裏紙


使うもの

・シートや新聞紙(机を養生する用)
・マスキングテープ

【鑑賞用】
・光源(懐中電灯やライト)…可能であれば人数分 または グループに1つずつ
・白いシーツや白い壁

いろいろあそび方プラスで使用
・透明なのり
・はさみ
・油性ペン…色数が多いもの


準備

1.  活動する部屋はカーテンを閉めるなどして、自然光が入らない状態にしておきます。

2.  活動中は電気をつけたり消したりを繰り返すので、操作しやすいお部屋がよいです。

3.  油性ペンを使う場合は、机の上を養生しておきましょう。

4.  事前に集めた、“影が面白そうなもの”を各机に出しておきます。


遊び方

1.  ひかり遊びをする部屋を暗くしてみよう!
今回は『暗い部屋』で見える、いろいろな影を作ることをこどもたちに伝えます。

2.  さらに、懐中電灯をつけてみます。
人の目に向けないよう注意した上で、誰かの手や背中に当てると...
どんな影ができるかな!?
まずは光と影の原理を、全身で感じられるようにします。

3.  電気をつけたら、机の上にある“影が面白そうなもの”たちから、気になるものをピックアップ!

4.  全員が選べたところで、またまたお部屋を暗くして、“影が面白そうなもの”に光を当ててみます。
この時、白いシーツや白い壁など、背景が白いところに向かって照射するのがおすすめ。
どんな影ができるかな?

光源となるライトを“影が面白そうなもの”に近づけたり遠ざけたり、“影が面白そうなもの”を回転させてみたり。
いろんな見え方を楽しんでみてください。
お友達と見せ合うのもおすすめです。


いろいろあそびかたプラス!

影をつくる絵(1)

今回使うのは、OPPクリア袋!
クリア袋の下に、白い画用紙や裏紙を敷いておくと、みやすいです。
この透明な袋に、好きな形に切ったカラーセロファンを貼ってみよう。
違う色のカラーセロファンを重ねると、新しい色が生まれます。

ノリが難しい人は、袋の中に入れるだけでも大丈夫◎

出来上がったら、部屋を暗くして鑑賞してみてね。

影をつくる絵(2)

新しいOPPクリア袋を用意して、今度は油性ペンでお絵描きしてみよう!

お部屋を暗くして、絵に光を当ててみると…
自分が描いた絵が、大きな影に生まれ変わります!



思いついたこと、やっちゃおう!

ここまで紹介した、“影が面白そうなもの”を照らす、セロファンを貼る、ペンで描く。 3つの影作りを組み合わせて自分だけのやり方を考えてみよう!
“影が面白そうなもの”に何かを描いてみてもいいし、ぶら下げたり、筒状にしてみても面白そう!
お部屋にある、予想外の使えそうなものも見つかるかもしれません。
こどもたちのアイディアに、耳を傾けてみてください。


***

暗闇は多くのこどもたちにとって、ちょっと怖いもの。
そんな空間でしか出会えない作品を生み出せるのが、この光遊びです。

この遊びの醍醐味は、作品の見え方が大きく変化すること。
明るい空間での制作と、暗い空間での鑑賞。この二つを繰り返す流れは、実験と検証の連続と言い換えることもできます。
その一連の活動の中で、こどもたちの探求はどんどん深まり、おとなも想像できなかった作品やアイディアに出会えることがあります。
必要数の都合から、活動では懐中電灯をおすすめしていますが、スマホのライトは影がとてもはっきりと映ります。
こどもたちが作品を持ち帰り、ご自宅で布団に入るころに、家族で楽しむのもまたおすすめです。横になりながら眺める影絵も、また格別ですよ。

夜が長くなるこの季節。こどもたちにとって、暗闇がわくわくするものに少し変わっていたらいいなあと思います。