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\みんなの実践例/【作ったものをとっておきたい!という子の場所づくりとその後】〜こんな時、どうする?みんなの相談ひろば〜

水岡香
掲載日:2023/09/29
\みんなの実践例/【作ったものをとっておきたい!という子の場所づくりとその後】〜こんな時、どうする?みんなの相談ひろば〜

正解がないからこそ、立ち止まったり考えたりすることが多い保育の場。
でも、正解がないからこそ、いろんな角度からの視点や考えに広く触れることで、柔軟に、より保育がたのしくなるのかも…?

誰もが聞き手、受け手になって、それぞれの思いや考えを持ち寄れる場にしていきたいな、という考えの元スタートした『みんなの相談ひろば』。
3回目の相談テーマ【作ったものをとっておきたい!という子の場所づくりとその後】に寄せられた、みなさんの思いや考え、実践例をお届けします。

作ったものをとっておきたい!という子の場所づくりとその後

ブロックや粘土など、遊んで飾っておきたい!という子どもの気持ちを受け止め飾る場所を設けました。
その後、どう展開するか?元に戻したりするタイミングは?という点に迷っているのですが、皆さんはこんな経験ありますか?また、どんな片付け方をしていますか?

このアンケートの目次

1)子どもが「とっておきたい」と言ったもの、どうしてますか?

2)とっておいたその後。どんなタイミングでどうしていますか?



みんなから寄せられた声

1)子どもが「とっておきたい」と言ったもの、どうしてますか?

まずはとっておきたい理由を子どもに聞いている。ロッカー上を作品置き場にして子どもが自分で飾れるようにしている。数日放置しているようだったら、今後どうしたいかを子どもと相談し、写真に残す等している。
(とっておきたい理由は様々なので、できる限り気持ちに沿う方法を本人が選べるようにしたいと考えて)

少しの場所ですが、レゴやLaQに限って置けるようにしています。
(時間をかけて作ったもの、作りかけで終わってしまいそうなもの、続けて遊びに取り入れたいものは少しの間でも取っておいてあげたいから)

ブロックのみ、取って置いておける場所を作っている。
(壊さなくてもいいと分かるだけで、次の活動に落ち着いて移行することができるので)

棚の上に置いて置き、週末には片付けるよう伝える。
(継続して遊べる集中力に敬意をもって。ただ区切りは必要だと思うので、週末までと話している)

レゴ、ソフトブロックはその日のうちにラッキューは、クラスの決まった場所におけるようにし、週末にバラバラにしています。
(レゴ・ソフトブロックは世界観を大切にし、ラッキューは説明書をみて思考して作り上げる過程を大切にしたいから)

ラキューや製作物を置いておくスペースを作っています。ラキューは紙皿に個人の印を貼って保管、製作は大きなトレーに入れて保管。
(置いておきたいという子どもの気持ちに寄り添うためと継続したあそびが出来るように)

ブロックなどの作品を飾っておける場所を作り、子どもに飾ってもらう。
(子どもが自分の力で作り上げたという満足感を受け止める)

みんなの作品として、飾れる場所を設置して、本人に任せています。時々、写真などで記録をすることもあります。
(先生や友達に共感や共有を求める様子を受け止め、親にも発信できるように、考えました)

クラスのドアの前に作品ダナを置いて作品を置きしばらく全体に見せますが、その後はそれぞれ自由に持ち替えして良いですよ!と声かけしずっと残っていたら作品集に入れたり固形物なら写真を撮って印刷し、またまた作品集に保管します‼︎それか玄関だなには展示しています。
(せっかくの作品をみんなにみて貰いたいということ発達段階を見てもらえるため)

子どものロッカーに置けるものはおいて、収まらないものは机を用意したり、棚の上に置いたりできるようにしています。
(子どもの作品を大事にしたいのと、身近に置くことで、まわりの子が友達の作品を見ること、作った本人もまた続きができるようにしたいから)

クラスの保育室に作品をとっておく場所があり、子どもが自分で置けるようにしている。(保護者が迎えに来た時に見せたいとか、後で続きを作りたいなどの気持ちに応えるため)





ロッカーの上一カ所だけ、置いていい場所を設けて、一番取っておきたいもの、一つだけね。のお約束して置いてあります。
(特性のある子は無理にお片づけだと、暴れたり、次の活動に移らなかったりするので、その方がスムーズ。また、そうでない子も「取っておきたい」と思うなら飾ってあげたい気持ちがあるから)

作品を飾る場所を決めておき、しばらく飾っておく。
(保育者、他の子どもにとっては出来が良くなくても、その子供が満足する作品であれば、その気持ちを尊重する意味で、とっておきます。又は、続きがまだある時などは特に置いておきます。ただ、作品としての展示とは全く違う場所に置いています。)

2)とっておいたその後。どんなタイミングでどうしていますか?

週末に片付ける約束をしている。

週末に一度片付けることを約束しています。

置いておける場所が狭いので、すぐにいっぱいになって、他に置きたい子が置けなくなるので。

金曜日まで飾り、写真を撮ってからブロックなどはバラバラに崩して箱に戻す。工作も子どもと作品の写真を撮って、作品を処分するかを本人に決めてもらう。処分しない場合は、家に持ち帰ってもらう。

週末までの有期限で、生活の切り替えを促すため。

週末など、飾る期間を決めておき片付ける。

ずっと飾っておくと、再度遊べない。

棚に置けるのは、週末金曜日までという約束で。

作品棚ですが、一時置き場になっている事もあり、混雑し、飾っている状態が維持できていないから。

子どもたちに聞いたり、様子を見ながら決める。

本人に聞いたり、イメージを展開できるように助言して、一時的に片付ける工夫をしています。

一時的に片付けなくてはならないことを知らせ、本人に納得がいくよう話し合うようにする。

以前に勤務していた園では、週末に壊して片付けるルールがあったが、現在はいつまで飾るか、こどもに任せている。

週末で壊すというルールは、大人が決めたもの。本来はこども自身に委ねるのが理想なので。

子ども自身が遊ぶというまで飾っておくが、忘れていそうなら「どうする?」と声をかけている。

週末に片付けることを約束しているので様子は見るが、放置にならないよう声もかけている。

遊び頑張り終わった後どうするか聞くようにする。

自分で頑張って作った物だから大事にして扱ってほしいから。

飾っているものは埃をかぶってきたら、ブロック等は遊ばずに置いているだけの状態になったら、子どもの意を問うタイミングと思い、声をかけている。

大切にする気持ちが持続していれば、埃をかぶる前に子ども自身が気づいたり、作品を使って遊ぶことが多いので。


持ち帰ったり、みんなの前でシェアしたりする。

飾った後、持ち帰る。ファイルなどへの入れ修了ときの作品集にする。

子どものやる気や思いを大事にする為。

完成していたら、帰りの会で紹介して持ち帰っています。

保護者にもその子の頑張りや工夫を見てもらいたい!!

持って帰りたいかどうか、保護者にも話をしてみる。

忘れていたらそのまま捨てる可能性もあるが、早いうちに保護者に話をして持って帰ってもらうほうが良いと思う。

ブロックであれば、他の子どもや自分が使いたいタイミングで自分で片付けるようにしている。あるいは連休の前、夏休みなどを挟むときにに保育者で片付けます。

ブロックなど数に限りがあるものは、みんなで共有するものなので自分で納得して崩して新たに作り直します。夏休みや行事を挟むと興味が無くなるので保育者が片付けます。


そのほか

早朝、延長保育で使用する部屋なので、降園身支度の際に片付けます。

早朝、延長保育の子たちに壊されたり触られたくないので。

作品は様子に応じて声掛け。必要に応じて写真に撮って掲示したりもしています。

ずっと飾るは正直難しいがなんらかの方法で納得のいくようにしている。

消毒をするからという理由でバラバラにしています。(レゴ・ソフトブロックは当日。ラッキューは、週末)

消毒もあるが、指先を使って作り上げれたなら、指先を使ってバラバラにすることも発達を育めるから。

その日の帰りに全部元に戻す。

延長保育と部屋を兼ねていて、玩具もブロック系の大きい物は共有している。短時間利用の子は続きが作れず、延長利用の子は最後まで完成できるのはズルい!と不満が募ってしまったので、クラスの時間が終わる時に、みんなで片付けをする約束にした。

寄せられた皆さんの声から、子どもたちの「とっておきたい!」という気持ちに応えるのは、タイミング、作っているもの、保育環境によってそれぞれ違いや葛藤があることを感じました。その中でも、“続きをしたい子どもの思い”、“思いに沿った気持ちの切り替え”ということをみなさんが大切にされている様子も伝わってきました。

作ったものを置いておく場所は、子どもたちにとっての気持ちの置き場にもなっているのかもしれないな…と考えさせられる第3回目の相談ひろばでした。

みんなの相談ひろばに参加してくださった方

勤務先


経験年数

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参加してくださった皆さん、ありがとうございました!
これからも引き続き、「こんな時、どうする?」をもとに毎回異なるテーマで、みんなの相談ひろばを実施していく予定です。

ぜひご参加いただけたらうれしいです。
次回もおたのしみに…!