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乳児保育の8つの「困った!」check&advice~第2回 1・2歳児担当へのアドバイス〜

新 幼児と保育
更新日:2024/05/20 掲載日:2020/09/22
乳児保育の8つの「困った!」check&advice~第2回 1・2歳児担当へのアドバイス〜

たとえ3歳以上児の保育経験が豊富な保育者であっても、初めての乳児保育は「こんなはずじゃなかった……」なんてことの連続です。

乳児保育者が悩まされがちな困りごとについて、東京家政大学ナースリールーム施設長の工藤佳代子先生からアドバイスをいただきます。

第2回は、8つの「困った!」のうち、1歳児と2歳児の保育でよく聞かれる4つをとりあげます。

(この記事は、『新 幼児と保育』増刊『0・1・2歳児の保育』2019春 に掲載されたものを元に再構成しました)

お話を聞いた人

工藤佳代子先生
東京家政大学ナースリールーム施設長(取材当時は主任保育士)。
「乳児保育は、保護者にも“初めて”のことが多いもの。子どもに加えて、保護者や家庭も受けとめていく姿勢が大切です」



「困った!」① かみついちゃう子をどうフォローする?

check!

「かみつくしかなかった」子どもの思いに寄り添う

アドバイス

「かみつき」や「ひっかき」が起こるのは、言葉では伝えられない思いがあるからです。保育者の役目は、「思いを表現する方法はほかにもある」と伝えていくことです。

かんでしまった子を叱るのは逆効果。自分を否定する人からの言葉は心に響かないからです。

まずは「~って思ったんだよね」と声をかけるなどして「気持ちをわかろうとしている」姿勢を示しましょう。そして本人が落ち着いているときに、「かむんじゃなくて、やめて、っていってみたら?」などと話してみましょう。



「困った!」② 友達とケンカしてばかりの子がいます

check!

「解決する」ことを最優先していませんか? 


アドバイス

ケンカは自分を表現したり、相手の思いを知ったりするチャンスでもあります。まずは、ケンカの背景を考えます。おもちゃやスペースの不足など、当人以外のことが原因になっていることもあるからです。

そしてそれぞれの思いを聞き、しっかり受けとめましょう。頭ごなしに叱られたり、謝罪を強制されたりすると、子どもは自分の気持ちを表現できなくなってしまいます。

目先の解決に走らず、子どもの「育ち」を助けるかかわり方を心がけましょう。



「困った!」③ あれもイヤ、これもイヤって……


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文/野口久美子 イラスト/すみもとななみ



この記事の出典 『新 幼児と保育』について

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乳児保育者が悩まされがちな8つの困りごとについて、東京家政大学ナースリールーム施設長の工藤佳代子先生からアドバイスをいただきます。

第1回は、0歳児と1歳児の保育でよく聞かれる「困った!」をとりあげます。