ミニ白菜〜プランターで育てられるのがうれしい栽培〜
冬においしい白菜が、なんとプランターでも作れるって知っていた?
どんな種からどんな風に育つのか、じっくり観察しながら楽しんでみよう!
2か月半程で育つ、発見や驚きがつまった栽培野菜のご紹介。
おすすめ時期
種まき:9月上旬
定 植:9月下旬〜10月中旬
収 穫:11月〜1月
栽培期間
約2か月〜4か月
必要なもの
・ミニ白菜のタネ
・3号ポリポット(なければ500mlの牛乳パックでも良い。四隅の角を少しカットするか、底の真ん中にカッターで穴を開けておく。)
・野菜用培養土(元肥入りの市販のものが便利)
・ふるい(あると便利)
・長方形プランター(11号〜12号くらいのもの)
・鉢底ネット(土が底から出ていかないように)
・炭(プランターの底に敷いて水はけをよくする。ダンゴムシやナメクジの侵入防止、根腐れ防止、土壌改良の効果があります)
・化成肥料(追肥用)
・スコップ、ジョウロ、収穫用の包丁
※材料を選ぶときに注意したいこと&代用素材について
*あると便利なもの(定植後、虫除けのための寒冷紗をかけると被害が減らせます)
・寒冷紗
・支柱
・洗濯バサミ
種のまき方
1、3号ポリポット(12〜13cm。牛乳パックでもOK)に培土を入れて平に慣らす。培土は、ポリポットの上〜2〜3cm下くらいまで入れる(水やりをするスペースを作るため)。
2、4〜5粒のタネを、重ならないように蒔く。
3、ふるいを使って、5mmほど土をかけて軽くおさえる。
4、たっぷり水をやる。
ここでポイント!
1つのポットで1つの株ができるので、ポリポットは植えたい分用意する。
育て方
1、発芽してから本葉が2枚出る前に、元気の良い苗を1本だけ残して間引きする。
2、本葉が4〜5枚になるくらいまで、日当たりの良い場所で乾燥させないように育てる。
ここで、苗をプランターへ移動♪
本葉が4〜5枚の頃が、植えつけに適期!(植え痛みによって活着(手稲したあとに根づいて生長すること)が遅れると、その後の生育に影響が出ます。本葉4〜5枚で葉がピンと張ったものを選ぼう!)
3、まずはプランターに、ポリポットの時と同じように、上から2〜3cmくらいのところまで培土を入れて平にならす。
4、苗のポットより少し大きめに穴を掘る。
5、そこへ、ポットから取り出した苗を崩さないように4の穴の中に入れ、根鉢の表面と土の表面が同じ高さになるように植える。
6、株元に土を寄せて、手で軽く抑えて土を落ち着かせる。押さえ終わったら、たっぷり水をやる。
7、虫除けをする場合は、支柱を曲げてコンテナに差し、寒冷紗をかけて洗濯バサミで止める。
※ヨウトウムシやアブラムシ、粉が、青虫などの被害に合いやすいので、植えつけ後に寒冷紗をトンネルがけにすると被害が減らせる。
(寒冷紗をかける前に、葉に害虫がいないことを確かめるのがポイント!)
8、プランターで育てながら、本葉が8〜9枚くらいになったところで、追肥を行う。
ここでポイント!
育て方5 の、苗の上手な取り出し方
(1)人差し指と中指で、苗の根本をはさむ。
(2)上下をひっくり返して、もう片方の手で底を押す。
(3)スポッと根を傷めずに取り出す。
(4)牛乳パックで育苗した場合には、四つ角をはさみでカットし開くと取り出しやすい!
育て方5 の、1つのプランターに植える苗の数
大きさにもよりますが、85cm(あると嬉しい)くらいの長方形のプランターなら3株くらいは植えられます。
化学合成肥料(固形)について
1株3gくらいを土に混ぜ込む。2回目の追肥のはい民具は結球(葉が重なり合って球のようになること)が始まった頃に1回目と同じ容量で行う。
化学合成肥料(液体)について
1週間に1回、水やりを兼ねて行う。希釈倍率は容器に書いてあるので、確認を。その後、少し土を足すと良い。
そもそも追肥ってなぁに?
最初にプランターに植える時、野菜用の培養土を入れて苗を定植しますね。
この時、培養土には肥料が含まれるので栄養分があります。
しかし、毎日の水遣りで肥料分はどんどん下に抜けていったり、栄養として根に吸収され、肥料分はなくなってしまいます。
そこで、常に栄養を切らさないために何度か栄養を与えるのが追肥です。
言わば、ペットに餌をあげるのと同じことなのです。
収穫
ミニ白菜は、定植してから40日くらいで収穫できます。
球の頭を押さえてみて、硬くなっているようであれば、収穫適期です!
球を少し倒すようにすると、株元に包丁を入れやすくなるので、切って収穫しよう♪
水やりの仕方
種まきをしてから、芽が出るまでの期間
・芽が出るまでは表面がうっすら乾いたら水をあげる。ただし、じょぼじょぼと水やりすると種が浮いてきてしまう恐れがあるので気をつける。
・ジョウロの使い方のポイントとしては、いきなりプランターに水をかけると安定して水が出にくいので、一度プランターから外れたところで水を出す。
・安定してシャワー状に出てきたらそのままプランターに水やりをするのがテクニック◎
・ジョウロのシャワーを下向きではなく上向きにしたり、霧吹きなどを使って水やりをしても良い。
発芽してから、収穫までの期間
水を切らさないようにすることが理想。
表面が乾いたら、たっぷりと水をあげる。
野菜が育つための注意事項
・害虫被害が多いので、寒冷紗で覆って育てることをオススメします!
・適期に追肥を施し、結球するまで、肥料が切れないように管理をする。
おまけ!
栽培を始める前に…
專門講師、齋藤さんからのメッセージ。
「育てる気持ちが大事!」
せっかく野菜を栽培するんだから、絶対きちんと育てるんだ!
という気持ちはとても良いことです。
でも、仮に上手に作れなかったとしても、それを悲しむ必要はありません。
農家はよくこう言います。
「毎年1年生なんだよなー」と…。
野菜を作るプロの農家でさえも、自然を相手に野菜を育てることは容易ではないのです。
では、家庭菜園で何が大事なのか!?
それは野菜を育てるという気持ちです。
毎日、育てている野菜の顔を見て(実際、顔はありませんが…)気にかけてあげること。
野菜の表情は日々変化していきます。
その表情を見て楽しんでください♪
私はよく「作物と人間は良く似ているんだよー」と説明します。
例えば、大量の水やりをしても、野菜は喜びません。
むしろ体調が悪くなって病気になってしまうかもしれないのです。
人間も一気に大量の水を飲むことは、苦痛ですよね?
野菜も同じなのです♪
そして、野菜の数だけ色んな性格があります。
栽培を通して、その性格をぜひ知ってください♪
そういう部分を微力ではありますが、サポートしていきたいと思います。
楽しく家庭菜園をしましょう!