【書籍紹介】子どもに『させる』から、 子どもが『したくなる』へ 造形活動が変わる!

ほいくる編集部が保育者のみなさんにおすすめしたい一冊。
今回は『子どもに『させる』から、子どもが『したくなる』へ造形活動が変わる!」』をご紹介します。
子どもも大人も今よりもっと楽しめる造形活動のアイデアや、環境づくりや進め方、見守り方など、普段の保育で大切にしたい子どもの育ちについてもじっくり考えることができる一冊をご紹介します。
この書籍について
子どもに『させる』から、子どもが『したくなる』へ造形活動が変わる!
著:矢生秀仁(こども環境デザイン研究所代表)
出版社:株式会社メイト
こんな人におすすめ
・造形遊びの引き出しがもっとほしいと思っている人
・造形遊びのときどんな風に子どもに伝えたり、見守ったりしたらいいか悩んでいる人
・子どもたちの興味や関心に寄り添いたいと思っている人
ほいくる編集部のおすすめポイント
“造形活動はなぜ大切なのか”を考える事ができる
この本は、造形アイデアの本とはひと味違い
“そもそも造形活動とは何か”
“なぜ造形活動が大切なのか”
こんな問いから始まり、その後環境設定の3つのポイントに広がっていきます。
読み始めると自分の園やクラスの環境は今どうだろう?…と自然と自分の状況と照らし合わせながら考えていくことができます。
また時折出てくるコラムから、具体的な造形の進め方や子どもの自由な姿に触れることができ読み進めるほどに子どもの発想の面白さを感じられそうです。
作って遊び、自分たちの世界に入り込む
造形活動について「描く」「切る」「貼る」の3つの観点から、段階を追って考えるようになっています。実際の写真や事例を見ているうちに、シンプルな遊びの中に沢山の楽しさがあることを発見できます。
活動のポイントは、子どもたちが想像を膨らませやすいテーマで活動を進めること。
造形あそびを始めることはなんだか物語の入口のようで、作っていくうちにどんどんそれぞれの世界に入り込み、遊びが広がっていくようすは見ていてとてもワクワクします。
写真から子どもたちの生き生きしたようすが伝わってきて、思わずその世界に入り込んでみたくなりそう!
造形活動から考える、子どもの育ちと保育者の気持ち
造形あそびのときに、やりたくないと言う子、早く終わりにしてしまう子、人の真似をしている子…など、大人が「あれ?」と感じる子どもの行動に出会うことがあると思います。
この本を読んでいくと、そんな子どもたちの行動は、大事なサインだと思えてきます。
子どもの行動からその奥の気持ちを考え、どんなサポートができるか、その先にどんな育ちが待っているのか…ということも知ることができ、造形活動の時間が子どもの理解を深めるきっかけになりそうです。
本の後半で著者である矢生さんのこんな言葉があります。
“表現は、自分の「好き」という思いが一番大切”
“表現というのは本来、下手も不器用も関係なく、自分の「好き」という想いが一番大切”
造形活動を楽しむには、保育者自身が楽しめているかということもとても大切。この本は、子どもも大人も「好き」をどんどん増やしていくための安心感やヒントがもらえる、そんな一冊です。
出版社からの内容紹介
造形活動のあらゆる“困った”を解決するレスキュー本。
保育の現場で、子どもたちに造形活動をのびのびと自分らしく楽しんでほしいと願っているはずなのに、子どもに「させる」活動になってしまった……。
そうした造形活動での保育者のお悩みを、矢生先生が解消します!
子どもの主体性・創造力・表現力の育ちにつながる環境設定や、導入のポイントをていねいに紹介。さらに、子どもへの関わり方、個人差への対応などについても詳しく解説します。
子どもに「させる」から、子どもが「したくなる」に変わる、造形活動のヒントが詰まった1冊です。
書籍名:子どもに『させる』から、子どもが『したくなる』へ造形活動が変わる!
著:矢生秀仁(こども環境デザイン研究所代表)
出版社:株式会社メイト
判型/頁:AB判 88頁(カラー32頁+1色刷56頁)
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