あそびのタネNo.1 保育や子育てに繋がる遊び情報サイト[ほいくる] あそびのタネNo.1 保育や子育てに繋がる遊び情報サイト[ほいくる]

コドモコトノハ「ここに、かんらんしゃをつくるんだよ」(ありむ6歳)

冬休み明けの日。
4、5人の子どもたちが公園の片隅でせっせと落ち葉を掃いています。近寄ってみると、ありむくんが言いました。

「ここに、かんらんしゃをつくるんだよ。まずはきれいにしないと。」

壮大な計画です。
ほうきで掃き、ちりとりに集め、大きなたらいに落ち葉をざーっとあけます。
たらいが満杯になると、えっちらおっちら、少し離れた木の根元まで運びます。
それを何度もくり返します。

冬休みの間に吹き寄せられた落ち葉は、山のよう。


結局、この日は一日中、ありむくんたちは落ち葉を掃いていました。
帰る頃には、その場所からすっかり落ち葉はなくなっていました。

「あしたは、かんらんしゃつくるから、だいくさん、よんできてよ」

と言うので、

「大工さんがいるの?」

と聞くと、

「こどもだけじゃむりむり。あ、ちかしつもつくるから、げすいどうのひともね」

とのこと。
知り合いに大工さんいないなぁ、とつぶやくと、

「じゃ、さがしにいこう。」

とその日はそこで帰りました。


次の日、ありむくんはりんごに来るなり、

「だいくさん、地区センターにいるから。いこう。」

と言いました。
それで、地区センターへ行くメンバーを募り、8人の子どもで向かいました。
道々、出会った人たちに「だいくさん、みましたか」と聞いたり、大工さんらしき格好をした人に近づいてみたらペンキ屋さんだとわかったり、大工さんらしき物音がするので近づいてみたらゴミ清掃車だったりしながら、地区センターまで歩いて行きました。

地区センターに着くと、窓口に行き、

「だいくさん、いますか」

と、ありむくんが聞きました。

「ここを修理してくれるおじさんはいるけど、大工さんはいないわねえ。何か作りたいの?」

「かんらんしゃ」

事務所にいた大人全員が大笑いしていましたが、すぐに「すごいのつくるのねぇ。ショベルカーとか探していったら、そこに大工さんいるかもね」と教えてくれました。


保育室に帰り着いてから、みんなに大工さん探しの話をしました。

「つくりかたをしらべなくちゃね」

「ダンボールじゃだめなの?」

「おかねもたくさんいるよね、せんえんくらい」

ありむくんは

「とにかく、あしたは、ほんもののかんらんしゃをみにいこう」

とみんなを誘っていました。


さてさて、どうなることやら。

子どもの後にくっついて、楽しんでいます。



その他のコラム

「せんせいも、かれーすきだって。せいこといっしょだったよ」(せいこ6歳)
「ひーちゃんがほしいんだから、 はやいも、おそいも、ないのっ!」(ひろこ 5歳)
「まほうがほしい」(あさみ 5歳)
「そりゃぁ、あんまりだとおもったから」(けんじ5歳)
「こころのとびらが、しまってるの?」(あすか5歳)
コドモコトノハ「だけど、しんでる?」(しげる 5歳)
「はの、こうかん」まあれ(5さい)
「せかいじゅうの山 100m おおきな山です。」ゆうたん(5歳)
「もうすぐって、いつ?」さくたろう(4歳)
「ここに、かんらんしゃをつくるんだよ」(ありむ6歳)
「かんらんしゃ、ゆびよりちいさい」(ありむ6歳)
「なかまになったよな」
  • 専門家 青山 誠
  • 専門家 青山 誠(保育者)

横浜にある、「りんごの木」にて保育者として働く。主に4・5歳児歳クラスを担当。子どもたちからは「あおくん」と呼ばれている。

保育の傍ら、執筆にも携わる。保育エッセー「あかいボールをさがしています」で第46回「わたしの保育」(小学館)大賞を受賞。

著作に、絵本「あかいボールをさがしています」(文・青山、絵・くせさなえ/小学館)。保育実践集「こどもたちのミーティング~りんごの木の保育実践から」(柴田愛子と共著/りんごの木)

“子どもたちの声に耳を澄ませながら、日々保育を楽しんでいます。ふとした表情や、何気ない仕草、聞こえてきたつぶやき…子どもの心の声をそっとすくいとって、みなさんにお伝えできればと思っています。”

専門家とは?
工作家、看護師、管理栄養士など、専門的な分野でお仕事をしながら、ほいくるに専門的なコンテンツを連載している専門家さんの記事。