コドモコトノハ「もうすぐって、いつ?」さくたろう(4歳)
りんごの木の中で、一番大きい人たちのことを「一番組」、二番目に大きい人たちのことを「二番組」と呼んでいます。
二番組のさくたろうくん。
お母さんから「もうすぐ、さくたろうも、一番組だね」と言われました。
そのことがとてもうれしかったらしく、りんごの木に来て、いろいろな人に
「さくも、もうすぐ、いちばんぐみだって!」
と言ってまわりました。
そんなある日、保育者が「一番組の人、さきにリュックを持ってきてね」と言うと、さくたろうくんも、勇んでリュックを取りにいきました。
まわりの子たちから
「さくは、にばんぐみだろ!」「さくは、まだ!」
と言われ、泣き出してしまいました。
「おかあさんが、もうすぐ、いちばんぐみって、いったんだもん。だから、さくは、もういちばんぐみ」
「だから、それはもっとさきのことだよ」
と、一番組の子どもらがなだめますが、さくたろうくんは困りはてるばかり。
「もうすぐって、いつ?あと、なんかいねたらなの?」
泣きながら、さくたろうくんは聞きました。
それで、カレンダーを持ってきて、みんなで数えてみました。
一つ、二つ、と数えながら、一日、一日、赤いペンで丸印をつけていきます。
すると、なんとあと77回も寝たら、でした。
さくたろうくんは、目に見える形で日にちを数えたことで、ようやく納得したようでした。
「もうすぐって、まだまだなんだね」
「大人のもうすぐはね。さくが、もうすぐって言ったら、何回寝たらくらい?」
と聞くと、「あしたか、あしたのあしたかな」とのこと。
大人のもうすぐと、子どものもうすぐ、こんなにも違いました。
二番組のさくたろうくん。
お母さんから「もうすぐ、さくたろうも、一番組だね」と言われました。
そのことがとてもうれしかったらしく、りんごの木に来て、いろいろな人に
「さくも、もうすぐ、いちばんぐみだって!」
と言ってまわりました。
そんなある日、保育者が「一番組の人、さきにリュックを持ってきてね」と言うと、さくたろうくんも、勇んでリュックを取りにいきました。
まわりの子たちから
「さくは、にばんぐみだろ!」「さくは、まだ!」
と言われ、泣き出してしまいました。
「おかあさんが、もうすぐ、いちばんぐみって、いったんだもん。だから、さくは、もういちばんぐみ」
「だから、それはもっとさきのことだよ」
と、一番組の子どもらがなだめますが、さくたろうくんは困りはてるばかり。
「もうすぐって、いつ?あと、なんかいねたらなの?」
泣きながら、さくたろうくんは聞きました。
それで、カレンダーを持ってきて、みんなで数えてみました。
一つ、二つ、と数えながら、一日、一日、赤いペンで丸印をつけていきます。
すると、なんとあと77回も寝たら、でした。
さくたろうくんは、目に見える形で日にちを数えたことで、ようやく納得したようでした。
「もうすぐって、まだまだなんだね」
「大人のもうすぐはね。さくが、もうすぐって言ったら、何回寝たらくらい?」
と聞くと、「あしたか、あしたのあしたかな」とのこと。
大人のもうすぐと、子どものもうすぐ、こんなにも違いました。