ほいくる編集部直伝。時短!伝わる!「おたより」の書きかた【おたより-No.1-】
必ず月に1回は作成するであろう、「おたより」。
園・保育者と保護者を繋ぐ大切な役割がありますが、皆さんはどのように作成していますか?
おたよりには、クラスだより、遠足や個人面談のお知らせ、運動会の衣装制作のお願いなど、様々な種類がありますが、実はどのおたよりにも共通する“書きかたのヒント”があるんです!
「読んでもらえるおたより」と「読んでもらえないおたより」
「また、あのお母さん読んでない…」「手紙で伝えたのに…!」なんて思った経験ありませんか?おたよりは、園・保育者と保護者を繋ぐ、大切な架け橋になります。
しかし、せっかく想いも時間も込めて作成したのに、“読んでもらえないおたより”になってしまっては、伝えたいことも伝わらず、その大切な役割を果たすこともできません。
では、“読んでもらえるおたより”になるには、どうすればいいのでしょう…?
保育者の皆さんは、子どもたちと関わる時に「相手(子ども)の立場に立って考えてみる」ということをよくされると思うのですが、実は文章も、それと同じでことをすればいいんです。
保護者の目線に立って、「伝わる、読みたいと思えるおたよりはどんなものだろう?」と考えてみると、伝わりやすいおたよりを書くために大事なことが見えてきます。
伝わりやすいおたよりの「3つの柱」!
✓保育者が伝えたいことが簡潔に書いてある
“何を”、“どうして”、“どのように”伝えたいのかを整理しましょう。せっかくおたよりを出すのですから、保護者とのコミュニケーションのひとつの大切なツールとして、有効に利用できるといいですよね。
〈例〉
(1)何を
・個人面談のお知らせ
(2)どうして
・日程の調整をしたい
・あらかじめ個人面談の目的を共有することで、短い個人面談の時間を有効に使ったり、より実りのあるものにしたい
・一緒に子どもの育ちをサポートする足並みを揃えられる大事な機会だと思うから、必ず保護者全員とやりたい
(3)どのように
・日程の調整がしやすいように表を使用する
・目的や思いを文章で載せる
✓保護者の知りたいことが書いてある
4月末に作成するクラスだよりに、「こどもの日」について書くとしたら…あなたなら何を書きますか?もしかしたら、行事の由来について書こうかなと思った方もいるかもしれません。もちろんそれも間違いではないですが、由来はインターネットで調べたら簡単にでてくるものであり、このおたよりだからこそ伝えられること(保育者の伝えたいこと)や、保護者が知りたいことという視点では、もっと他に書けることがあるのではないかと思います。
例えば、子どもたちの様子や、その行事をこんなねらいを持ってクラスに取り入れようと思っていることなどが書いてあると、保育者が伝えたい事も保護者が知りたいことも、両方が含まれるかもしれないですよね。
✓読みやすいレイアウトである
何かを手にした時、それを読むか読まないか決める大きな要素のひとつに、「デザイン」があります。文字の大きさは適切か、空白はあるか、誤字脱字はないか、写真やイラストなどが入り興味を惹くものになっているか…、小さな工夫ひとつで「読んでみよう」という読み手(保護者)の気持ちが生まれます。
おたよりによく使うかわいいイラストも、
・興味を持ってもらうためのきっかけ
・文章だけでは伝わらない所を分かりやすくするため
…など、目的を持って使えるといいよね!
ほいくる編集部も実践している!伝わりやすい文章の書きかた
上であげた3つの柱✓保育者が伝えたいことが簡潔に書いてある
✓保護者の知りたいことが書いてある
✓読みやすいレイアウトである
を踏まえ、おたよりを書く時にも活かせそうな、文章を書く時のステップを紹介します。
1.おたよりに載せたいものを書き出す
まず箇条書きでいいので、そのおたよりに載せたいことをすべて書き出してみましょう。
頭で考えるだけでなく、実際に書き出すことで、思考を整理しやすくします。
2.構成を考える
おたよりのタイトルや見出しを考え、紙などに写真やイラストを入れる部分も含め、構成を書き出してみましょう。
この1・2の行程がとっても重要!ここがしっかり決まっているとその後、実際に書き出す際にとても楽になるよ!!
3.文章を書く
実際に文章を書いていきます。
4.(3)に合わせて、写真やイラストを入れる
写真やイラストを入れることで、視覚的にも分かりやすくします。
関連:ほいくる「イラスト(おたより)」
/sukui/illustration/
読んだ時に、保護者の方が何かを考えたり感じたりする余白を作れると、とてもいいよね!保護者と話をする時のひとつの共通の話題にもなりそう!!
あなたは手書き派?それともパソコン派?
園によって、「おたよりは手書き(パソコン)で書きましょう」と決まっていることもあるかもしれません。しかし、自分の字だったらパソコンの文字のほうが読みやすいかもしれない、また逆に、絵を書くのが得意だから手書きのほうがイラストや図を使いながら、伝わりやすいおたよりを書けるかもしれない、ということもあると思います。
手書きも、パソコンもそれぞれの良さがあります。
園で決まっているから…の前に、“伝わりやすいおたより”を作るには、自分の場合どちらのほうがよいか、考えてみるといいかもしれませんね。