【Q&A】切り替えがスムーズにいく言葉かけや適切な支援とは?
質問
自分がしている事を中断されたり、したくない事を要求された時に、その場から逃げてしまう。大声で泣きわめく事もある。切り替えがスムーズにいく言葉かけや、適切な支援をするには、どうしたらいいでしょうか?
(くま吉さん/お子さまの年齢:4才)
コメント
4歳のお子さん、自分がやりたいをしている時に中断されたら「いや」、「こうしたい」というしっかりとした意志があるということですね。それはとても大切なことです。
でも大人の都合である時間で終わりにして欲しい、他の場所に移動しなければならない、そんな場合は早めに予告しておくことをまずはお勧めします。
そして、「もっと続けていたい」という気持ちは受けとめてあげましょう。
「遊んでたいんだね」「そんなに楽しかったんだ」と、お子さんの気持にぴったりする言葉がけをしましょう。
さらに「今度またここに来られるよ」などと、今は終わりにしてもまたできるんだという見通しを持たせてあげてください。
時と場合によっては、「じゃあ後10分ね」など譲れることもあると思いますが、どうしても譲れない場合は気持ちだけはしっかり聴いて、「でも今日はもう帰るよ」ときっぱりと行動することが大切です。
このくらいの年齢では、このような場合に湧き起ってきた嫌な気持ちを言葉で表現することはまだまだ難しいので、逃げたり泣きわめくことで表現しているのです。
その子の気持に寄り添って言葉にしてあげていると、徐々に「もっと遊びたい」など、泣きながらでも自分で気持ちを言えるようになるでしょう。
それにしても、子どもが思う存分遊びこむ時間がなかなか作れない現代。
そこのところもよく考えて、思い残すことなく遊びに熱中できる環境になるように工夫してみてください。
(NPO法人ふれあいの家-おばちゃんち代表理事 幾島博子)
大人の私にも、似たようなことってあるなと思いました。
気分がのってきたタイミングで仕事や家事を中断されてしまったり、やりたくない仕事が浮上したり。場合によっては現実逃避したくなることや、出せるもんなら大声出して、わーん!と誰かに泣きつきたいこともあったな…と。
そんな、「もういやだー!」という時に、私だったらどうしたい(どうして欲しい)だろう…と、ちょっと考えてみて出てきた答えが3つ。
1つめ 何よりも、避けられるならば、まずはその状況を避けたい。
2つめ 避けられないならば、納得できる落とし所を見つけたい(受け入れられる状態にしたいし、心の準備ができるまで時間がほしい)。
3つめ 私の持ちをわかってほしい。一緒に乗り越えてくれる人がいる安心感がほしい。
これを元に考えてみると、どうしたら切り替えしやすいのか、その関わり方が、ちょっとみえてくるような気がするかな、と。
(嫌がる子どもに、本当に今、要求したり中断させなきゃいけないのかじっくり考えた上で…)
なぜ、そうしなければいけないのかを、分かりやすいように伝える。
そして、子どもが自分の中で向き合ってみたり、理解したり、納得したり、自分なりの落とし所をみつけたり、気持ちを切り替えたりできるようになるまでの時間をゆっくり取れるような、心の準備ができるような環境を作る。
あとは、隣に並んで、その子の「嫌だ!」という気持ちにできるだけ寄り添ってみる。
そうして寄り添っているうちに、案外、子どもの気持ちに合わせて周りが環境を変えることで、見てくることや落ち着くポイントが見つかったりするのかもしれないなぁと思います。
(キッズカラー代表:雨宮みなみ)