日本開催記念 オープニングシンポジウム「ボーダークロッシングス」展—行き来する、その先へ—
- 開催日
- 2025年1月18日(土)
- 時間
- 17:30~20:00
- 場所
-
イタリア文化会館 地下1階ホール
東京都千代田区九段南2丁目1-20 イタリア文化会館 地下1階ホール
- アクセス
- 東京メトロ東西線、半蔵門線、都営新宿線「九段下駅」(出口2)徒歩約10分
- 参加費など
- 一般 2,500円/JIREA会員 1,500円
内容
北イタリア発祥の創造的な思考を育む教育、レッジョ・エミリア・アプローチの日本窓口団体「Japan Institute For Reggio Emilia Alliance(JIREA)」は、2025年1月18日より同アプローチの「子どもと自然とデジタルの出会い」をテーマとした国際展覧会「ボーダークロッシングス」展—行き来する、その先へ—を開催いたします。
開催にあたり、日本開催記念として、オープニングシンポジウムを開催いたします。
プログラム
プログラム前半では、レッジョ・エミリア市(Reggio Children)より展示ディレクションのため初来日されるMaddalena Tedeschi氏(ペダゴジスタ・教育学者)、Marco Spaggiari氏(アトリエリスタ)を迎え、レッジョ・エミリア・アプローチの歴史や教育哲学、本展示の魅力について語っていただきます。
また、プログラム後半には、秋田喜代美先生(学習院大学教授/東京大学名誉教授、JIREAボードメンバー)に本展示のもたらす日本の保育・教育現場における可能性についてご講演いただきます。
展覧会テーマへの理解を深め、これからの時代を生きる子どもたちのための豊かな学びの環境づくり、その中での私たち大人の役割についてご来場の皆さまと共に考えていく時間にできたらと思います。
特別講演
<レッジョ・エミリア・アプローチの歴史と教育哲学/本展示の魅力と教育的意味合い>
(※イタリア語・日本語の逐次通訳あり)
講演者プロフィール
マッダレーナ・テデスキ(Maddalena Tedeschi)
ペダゴジスタ・教育学者
教育学者(ペダゴジスタ)。ボローニャ大学で教育学の学位を取得。
現在、レッジョ・エミリア市の幼児教育機関において組織ユニットの責任者を務め、ディアナ幼児学校を統括。また、教育環境の設計、幼児の科学的思考形成、教育現場におけるデジタル技術の活用など多岐にわたる研究に従事。
レッジョ・チルドレンと連携し、出版物や専門学習プログラムの企画・実施に携わり、国内外のセミナーやワークショップでも貢献。
マルコ・スパジャーリ(Marco Spaggiari)
アトリエリスタ
ボローニャ美術アカデミー(Accademia delle Belle Arti of Bologna)で視覚芸術の学位を取得。
現在、ローリス・マラグッツィ国際センター(レッジョ・エミリア市)でアトリエリスタとして活動。
子どもたちの創造性を引き出す教育とアートの融合を牽引する専門家として、幼児学校、保育園での実践、国内外でのアトリエ設計・運営に携わりながら国際会議での研究発信や出版にも貢献。
講演
<本展示が日本の保育・教育現場にもたらす意味と可能性について>
講演者プロフィール
秋田 喜代美
学習院大学 教授/東京大学 名誉教授、JIREAボードメンバー
展覧会について
アトリエ併設型の国際展覧会、「ボーダークロッシングス展 —行き来する、その先へ—」は、これまでにイタリア本国での展示のほか、2012年のニューヨーク近代美術館(MOMA)での公開をはじめ、世界7カ国19の都市で巡回展が開催され、日本では今回が初公開となります。日本においても、東京会期を皮切りに、石川県加賀市、長野県軽井沢市での巡回が決定しており、今後も巡回会場は拡大を予定しています。
現代の子どもたちはデジタルネイティブとも呼ばれ、生まれたときからさまざまなデジタル機器に囲まれて育ちます。一方、日本の保育・教育現場でのデジタルの活用は少しずつ広がっているものの、子どもたちの“表現のツール”としてのデジタルの可能性に着目した事例は未だ少ない状況です。レッジョ・エミリアでは、古くは1980年代から、当時最先端だったパーソナルコンピュータを含むデジタル機器を保育・教育に取り入れており、今日に至るまで、子どもたちがデジタル機器を自らの想像力を膨らませ、思いや考えを表現するためのツールとして日常的に取り入れた、豊かな教育環境づくりと実践が行われています。
本展では、同市の乳児保育園、幼児学校で、子どもたちがデジタルをツールとして活用しながら自分たちと自然の関係性について探究した”物語り”をご紹介します。「自然とデジタル」。一見すると相容れないテーマのようにも思えますが、自然をテクノロジーという手段(=人間の機能を拡張するツール)を通してリサーチすると、予期せぬ可視性、独創的な推測、まったく新しい文脈が生み出されます。子どもたちの創造的な学びのプロセスを通じて生まれる“デジタル詩”(子どもたちの表現、100の言葉)を、ぜひお楽しみください。
本展を通じて、デジタルとアナログ、現実と空想、過去~現在~未来(時空)など、様々なBorder(境界)を伸びやかに行き来し、つながり、ひろがる、子どもたちの思考や学びのあり方から私たちが学び、社会に届けられていくこと。そして、本展を訪れるすべての人の、デジタル世界のレンズを通して創造される、“その先”にある新たな世界との出会いを願って企画しました。
概要
開催日程:2025年1月18日(土)17:30~20:00(17:15開場)
場所:イタリア文化会館 地下1階ホール(千代田区九段南2丁目1-30)
参加費:一般 2,500円/JIREA会員 1,500円
主催:JIREA(Japan Institute for Reggio Emilia Alliance)
- チケット締切は、前日の1月17日(金)17時までとなります。締切日よりも前に完売になる場合もございます。
また、追加チケットは現在予定はございません。あらかじめご了承ください。
注意事項
※ご参加登録に際し必ずご確認ください。
- 本プログラムは展覧会会場と同一建物(イタリア文化会館)内の地下1階ホールで開催されます。
- 同日は展覧会初日のため、時間帯によって(特にシンポジウム直前の夕方の時間帯)混み合うことが予想されます。オープニングシンポジウムご参加で、同日、展覧会来場を予定されている方は、整理券の事前購入をおすすめいたします。
- 会場内は飲食が禁止されております。予めご了承ください。
- 同日、プログラム会場の受付周辺にて、国内では原書流通が限られているレッジョ・エミリア・アプローチの関連書籍(Reggio Children出版)の閲覧スペースをご用意予定です。
主催団体JIREAについて
JIREA(Japan Institute for Reggio Emilia Alliance)HP:
イタリアの小さなまちで生まれ、アートや創造性の教育として世界的に注目され、世界140カ国に広がりを見せている教育アプローチ、レッジョ・エミリア・アプローチを学び合う本国イタリア(レッジョ・エミリア市)を中心とするレッジョ・チルドレン国際ネットワークの日本窓口団体を務める。
「子どもたちの探究的で創造性あふれる学びの環境づくり」を目指し、日本での学び合いコミュニティの構築、レッジョ・チルドレンや国際ネットワーク加盟の世界の国々との交流、展覧会やシンポジウムの企画・開催、翻訳書籍の出版、現地研修企画等を行なっている。
2024年度は「ボーダークロッシングス」展 ―行き来する、その先へ― 開催を主軸に活動。
設立:2020年10月
主催者
JIREA(Japan Institute for Reggio Emilia Alliance)
レッジョ・チルドレン国際ネットワークの日本窓口団体。レッジョ・エミリア・アプローチのための公的な性質をもつ機関として、日本国内での学び合いのコミュニティ構築や、レッジョ・チルドレンや国際ネットワークに参加している世界の国々との交流、展覧会やシンポジウムの企画開催、翻訳書籍の出版、現地研修プログラムの企画等を行っています。
2022年度、2023年度は、展覧会「もざいく−描くこと、言葉、素材が紡ぐ物語り−」を柱として活動を展開。「コミュニティを耕す」をキーワードに日本各地で巡回展を開催し、子どもたちの姿や表現、創造性を通した語り合いの場が日本国内に広がっていくことを目指しています。
https://jirea.jp/