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良いお父さんの条件は、いつも笑っていること!19歳でパパになった西村創一朗さんが語る父親論<前編>

ほいくる編集部
掲載日:2016/04/04

新聞記事が変えた理想の父親像。「いい父親ではなく、笑っている父親でいよう」


雨宮みなみ

子育てで悩まないって、割とレアなケースだと思います。でも、お子さんが生まれてから今日まで、どこかのタイミングで不安に感じたこととかなかったんですか?

西村創一朗

それはめちゃくちゃありましたね。子どもが生まれたのが大学2年生の5月で、そこから半年ぐらいは、ずっと悶々としていました。



「いい父親になることが目標」って話したじゃないですか?でも、全然いい父親になれてないなと悩んでいて。というのも、自分を含めた家族3人を自分のお金で養えてないっていうことが、僕はすごく嫌だったんですよね。


奥さんの実家に転がりこんでいて、週に5日か6日はバイトして25万円くらい稼いで、家に多少なりともお金入れてるとは言え、結局どこまでいっても、いわゆる“マスオさん”なワケで。

雨宮みなみ

その悩みって、実際に卒業してから解消されたんですか?それとも在学中に考えが切り替わるきっかけみたいなのがあったんですか?

西村創一朗

切り替わるきっかけは、在学中にありましたね!「絶対にいい就職をして、ちゃんとご両親に安心させる」と考えていたので、結婚を決めたその日から、日経新聞の朝刊夕刊を毎日欠かさずにずっと見てたんですよ、隅から隅まで(笑)。もちろん、就活のために。


そんな時、たまたま夕刊の社会面で、ファザーリングジャパンというNPO法人の代表である安藤さんのインタビュー記事に出会って。その記事を読んだ時、頭をトンカチで殴られたかのような衝撃が走りましたね。マインドがガーッと変わったという感じでしたね。それがもう明確なきっかけでした。

雨宮みなみ

新聞記事で?どんな内容だったんですか?

西村創一朗

その記事の中で書かれていたのは、ファザーリングジャパンが掲げてたスローガンそのものなんですけど、「良い父親ではなく、笑っている父親でいよう」ということでしたね。


自分らしい自分でいることがまず大切と。そして子育ては、奥さんと子どもの3人で楽しむもので、良き父親よりも笑っている父親がいることのほうが、ずっとずっと大事なんだっていうことを言っていて。


「あぁ、これ俺だ」と(笑)。いい父親像を勝手に作って、それに縛られて自分で自分を苦しめていて、結局、笑えていない。


本当、安藤さんに新聞越しに見透かされるような感じだったのでビックリしましたね。だから、いてもたってもいられなくなって、その日のうちにファザーリングジャパンにメールしたんです。それでインターン(就業体験)に参加することになりました。

雨宮みなみ

行動的!

西村創一朗

今でもファザーリングジャパンの活動は続けていて、気づけば理事になっていました(笑)。


ファザーリングジャパンの皆さんとは今も仲良くお付き合いしています。