保育と遊びのプラットフォーム[ほいくる]

こどもたちの”やってみたい”、みんなはどうやって向き合ってる?〜ほいくるミーティングvol.2〜

きたうらゆきは
掲載日:2019/03/13

ほいくるのタグラインにもなっている、「こどもの“やってみたい”っておもしろい。」。

でも、実際に子どもたちの“やってみたい”って、例えばどんなことがあって、毎日の保育ではみなさんどのように向き合っているのでしょう…?

きっといろんな葛藤やモヤモヤがあるのでは…ということで、年末よりスタートしたほいくるミーティングを通して、保育士さんたちと話し合ってみました!

ちなみに、ほいくるミーティングとは、ほいくるをよく使っている!というみなさんの交流の場でもあり、保育のこと、子どものこと、遊びのこと、ほいくるについてのことなど、いろんなテーマを元に話し合いや意見交換、アイデアの共有を楽しむ場です。

今回もまた、それぞれに異なるバックグランドをもつ保育士さんたちが集まりました(第1回目の開催報告はこちら)。

こどものやってみたいって、どんなこと?

「のぼりたい」「たべたい(口に入れたい)」「なげたい」「ころがりたい」「かぶりたい」…

みなさんが日々の関わりのなかで出会うこどもの”やってみたい”を順番に出し合っていくと、「ああ、わかるーーー!」と、おもわずその場が笑いに包まれるから不思議です。

「かぶりたいって?例えば何ですか?」
「えっと、ズボンとか、手さげとか?」
「ああ!(笑)」

なんて、出てくる単語を掘り起こせば掘り起こすほど、こどもの姿がぱっと目に浮かんでニヤニヤ。
なかには、ご自身が出会った、こどもの”やってみたい”をひとつひとつメモして準備してきてくれている方も。



葛藤したとき、どうしてる?

でも、今回のテーマで難しいのはここから。

こどもの”やってみたい”って、実際にはケガと隣合わせで危なかったり、汚かったり。責任が伴う保育士の仕事のなかでは、なかなか思い通りにやらせてあげるのは難しい、という場面もたくさん。

時間による制限、保育者の人数による制限、安全管理による制限、保育方針による制限、自身の経験の幅によって足踏みしてしまうこと、などなど。
こどもたちの“やってみたい”ってすごくおもしろいのに、なかなか受け入れるのが難しい現実ーー。

みなさんの園では、どうですか…?

理想と現実の間でわたしたちができることって?

じゃあ、こどもたちから溢れる”やってみたい”を、ひとつでもたくさんやらせてあげたいと思ったとき、どうすればいいんだろう?そもそもみんなは、こどもの“やってみたい”を、どう捉えているの?

話題はどんどん広がりました。

今回のミーティングのなかで出てきたのは、

限界まで様子を見て、危なくなりそうなところギリギリで声をかけるようにしている。

“やってみたい”が実現できるような、代替え案となるあそびを取り入れてみる。

集団行動はせずに、一人ひとりが好きなときに好きなことに取り組めるような環境を作る(一応、活動に誘いはするけれどもやらなくてもOK!)

といったアイデアたち。

「それなら取り入れられそう!」というアイデアもあれば、「やっぱり、根本的な園自体の方針がなぁ」という課題もあったり。

なかには、同じ”やってみたい”でも、その後の結果は状況やこども一人ひとりによって違うけれど(例えば、「机の下にもぐりたい」、にしても、こどもの体の大きさや年齢、机の上に置いてあるものによって、受け入れ方やその後の結果が変わってくる、など)経験が浅いと、先を予測して1番いい方法を瞬時に決めるなんて、とっても難しいことのように感じる、という意見もありました。
(たしかに…!)

どうしてもマニュアル通りにはいかないのが、保育の興味深いところでもあり、難しいところ。

それでもやっぱり、

「保育者も、こどもの“やってみたい”をおもしろがれる存在でありたい ーー。」

子どもたち自身、やってみて初めて発見することがたくさんあると思います。
きっとそれは保育者も同じはず。
いろんな葛藤や課題はあるけれど、子どもも大人も一緒に”やってみたい”に向き合うことで、ひとつずつ学びにしていくことができるといいなあ、という想いにたどり着きました。

”やってみたい”に出会った時の子どもって、本当にキラキラした目をしているなあと、思います。
子ども自身が、自分で何かを得られるチャンスなのだろうな、と。

一方で、いろんな人たちとの関係や環境との兼ね合いの中で、全てを受け入れてあげることがなかなか難しく、やらせてあげることがいつも正解とも限らない、保育の現場。

とっても難しいテーマですが、だからこそ、いろんな視点で、共に子どもに関わる仲間たちと一緒に考える意義があるのかも…

ほいくるミーティングではこれからも色々なテーマをもとに、みなさんの毎日の保育のなかで起きる、ちょっとした引っ掛かりを深掘りできる場にしていきたいなと思っています。

さいごに(ほいくる ミーティングについて)

ほいくるミーティングは、今後も毎月1回の開催を目標に定期的に開催していきます!

なお、直近で予定しておりました3月14日(木)のほいくるミーティングは、延期となりました。
お楽しみにしてくださっていた方、申し訳ありません。

今後の開催については、決まり次第ご案内いたします。ご興味のある方、ぜひ!
いろんな疑問やアイデアや発見を、みんなでシェアしたり探究したりして、一緒に楽しんでみませんか?